ローランドが海外ブランドの輸入販売事業を開始〜発表会レポート

レポート by 市原 泰介(サウンド&レコーディング・マガジン編集部) 2016年8月15日

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ROLANDは8月9日、海外ブランド製品の輸入販売事業の開始を発表。同日、東京・品川グランドプリンスホテル新高輪にてその発表会が行われた。その模様をレポートする。

ローランドにとっての新たな挑戦

発表会では、輸入を始めるASTON MICROPHONES、AUDIOFLY、MUNRO SONIC、FLUID AUDIOの4ブランド、そしてM&Aを通じてROLANDグループの傘下に入ったV-MODAの製品、さらに ROLAND/BOSSブランドのアクセサリー製品が紹介された。

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▲三木純一 代表取締役社長

始めに代表取締役社長、三木純一氏が登壇。「2014年の新体制以降の2年間、ファンの期待に応えるべく既存カテゴリーの中で新しい製品を生み出し、高い評価を得られてきた。これからはさらに新たなファンに対しての市場開拓、新しい楽しみ方の提案にも力を入れていきたい。海外ブランドの輸入事業の開始は、こうした流れを踏んだ新たな挑戦であり、弊社の製品を補完すると同時に一層の楽しみを提供していきたいと考えている」と語った。

 

ROLAND Partner Brand

ASTON MICROPHONES

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▲ASTON MICROPHONESブース。ブランド・カラーのパープルに統一されたデザインが特徴的だ

イギリスで唯一のコンデンサー・マイク・ブランドASTON MICROPHONES。OriginとSpiritという2種類のマイクのほか、リフレクション・フィルターHaloを発売する新進のメーカーだ。設計/デザイン/組み立てをすべてイギリス国内で行っている。

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▲今までのマイクにはない機能性とデザイン性を兼ね備えている

きめ細かく織り込まれたステンレス・スチール・メッシュの周りを波形形状のメッシュ・ヘッドで囲むことで、高い電磁波蔽性と防護性を実現し、ポップ・ガードとしての役割も果たしている。

ボディは2mm厚のステンレスを4時間タンブル加工を施した素材を採用したことで塗装のコストを抑え、傷や指紋がつきにくく経年劣化をしない外観を実現している。また内部が衝撃を吸収できる構造となっているため、マイク・スタンドに直接取り付ける事も可能だ。

Origin(写真右)は、ダイアフラム1枚の単一指向性で、ナチュラルなサウンドが特徴でボーカルやアコースティックの収音を得意とする。Spirit(写真左)は、トランス内蔵型でダイアフラムは2枚。単一指向性/双指向性/無指向性の3パターンの切り替えが行え、臨場感のある高解像度の音質を獲得しているという。

▲手前右がOrigin、左奥がSpirit

▲手前右がOrigin、左奥がSpirit

また、リフレクション・フィルターHaloは独自の湾曲構造により、上下左右のフィルタリングに対応。PETボトルのリサイクルから再生された素材のPETフェルトを採用し軽量化と優れた吸音性を実現している。

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▲Halo

製品ページ
http://www.roland.com/jp/categories/accessories/aston-microphones/

 

MUNRO SONIC

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▲MUNRO SONIC展示ブース

音響設計技師のAndy Munro(アンディ・ムンロー)氏から名前が付けられたMUNRO SONICは、イギリスでは前述のASTON MICROPHONESと共に、音響機器メーカーSONIC DISTRIBUTIONが取り扱っているとのこと。こちらも同様にイギリスで設計、デザイン、組み立てが行われている。緻密な設計によって生まれたユニークな卵型の形状は、スピーカー・キャビネット内部の反響や音の回り込みを抑えることができ、より音場豊かなサウンドを実現する。

ラインナップはEgg150(写真右)、Egg100(写真左)の2種類。Egg150は150mm、Egg100は100mmのLFドライバーを搭載。共通して25mmのシルク・ドーム・ツィーターを実装している。また両モデルとも専用のアンプが付属し、著名プロデューサーやエンジニアが監修した「Mid EQ」によって3タイプの特性を切り替えて使用できるのが特徴となっている。

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▲Egg100(写真左)、Egg150(写真右)

 

