思い出の曲 1曲目

書き屋石川芳の徒然鳴るままに by 石川芳 2011年7月25日

☆ ラプソディ・イン・ブルー ☆

ピアノスタイル2011年8月号』には、なぜか、私、あっちこっちに登場しています。
見つけちゃいましたぁ?
まずは”ディズニーソングを聴きに行こう! “という特集。
私は、ディズニー・オン・クラシック 魔法の音楽会(通称DOC)の魅力をご紹介しています。

それから、”セレクテッド・ピアノの舞台裏”という記事。
実は、インタビューされるのも、自分を語るなんていうことにも、まったく慣れていないし、そもそも毎日モグラのように、自宅の仕事部屋で5線紙に向かって過ごすのが一番安心できるので、緊張しちゃうことしきり。
ついに写真まで載ってしまって、おぉぉ恥ずかしい !! 
すみません m(_ _)m  皆さんの夢、壊しちゃいましたぁ? こんなおばちゃんで。

インタビュー記事では、下部に掲載されている小さな写真に注目してください。
昔の銀座ヤマハホールです。

演奏している楽器はエレクトーンE-3というモデルで、オルガン仕様のFシリーズ以外でフルベース(2オクターブ)になった、最初の機種なんですよ。
色はアイボリーが基本色で、エレクトーンを習っている子どもたちの憧れでした。

この写真のそばには、”「ラプソディ・イン・ブルー」を演奏する12歳の石川さん”というキャプションが付いています。
写真だけでは弾いている曲までは証明できませんが(笑)、そのスナップの裏に、母の華奢な文字で、ちゃんと記録が書いてありました。

私は、ご覧のとおりもいつもスッピンで、過ごしやすさ最重視のファッションなので、姿を公開することをあまり好みません。
なので、”こういった物で逃げることができるなら”と企み、たくさんのスナップを編集部の方にお渡ししておいたのでした。
しかし、たくさんの写真の中から、なぜその写真を編集部の方々が選んだのか?

それは、現在発売中の『ピアノスタイル2011年8月号』に、過去に掲載したスコアを再録する”アンコールスコア”というものが存在するからでしょう。
今号には、2005年発売の『ピアノスタイル vol.9』のために私がアレンジした、「ラプソディ・イン・ブルー」が載っているんです。
“はっは〜〜ん、ピッタシだったわけね!”と納得しました。

それにしても、12歳で「ラプソディ・イン・ブルー」だなんて、ずいぶんおませな選曲だと感じられますが、自分で”弾きたい!”と思って決めた大好きな曲です。

エレクトーン用の楽譜は、もちろん、ありませんでした。

子どもの頃から大切にしてきている本棚いっぱいの楽譜たちの中に、チャペル社の「ラプソディ・イン・ブルー」のボロボロになったピアノ譜がありますが、その楽譜の中には、鉛筆やサインペンで、たくさんの書き込みが残っていて、その1つひとつに、当時お世話になっていた恩師永井一郎先生と二人三脚で、一生懸命音楽作りに励んでいた様子を、見ることができます。

10分くらいの長さにまとめて、充実感のある音楽に仕上げようとしている形跡が、なんとも懐かしい。

ちなみに、永井一郎先生(声優の永井一郎さんとまったく同じお名前なので、間違えてしまいそうですね)は、NHKの人気教育番組『みんなの科学』の中で、実験のときや、場面が変わるときに流れてくる音楽をエレクトーンで演奏をなさっていた方なんですよ(主題曲は林光先生の作曲でした)。

さて、今回再録されている「ラプソディ・イン・ブルー」は、私が12歳のときに弾いたアレンジよりももっともっとコンパクトなサイズにまとめています。
あの写真のときから40年以上が経っていますが、あの頃の私を支えてくださった多くの先生からいただいたさまざまな知識は、今でも私の音楽感の土台になっているんですよ。

“アンコールスコア”の「ラプソディ・イン・ブルー」、ぜひ楽しんでくださいね!
では、また。

 

 

石川芳

幼少よりピアノ、エレクトーンを学ぶ。ネム音楽院(現ヤマハ音楽院)卒業後、ヤマハの海外デモンストレーターとして、世界各国で演奏活動および現地スタッフの指導にあたる。"ディズニー・クラシカルコンサート"でアレンジャーとしてデビュー。曲集の編曲や音楽専門誌の執筆など、幅広いジャンルで活躍している。ピアノスタイルでは、創刊号から編曲を手がける。



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