ギター・マガジン11月号 グルーヴを醸し出すタイトなカッティングを身につけよう!第1回

MI JAPANギター・クリニック by 鳴海賢治 2015年10月14日

ギター・マガジン読者の皆様はじめまして。MI JAPAN札幌校卒業生の鳴海賢治です。現在北海道札幌市内を中心に、ジャンルを問わず多数のアーティストのサポート・ギタリストとして活動しております。また、自身がリーダーを務めるブルース/ジャズ・ファンク・トリオ”B.G.B.”(Big Golden Bear)にて、札幌市内で定期的にライブを行なっています。今月号より3回、誌上クリニックを連載させていただきます。第1回目は、僕が最も得意とするファンク/ソウル/R&B/ゴスペル系のカッティングについて解説します。

 

Ex-1
古典的なファンク/ソウル系のカッティング・パターン

このパターンでグルーヴを出すには、16分ウラ、すなわちアップ・ピッキング時のキレが重要だと考えています。そのためには優れたグルーヴを持つナイル・ロジャース、エリック・ゲイルなどのピッキング・フォームが非常に参考になると思います。詳しいフォームは連動動画を参考にしていただきたいのですが、腕の振りを最小限にすることでダウン→アップへ至るまでの時間をコントロールしやすくなり、キレやうねりを表現できます。また、左手のミュートを併用することで、タイトにしたり、逆にルーズにしたりとコントロールの幅が広がります。

Ex-2
スネア・ドラムとシンクロさせるパターン

スネアのタイミングを、2拍目ふたつ目の16分ウラ/3拍目ひとつ目の16分ウラと想定したパターンです。スネアとシンクロする際、Ex-1にて説明した16分ウラのアップ・ピッキングがより重要となります。前述のピッキング・フォーム、左手ミュートを駆使し、音価をスネアとそろえることで、グルーヴがタイトになり、うねり出すはずです! 当然ドラマーや曲調によりスネアのタイミングが変化しますので、注意深くドラムを聴きながらグルーヴを構築しましょう。

Ex-3
あまく危険な香りのする16ビート・シャッフル

カーティス・メイフィールドの「トリッピング・アウト」、山下達郎の「あまく危険な香り」などで採用されているパターンです。16ビート・シャッフルのため、16分ウラは音価が短くなります。左手のミュートが非常に重要なパターンです。

Ex-4
低音弦を使用したヘビー系単音カッティング

ベースのリフとユニゾンすることを想定したパターンです。ファンク系フレーズのため、低音弦であってもミュートは右手ではなくやはり左手が望ましいと思います。共演するベーシストに応じて16分ウラの音価をコントロールしましょう。逆に自分から力強くタイトなリズムを提示し、切磋琢磨しながらグルーヴを構築するのもおもしろいかもしれません。また、ベーシストとの間で音色に差異を持たせるため、ブリッジ付近をピッキングするなど音色にひと工夫加えると良いですね。2小節目、4小節目にはフィルを挿入し、ブルージィさ、ファンキーさを添えましょう。

Ex-5
ゴスペルなどで多用される3弦単音カッティング

ゴスペルや、ブラック・コンテンポラリーなどの都会的な楽曲においては、ギターはグルーヴを支配せず、楽曲にひと味加えるスパイス的な役割であると考えています。歌のメロディを邪魔しないよう、ピッキングと左手ミュートで16分ウラの音価をコントロールしましょう。この譜例ではKey:Gm(=B♭)でコード進行を構成しています。このような場合の単音カッティングでは、メジャー・キーで考えた時のトーナル・センターを中心に音を選ぶと、違和感なく楽曲に溶け込めます。Ex-4と同様、2小節目、4小節目には歌心溢れるフィルを挿入し、楽曲をソウルフルに仕上げましょう。

 
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