【サックス用語辞典】第35回 音質変化系エフェクター

知っててよかった!サクブラ用語辞典 [サックス編] by 加度克紘 2014年7月28日

エフェクターとはサックスの音に何かしらのエフェクト(効果)を与える機材のことです。

前回の音の響きに影響を与える“空間系エフェクター”に対して、今回は音自体を変化させる“音質変化系エフェクター”の紹介です。

 

サックスではフュージョンなどでも使われることがあり、ブレッカー・ブラザーズやスパイロ・ジャイラといったアーティストの使用が印象的ですね。

 

今回もよく使われるものを3つ紹介しましょう。

 

EQ(イコライザー)

PAのときにも説明しましたが、音に含まれる周波数のバランスを変えることで音質に変化を与えます。実際には音質に変化を与えるというよりもハウリング防止のために使用されることが多いですね。

 

フィルター系

周波数に変化を与えるフィルターを通すことで音色に変化を与えるエフェクターで、代表的なものにワウがあります。ワウはトランペットのワウワウ・ミュートを元に電気的に再現して作られています。“ワウワウ”としゃべっているような効果が得られます。

足でフィルターの変化量を操作するワウ・ペダルと、音に反応してフィルターの変化量が変わるオート・ワウ(タッチ・ワウ)の2つがありますが、サックスではオート・ワウを使う方が一般的です。

 

ハーモニー系

原音から違う音程を作り出して原音に足すことで、あたかも複数人数で演奏しているかのような効果を得られるのがハーモナイザーやピッチ・シフターです。1人でホーン・セクションの代わりを行う場合にはこのエフェクターを使用します。

 

 

このようなエフェクターに、いわゆる“サックス専用のエフェクター”というものはありません。以前は機材の特性の違いから、一度ミキサーを通してマイクとエフェクターをつなぐなどの工夫が必要でした。

しかし近年ではマイクを直接つなぐことができるボーカル用エフェクターが多数出てきています。これにつないだマイクでサックスの音を拾えば、簡単に使うことができます。

 

35cut

▲私の愛用のボーカル用マルチ・エフェクター、デジテック社Vocal300(左)、マイクに電源を取るためのコンパクト・ミキサー(右)

 

ボーカル用マルチ・エフェクターにはさまざまなエフェクターが内蔵されていて、過激な音から綺麗な音までさまざまな面白い音を作ることができます。

 

エフェクターの特性を理解して、目的に合わせて使えるといいですね。

加度克紘

広島県尾道市出身。高校入学と同時にテナーサックスを始める。1年後アルトに転向。その後、甲陽音楽学院で荒崎英一郎氏に師事。甲陽音楽学院卒業後、渡米。ボストンのバークリー音大に入学。Fred Lipsius、Dino Govoni、Bill Pierce、Jim Odgren各氏に師事。ジャズからポップス、R&B等幅広くこなす。現在は自己のグループを率いての演奏、作曲/編曲活動の他、ノア・ミュージックスクールでサックス講師としてサックスの指導も精力的に行う。
著書「一生使えるサックス基礎トレ本 サックス奏者のためのハノン」「サックスに学ぶおいしいギター・フレーズ99+2 ジャズ編 ギタリストが思いつけない音の組み立て方」「一生使えるアドリブ基礎トレ本 サックス編瞬発力と応用力を高めるデイリー・トレーニング集」「サックス・プレイヤーのための全知識」「100個のフレーズを吹くだけで飛躍的にサックスが上達する本」(すべて小社刊)

http://katsuhirokado.com

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