【新人編集者I子の鍵盤名盤レビュー】vol.5 ジャミロクワイ『トラベリング・ウィズアウト・ムービング〜ジャミロクワイと旅に出よう〜』

新人編集者I子の鍵盤名盤レビュー by キーボード・マガジン編集部 2019年10月11日

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Album Profile

『トラベリング・ウィズアウト・ムービング〜ジャミロクワイと旅に出よう〜』は1996年に発売されたジャミロクワイの3枚目のアルバム。1曲目に収録の「バーチャル・インサニティ」はグラミー賞を受賞した。ボーカルのジェイ・ケイ以外のメンバーはさまざまな変遷をしてきたが、本作でキーボードを演奏しているのは結成時からのオリジナル・メンバーであるトビー・スミスである。

 

Disc Review

“ジャミロクワイと旅に出よう”という邦題のとおり、ファンク、サンバ、レゲエ、さらにはオーストラリアの民族楽器である“ディジュリドゥ”の音色や、ジェイ・ケイの愛車のエンジン音まで、耳に飛び込むユニークなサウンドたちは、まさにジャミロクワイと行くミステリー・ツアーを体験しているようである。

ジャミロクワイのサウンドをキーボーディストとして支えるトビー・スミスは、今作のうち5曲でジェイとともに作曲者として名を連ねている。PVの印象が強い「バーチャル・インサニティ」もその1曲だ。レコーディングにはヤマハP-150が使われたそうだが、コード進行といい、演奏のタイム感といい、サウンド面においても、1度聴いたら忘れられないほどクセになる。

ほかにも、疾走感溢れる「コズミック・ガール」、メロウなエレピに心を奪われる「エブリデイ」、ディスコ・サウンドの「オールライト」、タイトなドラムとベース・ラインが渋カッコいい「トラベリング・ウィズアウト・ムービング」、ディジュリドゥが軸となり繰り広げられる幻想的なインスト曲「ディジタル・バイブレーションズ」など、ダンサブルなナンバーが凝縮されたジャミロクワイの代表的な1枚である。

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