ロバート・グラスパー@ビルボードライブ東京(2012.6.13)

ライブレポート by 編集部 2012年6月28日

ロバート・グラスパーが2012年6月13日に行った、ビルボードライブ東京でのライブの模様をレポートします。

2012年2月に、新作『Black Radio』をリリースし、多彩なアーティストとのコラボ、
そしてサウンドの完成度の高さが話題となっていたロバート・グラスパーが来日公演を行った。
来日メンバーは、マーク・コレンバーグ(d)、デリック・ホッジ(b)、ケイシー・ベンジャミン(s、vocorder)。
ドラムが、クリス・デイヴから変更されていた。

スタージ上のロバートの鍵盤は、ステージ右側にグランド・ピアノとローズ、そしてローズの上にヤマハMotif 8をセット。
ライブは、ロバートがピアノをおもむろに弾き始めスタートした。
単音から重音へ、淡々とした演奏ながら、そのハーモニー、響きに、出だしから引き込まれてしまう。

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5分ほどピアノ・ソロ演奏が続いた後、キック、ベース、そしてボコーダーが静かに加わり、アンサンブルがスタートした。
ちなみに、ボコーダーは、ローランドAX-Synthをトリガーに、コルグMS2000Rを使用していた。

 

アンサンブルが始まると、テンポアップし、ロバートは左手でローズ・バッキング、右手でピアノを演奏。観客も彼らの生み出すグルーブに体を揺らし始める。

アドリブの場面では、Motifのシンセ・リードとピアノを両手ユニゾン演奏で聴かせるという離れ技も!
また、ピアノの単音(それこそ指一本)で、リズムで抑揚を付けるソロ演奏など、決してテクニックや音数だけではない、唯一の音世界を観せてくれる。

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以降の楽曲も、ローズ・バッキング主体の出だしから、ピアノにチェンジしたり、また両手で同時に演奏したり、曲中にさまざまな色合いをつけながら、絶妙のアンサンブルを聴かせてくれる。
そして、ロバートだけでなく、メンバーのアドリブ時には必ず大きな歓声が上がっていたのが印象的だった。

ロバートのライブは、サウンドが洪水のように迫ってくるというより、ゆるやかな波に飲まれているような、そんな心地良い感覚に襲われる。

つまり”グルーブ感”がとても心地良いのだ。

もちろん、タイトなドラムやベース、抑揚の少ないボコーダーのメロディと、いわゆるヒップホップ・テイストにかっちりとした演奏の場面もあるのだが、それをロバートが時に包み込み、時に崩す。
そのバランス感覚がグルービーに感じる所以なのだと感じた。

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1曲1曲、曲調もテンポも使用する鍵盤も違えど、その心地良いグルーブ感は最後まで続いた。
観客も、演奏に応えるように歓声を上げ、その音世界を存分に堪能していた。
最後にメンバー紹介をし、大歓声の中ステージを後したのだが、その後も大きなアンコールが続いた。

しかし、今回はそれには応えることはなく、終演となったのだが、もっと観たい!と思うと同時に、素晴らしいアンサンブルによるグルーブ感を、この数曲だけでも大いに感じることができた夜だった。

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ロバート・グラスパーwebサイト→http://www.emimusic.jp/artist/r-glasper/

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