音楽シーンに影響を与えた名機がよみがえる!ROLAND・BOSS 2016秋 新製品発表会レポート

レポート by 市原 泰介(サウンド&レコーディング・マガジン編集部) 2016年9月10日

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ROLANDは、同社のビンテージ・リズム・マシンTR-909にちなんで“909Day”として親しまれている9月9日に合わせて、30機種以上の同社新製品を世界8都市から発表するオンライン・フェスティバル「The Future. Redefined. ~Unleash Your Creativity~」を開催。既にこの模様をライブ・ストリーミングで視聴した方も多いだろう。国内でも同日、業界関係者を集めた新製品発表会が行われた。ここではシンセサイザー、DJカテゴリーとして発表された製品を中心に紹介する。

コンパクトながら外観とサウンドの再現性を追求した
Boutiqueシリーズ第2弾

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▲会場に展示されたBoutiqueシリーズ

JP-08、JU-06、JX-03に引き続き、ビンテージ・シンセを独自のモデリング技術ACB(Analog Circuit Behavior)で再現したBoutiqueシリーズの第2弾として、以下の3製品が発表された。

コンパクトなボディでありながらオリジナル・モデルをほうふつさせる外観と操作性。サウンド面においても複数のオリジナル・モデルを元に調整を行い、ACBテクノロジーによって実践的で強力なサウンドを実現。また電池駆動、スピーカー内蔵などのBoutiqueシリーズの特徴もしっかり継承されている。9月発売予定

 

VP-03

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▲VP-03

1980年初頭に発売されたボコーダーVP-330を忠実に再現したモデル。ヒューマン・ボイス、ストリングスのサウンドも完全再現されており、鍵盤を接続しなくても指一本で和音の演奏を可能にするコード・メモリーや、和音の入力も可能なステップ・シーケンサーも搭載している。

 

TR-09

TR-09

▲TR-09

クラブ・ミュージック・クリエーターの多くが愛用してきたリズム・マシンTR-909をBoutiqueシリーズのサイズに凝縮。トルク感や指触りにもこだわったノブやボタンなどのパーツはすべてTR-09用に新規で作られたという。また、オリジナルのTR-909では不可能であった、リズムを走らせながらのライト・モードとプレイ・モードの行き来が可能。ライブ・プレイ中でも自在にリズム・パターンを書き換えられるようになった。

 

TB-03

TB-03

▲TB-03

アシッド・ハウス誕生のきっかけとなり、現在のクラブ・ミュージックにおいても人気が絶えることのない、ベース・マシンTB-303を忠実に再現したモデル。オリジナルの打ち込み方法も残しながらも新しくステップ・レコーディング・モードを追加したことにより、TB独特のフレーズを簡単に再現することが可能。こちらもTR-09同様ライト・モードとプレイ・モードの行き来が可能となったため、即興演奏やレコーディングでの素早い手直しが容易になった。またオーバー・ドライブとディレイも搭載し、オリジナルにはないサウンド・バリエーションを作り出せる。

 

AIRAシリーズの最新シンセサイザーが登場

System-8

SYSTEM-8

▲SYSTEM-8

System-1に続く、AIRAシリーズの最新のアナログ・モデリング・シンセサイザー。鍵盤は標準仕様のベロシティに対応した49鍵を採用し、ABCテクノロジーにより再現されたJupiter-8、Juno-106のサウンドが標準搭載されている。また今後リリース予定のPlug-Outシンセサイザーを最大3種類インストールし、本体のサウンドを含め4種類のサウンドをSystem-8で演奏可能。また、新しくポリフォニック演奏に対応したステップ・シーケンサーも搭載で、ノート情報だけでなくノブやスライダーの情報もリアルタイムに入力することもできる。9月発売予定

 

▲参考出展として上段のSystem-8にはスチール製の側板が取り付けられていたが、これは参考出展とのこと

▲発表会で展示されたSystem-8は自由に試奏ができた。なお上段のSystem-8にはスチール製の側板が取り付けられていたが、これは参考出展とのこと


 

