100年先も使える クラシックを素材にした練習法/MI Japan ギター・クリニック

MI JAPANギター・クリニック by 折原寿一 2014年4月14日

本セミナー3回目、札幌校の折原寿一です。今まではソロのアプローチ法が中心でしたが、今回は純粋にテクニックに焦点をあて、私が十代の時に教わった“クラシック・ギターの素材をピックで弾く”という練習を紹介します。指を使うクラシック・ギターの題材をピックで弾くとかなり無理があるのですが、逆にそれが格好の練習になります。また楽器としてのギターの特徴を生かした運指やポジション移動など、特定の弾き方に偏らずどんな音楽スタイルにも対応できるスキルが育まれます。クラシックは音楽の宝庫、エクササイズと言えども音楽的に優れているものばかり。100年の歴史の裏付けは100年後も残り続けます。目先の流行やスタイルにとらわれない一生の練習素材です!

ウォームアップ

運指やピッキングの指示は必ず守って下さい。勝手な変更は練習の意味がなくなってしまいます。
まずウォームアップ。メカニックな運指、スケール、アルペジオを使ったピッキングの3つの練習です。

EX-1サグレラスのエクササイズ。メカニカルな運指パターンで半音ずつ上下行。もつれやすい組み合わせ、クリアに弾くのはなかなか大変です。慣れたら両手のコンビネーションの強化でハンマリング・オンとプリング・オフを用いたバリエーション。

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EX-2ピアノで有名なハノンはギターでも良い練習です。メジャー・スケールを“ドミファソラソファミ、レファソラシラソファ・・”の順番で上行。下行はパターンを裏返し。リハーサルなどの現場で指慣らしに弾いてるプレイヤーも多いです。ここでは6弦中指からのCメジャー・スケールで。他のポジションでも同様に練習しましょう。

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EX-3ヴィラロボスの有名な12のエチュード1番の冒頭部。本来指弾きによる高速アルペジオの練習曲ですがそこは無理を承知で。右手のピッキング・パターンは変えないでコードをチェンジ、コードの変わり目は音が途切れないように。ある程度のスピードで正確に弾くのは至難の業ですが、ピッキングテクニックは飛躍的にアップします。

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フレーズ・トレーニング

EX-4プジョールのエチュードから。5弦2指からのCメジャー・スケールが元になるこのエクササイズは正確な押弦テクニックの基本を確認できます。半音の経過音の動きや3小節目は左手の各指の分離に注意。

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EX-5“ギターのショパン”タルレガの課題。第2ポジションのDメジャー・スケールが元になった全弦を用いたポジション固定のエクササイズ。小指やストレッチの使用で左手全体が必要以上に揺れないように。慣れたらネック全体を1フレットずつ上下行。

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EX-6同じくタルレガの課題、左手で特に厄介な薬指と小指のコンビネーションの強化。ピックで弾くとスキップが半端なく、右手のトレーニングにも素晴しい効果があります。一回ごとに1フレットずつネック全体を上下行、超オススメ!

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EX-7ヴィラロボスの12のエチュードの2番、広い範囲のアルペジオのための練習曲ですが、スケールの動きも絡んだ中盤の部分を抜粋。音が途切れないように素早くポジション移動するのは相当しんどいです。開放弦を利用して素早くポジション移動する運指はエレキのプレイヤーにとっては新鮮でしょう。1小節目と4小節目のアルベジオはもちろんオルタネイト。1〜4小節を繰り返し練習しても良いです。

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今回は短い課題や練習曲の一部を抜粋したりアレンジして紹介しましたが、みなさんも自分で原譜を入手して深く掘り下げたり自分で新しい素材を探したりみて下さい。本来練習は自分で考えたり工夫するもの、それではまた!

本記事について

本記事は『ギター・マガジン2014年3月号』掲載のページを転載したものです。

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