チェイス・リヴィジテッド・ライブ・レポート

サクブラ編集部ブログ by 湯川 雅宗 2014年9月29日

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伝説のハイノート・トランペッター、ビル・チェイス率が率いたブラス・ロック・バンド“チェイス”。その元メンバーを中心としたリユニオン・バンド“チェイス・リヴィジテッド”がエリック・ミヤシロをリード・トランペットに迎え、この8月にシカゴでライブを行った。その最新ライブの模様を、音楽ライター櫻井隆章によるレポートでお届けしよう。

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「黒い炎」をはじめとする
チェイスの名曲を披露

1960年代後期から70年代冒頭にブームとなった“ブラス・ロック”の最後発としてデビューした、トランペット4本のチェイス。「黒い炎」を大ヒットさせ、アルバムも3枚作ったが、74年8月の飛行機事故でリーダーのビル・チェイスを始めメンバー3人が死去、バンドは解散。その事故からちょうど40年後の2014年8月29日(金)と30日(土)の二日間、アメリカのシカゴで『チェイス・リヴィジテッド』(Chase Revisited)が開かれた。

これは一種のリユニオン・ライヴで、昔に在籍経験があったメンバー達やサポートが集合してライヴを行うというもの。リード・トランペット役に日本からエリック・ミヤシロも駆け付けての大盛況となった。集合したのはセカンド・アルバム『エニア』に参加し、72年の日本公演も行ったボーカルのGGシンや、オルガンのフィル・ポーター、ベースのデニス・ジョンソン、そしてドラムのジェイ・バリッドとゲイリー・スミスの他、トランペットにはサード・アルバム『ピュア・ミュージック』(当時の邦題『復活』)に参加した3人のトランぺッター達と、サポート・メンバーである。当然ながら演奏された曲目は当時のレパートリーが大半。オリジナル・メンバーの殆どは70歳を過ぎており、当時のハイ・ノートの鋭さや切れは影を潜めていたものの、ショウマン・シップの高さや“ラッパ吹きの意地”といったものは健在で、まぁ見事なライヴとなったのであった。特に、いささか峠を過ぎたオリジナル・ラッパ陣を鼓舞したエリックと、レイ・チャールズ・バンドに7年在席したチャック・パリッシュ、そして日系三世のジェイ・ナカガワのプレイは見事。中でもやはりエリックのパフォーマンスは圧巻で、結構若い世代が目立った観客達の度肝を抜いていたのは、正直に言って“快哉!”でもあった。

観客の中には、死去したジェリー・ヴァン・ブレア(tp)の子供達や、何と事故を起こした飛行機の操縦士の子供達までいたのだった。(文/写真撮影:櫻井隆章)

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エリック・ミヤシロ(tp)とGGシン(vo)、フィル・ポーター(org)

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トランペット陣が一堂に会してのショット。
左からジム・オーツ、ジョー・モリッシー、ジェイ・ソレンバーガー、
ジェイ・ナカガワ、チャック・パリッシュ、エリック・ミヤシロ(以上tp)、
デニス・ジョンソン(b) 、後方のドラマーはソー・ブレマー。

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