齋藤久師によるBoutique最新3機種とSystem-8を使用したデモンストレーション

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▲齋藤久師によるデモンストレーション

プレゼンテーションでは、VP-03、TR-09、TB-03、System-8のデモンストレーターとして齋藤久師が登場し、即興演奏を行った。System-8のステップ・シーケンサーを使ってパーカッシブでノイジーなフレーズを生成。TR-09の4つ打ちキックやリム・ショット、ハイハットなどのリズムが次々と重ねられ、スネアのブレイク後、TB-03が加わってさらに厚みのあるテクノ・サウンドに変容しく。最後はVP-03のボコーダーを使用し、「Thank you so mach!See you soon!」のロボット・ボイスで締めくくった。わずか2分半程度ではあったが、それぞれの製品の特長がよく分かる演奏を披露した。

 

SERATOとの共同開発により実現したDJコントローラー

DJ-808

▲DJ-808のトップ部

▲DJ-808のトップ部

▲DJ-808のフロント(上)とリア(下)

▲DJ-808のフロント(上)とリア(下)

DJソフトSerato DJに最適化されたDJコントローラー。Serato DJの基本的な操作ができるだけでなく、歴代のRolandのリズム・サウンドを楽曲と同期演奏できるTR-Sや、楽曲のキーを自動検出して最適な音階にピッチを合わせてくれるボイス・トランスフォーマーなど、Rolandならではの独自の機能を搭載している。またTR-Sは、キック、スネア、ハイハットをステップ・シーケンサーとボリューム・フェーダーで演奏可能。音色はTR-808、TR-909に加え、TR-707、TR-606が収録。またSrato DJのサンプラーに読み込まれたサンプルも使用することができる。9月発売予定
 

GUNHEAD(HABANERO POSSE)による
DJ-808を駆使したデモンストレーション

▲DJ-808を使ってDJプレイするGUNHEAD

▲DJ-808を使ってDJプレイするGUNHEAD

DJ-808のデモンストレーターはDJ/プロデューサー・ユニットHABANERO POSSEのGUNHEAD。DJ-808のボイス・トランスフォーマーを使った自己紹介の後、TR-Sでリアルタイムに構築したビートにSerato DJのデッキにロードされた曲をかぶせていく。さらにAIRA LINKによりUSB一本でDJ-808と接続したTB-3のベースを重ねたり、DJ-808でSerato DJのエフェクトやサンプラーを操作。Trapやベース・ミュージックなどの最新のダンス・ミュージックを基調としたオリジナリティあふれるDJプレイを披露した。

 

909セレブレーション・プロダクツとして発表された
ターンテーブルとDJミキサー

▲展示されたTT-99とDJ-99

▲会場に展示されたTT-99とDJ-99

今回の新製品発表が行われた909Dayにちなんで、TR-909のデザインを模したターンテーブルとDJミキサーを世界3000台限定で発売される。12月発売予定

TT-99

▲TT-99

▲TT-99

DJプレイに必須なダイレクト・ドライブ仕様。Phonoイコライザーを搭載しLINE出力も選べ、33 1/2、45、78の回転数にも対応するのでリスニング用ターンテーブルとしても使用できる。本体とスリップ・マットのROLAND 909のロゴ、オレンジのトーン・アームが目を引きつける。

DJ-99

▲DJ-99

       ▲DJ-99

エントリー・モデルでありながらクロス・フェーダーに耐久性の高いMini Inofaderを実装したスクラッチ対応DJミキサー。同デザインのターンテーブルTT-99と組み合わせてTR-909カラーでコーディネートできる。

909セレブレーション・ルームでのデモンストレーション
ハンズオン・コーナー

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▲GUNHEADと齋藤久師

プレゼンテーション終了後、会場には909セレブレーション・ルームが設けられ、齋藤久師とGUNHEADによるDJパフォーマンス・デモを展開。また本日発表された製品がハンズオン展示され、来場者は興味深く試奏していた。

関連リンク

ROLAND Webサイト
https://www.roland.com/jp/

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