【インタビュー】ジョーダン・ルーデス(ドリーム・シアター)

インタビュー by キーボード・マガジン編集部 2011年12月15日

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キーボード・マガジン2012 WINTER号にて行った、ジョーダン・ルーデスへのインタビュー。本誌では掲載しきれなかった内容を紹介します。

通訳&翻訳:中山美樹

アプリ製作は本当に楽しいよ。次世代の楽器を作っている気持ちでいるから。

●今作『ア・ドラマティック・ターン・オヴ・イヴェンツ』はいつもどおりヘヴィでテクニカルな内容ですが、「ファー・フロム・ヘヴン」や「ビニース・ザ・サーフィス」のようなアコースティックで美しい曲も配置されていて、緩急のバランスがとても良いと思います。曲順や緩急という点でも気を使ったのですか?

◎もちろん気を配ったよ。バランスの良いものにしたかったから。ソフトな曲をどれだけ入れるかとか、どの曲をどんなふうに次の曲につなげるかとか、アルバム制作に入る前に時間をかけて話し合ったんだ。

●「ブリッジズ・イン・ザ・スカイ」というミステリアスな曲もありますね。この曲の始めと終わりの部分の声は実際のシャーマンの声だとライナーに書いてありましたが……?

◎ああ、あの声ね。あれは僕のライブラリーに入っていたサンプルだよ。実は自分でやってみようと思ったんだけど、僕の声だとピッチがズレてしまうんだ(笑)。

●ステージでは自分でやってみることもできるのでは?

◎うん、それもアリだね。ステージ前面に出て”おおおーーーー”って(笑)。

●ほかに何か、アルバムで使った面白いサウンドや楽器はありますか?

◎楽器制作者のジェフ・トリップが作ったHyperkeysだね。これの面白いところは、普通のキーボードのように鍵盤を押すこともできる上に、押しながら手前に引っ張ることもできること。鍵盤の動きそのものがパラメーターを操作するコントローラーになっているんだ。Hyperkeysのサイトに行くと僕がデモ演奏を行なっている動画があるから見てみてね。そして、最近使い始めたのがマルコディ のHarpejjiというキーボードのように弾くことができる弦楽器。これも僕が演奏している動画があるよ。あとはiPadだね。もちろん僕が作ったアプリケーションのMorphwizを使ったよ。分かりやすいのは1曲目の「オン・ザ・バックス・オヴ・エンジェルズ」の出だしの部分。あと「ビルド・ミー・アップ、ブレイク・ミーダウン」では、薄気味悪いサウンドの上でMorphwizがメロディを奏でているよ。

●Morphwizをバンドで使う場合のコツやアドバイスがあれば教えてください。

◎Morphwizというのはライブで使うととても楽しいんだ。というのも、どんなスケールの曲にも対応して演奏できるから。それに広いレンジで音を出せるからリード楽器としても使えるのさ。さらに、Morphwizの素晴らしいところは、音符間のスライドを非常に正確に行なえることなんだよ。イメージとしてはバイオリン奏者がスライドして音を出す感じなんだけど、Morphwizを使うとイントネーションを完ぺきに付けられるんだ。僕の場合はiPadを置けるアームが付いた素敵なキーボード・スタンドを使ってMorphwizを演奏している。最近はいろいろなメーカーが良いスタンドを作っていて、iPadホルダーも普通に付くようになったから、ライブ中にiPadを使うのが楽になっているんだよ。ところで、僕の新しいアプリケーションについて少し話してもいいかい?

●ぜひお願いします。

◎つい最近、iPadとiPhone用のGeo Synthesizerというアプリケーションをリリースしたんだ。すごく興奮しているよ。というのも、このアプリケーションはiPhoneやiPadのアプリで一番自由に音楽をプレイできるものだと思うからね。このアプリではマルチタッチによってさまざまな音域でさまざまな楽器の音を同時にプレイできる。リリースされたばかりなんだけど反響は素晴らしいよ。それにYouTubeで実際にこのアプリを使ったプレイを見ることもできるから、ぜひ見てほしい。

●マルーン5の「ムーヴス・ライク・ジャガー」をやってましたよね?

◎そう、あれだよ。このアプリを使ってプレイしている。早弾きも問題なくできるし、とにかくクレージーなことができるクールなアプリなんだ。これは僕が作った3つ目のアプリで、今回はこの手のアプリケーションの限界を押し上げたと思うんだ。僕は次世代の楽器を作っている気持ちでいるから、アプリ作りが本当に楽しいね。

●最後に日本のファンにメッセージをどうぞ。

◎絶対に日本でツアーをするよ。2012年になるとは思うけど必ず行く。日程はまだ出ていないけど、必ずや素晴らしいライブになるはずだから。マイク・マンジーニの素晴らしいパフォーマンスを見てほしいんだ。彼というドラマーを得た僕たちの喜びもみんなが感じるはずだもの。それに、日本のファンは本当に素敵だから、会えるのが待ち遠しいね。ホント、みんなに会いたいよ。あと数ヶ月待たないといけないのが辛いけど、きっと気が付いたら日本にいて、ステージからみんなにあいさつしているはず。みんなと音楽を分かち合い、日本の友達と会い、お寿司も楽しむのを今から心待ちにしているよ。

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