第2回 『Iron Leg – The Complete Mickey And The Soul Generation』 Mickey And The Soul Generation

塚本謙のFunk裏Recommend Disc by 塚本謙 2011年9月1日

「鉄の足」を持った”キング・オブ・テキサス・ファンク”の名演をコンプリートで。

今回の”裏”Recommend Disc

MickerTheSoulGeneration

『Iron Leg – The Complete Mickey And The Soul Generation』
Mickey And The Soul Generation

Cali-Tex (1970s / 2002)

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さらにレーベルつながりでもう一枚。ピーシズ・オブ・ピースを発掘したのがCali-Texというレーベルで、主宰してるのはレコード掘り師でファンク狂としても名高いヒップホップ・アーティスト、DJシャドウなんだけど、そのCali-Texの名を世に知らしめた超ド級のリイシューだったのがこの2枚組CD。

ミッキー・アンド・ザ・ソウル・ジェネレーションといえばオルガンのミッキー・フォスターを中心とした6人組で、“キング・オブ・テキサス・ファンク”の呼び声も高いファンク・バンド。フロントのホーンはテナーサックスが2本、というのがちょっと音域的にも音色的にも彩りに欠けるけど、ボーカルがほとんど無いぶんサックスのソロがたっぷりフィーチャーされてるし、ビートのヘビーさはさすが南部って感じなのです。

ブースト気味のベースが凶悪すぎる重さで迫りくる冒頭の「Iron Leg」を筆頭に、ジェームズ・ブラウン的な「Football」や「Up Stairs And The Band」とかミーターズ的な「Get Down Brother」など、両方のエッセンスを吸収したうえにサザン・ファンクのワイルドさ、タフさを凝縮したような圧巻の超重量級ファンクが満載です。あくまでテキサスのローカル・バンドでありながらも1970年代初頭は地元では知らない人はいない存在となって、サム&デイヴとかザ・シュープリームス、クール&ザ・ギャング等のフロント・アクトとして南部、中西部をツアーして回ったというから実力はメジャー級。結局所属レーベルの破綻によって一枚もアルバムを出せないまま解散の憂き目にあったそうですが、残されたシングルがこうしてコンプリートにまとめられたのは実にイイ仕事。

ところでこのCali-Texからは、70年代のアメリカの大学・高校生バンドが演奏したキラーなファンク音源ばかりを集めた『Schoolhouse Funk』というとんでもないコンピレーションも発売中。ビッグバンド音源がほとんどなので、ファンク系を演ってみたい学生フルバン所属の人はぜひチェックを。日本の学生フルバンももっとファンク演ればいいのにね。

 

塚本謙

CDリイシュー企画「Return Of Jazz Funk」主宰。モダン・ジャズ〜ジャズ・ファンク〜レア・グルーヴまでこよなく愛するレコード・コレクター。学生時代はベイシー・マナーのフルバンでサックス担当。



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