現代風“超速ラン奏法”エコノミーのススメ 〜蘭の花が如く〜/MI JAPANギター・クリニック

MI JAPANギター・クリニック by 小林信一 2014年10月6日

現代風“超速ラン奏法”エコノミーのススメ 〜蘭の花が如く〜/MI JAPANギター・クリニック

どうも〜小林信一です! 最近は天國と地獄と行き来する術を覚えまして(笑)、リットーミュージックさんには大変お世話になっております。さて今回、MIジャパンの誌上ギター・クリニックということで私の番が回って来ました。思えばこのコーナーの第1回目に執筆させていただいたはずなので、あれからたくさんの超絶で優良有料講師が無料で誌上レッスンしてくれたことでしょう。その間に私は、地獄本の著者たちと地獄カルテットなるバンド活動と数冊の教則本を書いていたと思われます。そして“ギター・クリニック”という名の下、アジアを巡り、日本の楽器店を巡り、辿り着いたところには“弾語り”という“ギター持ったら歌ぐらい歌おうよ!”という境地に降り立ったのです(笑)。  つまり、ギターを追求したら歌心が必要だったとでも言っておこう。がしかし! そこに到達するには、地獄の訓練を乗り越えなければならない。そう、地獄のメカニカル・トレーニングだ!

 

◎基本フレーズ  さて、新たな地獄のメカニカルなフレーズを紹介する前に、読者の皆さんにEx.1のフレーズを弾いてもらいたい。これは2本弦を使った80年代ラン奏法的なロックの王道フレーズで、Ex.1ーA、B、Cは、すべて同じフレーズだ。皆さんならどうピッキングするか考えてみよう。  Ex.1ーAは完全なるオルタネイト・ピッキングで“ピッキング1”はダウン・スタートのアウトサイド・ピッキング。“ピッキング2”はアップ・スタートのインサイド・ピッキング。  Ex.1ーBはプリングやハンマリングを使用した、よりレガートなピッキング・パターン。“ピッキング1”はアウトサイド・ピッキング。“ピッキング2”はインサイド・ピッキング。  さぁ皆さんの得意なピッキング、苦手なピッキングがわかったでしょうか?  さて、ここで、このフレーズを超速で行なう場合、次元の違うピッキングが必要になるかもしれません。筆者の場合、Ex.1ーBの“ピッキング2”が好きなのですが、ある一定の速度を超えると弾けなくなるんです。そこで“どうしてもジョン・サイクスみたいなラン奏法を現代風に弾きたい!”あなたのために! いや筆者自身のために考えたのがEx.1ーCのエコノミー・ピッキングをサラッと混ぜた変則ピッキングです。プリングとエコノミーによる高速化です。  それでは、この6音パターンをEx.2とEx.3にて16分音符で誤魔化し効かずにリズミカルに練習しましょう。

スクリーンショット(2014-10-06 13.09.50)

 

 

◎応用フレーズ  だいぶエコノミー混じりのラン奏法に慣れて来ましたか? それでは応用フレーズです!  これは筆者のバンド地獄カルテットの新譜『地獄の斬曲剣』の6曲目「ウィーアー!」のギター・ソロ頭風なフレーズです(実際には全弦1音下げチューニング)。  今まで訓練してきた6音フレーズをここでは2小節間ずっとくり返しポリリズムさせます。ここまでも強靭なリズム感がないと、表裏のズレに追いついて行けないのですが、そこから後半は3本弦を使った10音フレーズに流れて行きます。まずは3小節目頭からのエコノミー1回、プリング2回での10音パターンを頭に入れましょう。ただし簡単には弾けないフィンガリングのストレッチ。しっかりしたクラシック・スタイルな構えも重要。基本的には指定したピッキング・パターンを守らないと速くはならないので、少しずつ手に覚え込ます感じで練習しましょう。また1弦12fと2弦17fの異弦同音に惑わされないように注意。

スクリーンショット(2014-10-06 13.10.03)

 

本記事について

本記事は『ギター・マガジン2014年6月号』掲載のページを転載したものです。

Guitar magazine (ギター・マガジン) 2014年 06月号 (CD付) [雑誌]

小林 信一(こばやし しんいち)

90年代に、TVやCDのギター・レコーディング、作曲・編曲、採譜などのスタジオ・ワークをきっかけに、プロ活動を開始。同時に、ヘヴィ・ロック・バンド"R-ONE"での活動を機に、ESP・SCHECTERギターのモニターとして7 弦ギターの開発にも協力。現在は、MIジャパンの講師として、後進の指導にも力を注いでいる。また、地獄シリーズ著者4人によるスーパー・バンド"地獄カルテット"にて、国内のみならず韓国、台湾、中国でライヴやセミナーを行なうなど、海外においても精力的な活動を展開。2009年2月には1stソロ・アルバム『ネクタイ地獄』を発表した。

TUNECORE JAPAN