AUDIOFLY

▲AUDIOFLYブース

▲AUDIOFLYブース

オーストラリアはパースに本社を置くAUDIOFLYは、開発者の多くが楽器経験者や音楽に対するバックボーンを持っており、ミュージシャン視点でこだわりを持ちながらイアフォン、ヘッドフォンの開発を行っている。製品の開発においてはビンテージ機材から設計思想や、音楽業界以外からのアイディアも取り入れているという。

ラインナップは、プロのミュージシャンや高音質で音楽を楽しむための“PRO RANGEシリーズ”のイアフォン(4機種)、一般向けに設計された“PREMIUM RANGEシリーズ”のイアフォン(4機種)とオーバー・イア・ヘッドフォン(1機種)が用意されている。

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▲AF120

▲AF120

PRO RANGEシリーズのエントリー・モデル、AF120は、パワーのある9mmのダイナミック・ドライバーと高解像度を実現するバランスド・アーマチュア・ドライバーを組み合わせたハイブリッド・ドライバー仕様でそれぞれの良さを引き出すことができる。また、ケーブルには登山のロープに使われる素材を編み込み、動きの激しいライブにも安心して使用できる耐久性を確保しているのもPRO RANGEイアフォンの特徴となっている。

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▲AF180

AF180は4基のバランスド・アーマチュア・ドライバーを搭載したPRO RANGEシリーズのフラグシップ・モデルだ。

製品ページ
http://www.roland.com/jp/categories/accessories/audiofly/

 

FLUID AUDIO(参考出展)

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▲FLUID AUDIOブース

参考出展されたFLUID AUDIOは、2010年にKevin Zuccaro(ケビン・ズッカロ)氏によって設立されたニア・フィールド・モニター・ブランド。ズッカロ氏は、JBLやM-AUDIOなどでスピーカーの開発に携わった経験を元に、より多くの人に手軽に上質の音楽やミキシング体験を提供したいという思いで会社を設立したという。優れたコスト・パフォーマンスを実現するClassicシリーズ、ボリューム・フェーダーをスピーカーの前面に配置したFaderシリーズをラインナップしている。

 

ROLAND/BOSS Accessories

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▲ブランドで統一されたROLAND/BOSSアクセサリーの什器

今年のNAMM、MUSIKMESSEで発表されたROLAND/BOSSのアクセサリーが日本でも展開される。

ROLANDブランドからはプロ用楽器ケーブルのGoldシリーズ、リーズナブルなBlackシリーズ、3.5mmミニ、フォーン、TRSフォーン、RCAピン端子などさまざまなプラグに対応したケーブルを、BOSSブランドからはギター用ケーブル、ピック、ストラップを販売開始する。

 

 

高級ヘッドフォン・ブランドV-MODAを傘下にし
事業展開を強化

V-MODAがROLANDの傘下になったというニュースは8月8日の808DAY(日本時間は8月9日)に発表となった。

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▲V-MODAのCEO、Val Kolton(バル・コルトン)氏「808DAYという記念すべき日に発表ができて、我々にとって嬉しい日になりました。」

V-MODAは2005年に設立したアメリカのDJ用ヘッドフォン・メーカーで、デザインはイタリア・ミラノで行われている。

V-MODAのCEO、Val Kolton(バル・コルトン)氏は、DJとしても活躍しており、ROLANDリズム・マシンの名機、TR-808やTR-909のサウンド・データをトラック制作に活用しているのはもちろんのこと、製品開発においてもそれらのサウンドを使ってヘッドフォンのチューニングしていたという。またROLAND側も一昨年発売されたTR-8の開発にあたって、さまざまなヘッドフォンでサウンド・チェックをしていたところ、TR-8のサウンドを最も良い状態で再生できたのがV-MODA M-100だったとのこと。

ローランドとの提携によってこれから日本での製品開発を進めて行きたいとバル・コルトン氏は語る。

ラインナップはフラグシップ・モデルのM-100、そのワイアレス・モデルのM-100 Wireless、ポータビリティに富んだXS、インイア・タイプのZNを展開予定。

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▲V-MODAブース

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▲M-100(写真左)、M-100 Wireless(写真右)

V-MODA
http://www.v-moda.com

 

 

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