モーダル・インターチェンジ&セカンダリー・ドミナント/MI Japan ギター・クリニック

MI JAPANギター・クリニック by 竹田大輝 2013年9月15日

今回はアレンジなどで頻繁に使用されるモーダル・インターチェンジやセカンダリー・ドミナントについて焦点をあてていきます。自身のオリジナル曲より抜粋してレクチャーしていきます。

皆さん,こんにちは,Musicans Institute Japan札幌校GIT科講師の竹田大輝です。今回のレッスンはモーダル・インターチェンジやセカンダリー・ドミナントによるアレンジ攻略に焦点をあてた内容になっています。皆さんの作曲,編曲技法の向上に役立てていただければうれしいです。ぜひ挑戦してみて下さい。

基本篇

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上のコード譜はKey Gでポップスなどでよくみられるコード・パターンです(逆循環コード)。【C△7/D7/Bm7/Em7/Am7/Cm7】 11小節目に出てくるCmコードはサブドミナント・マイナー・コードといい,ここだけ一時的にKeyがGmとなっています。これがモーダル・インターチェンジです。

図1にKey GとKey Gmのダイアトニック・コードを記載しましたが,同じ主音の調でこれらを同主調といいます。KeyGのダイアトニック・コード以外で使用するため難しく感じますが,同じ主音で落ち着くという共通の目的があるので両者の貸し借りが可能となります。11小節目のCmでは一時的にKeyがGm,Gマイナー・スケール(B♭メジャー・スケール)でのアプローチとなります。

図1の各ダイアトニック・コードのスリー・コード&代理コードの役割を把握することによりアレンジの幅が格段に広がります。サブドミナント・マイナーのCm7の代理コード(Am7(♭5)E♭△7 F7)ではどれも機能上,重要となる♭6(E♭)を含みます。ドミナントの定義ですが,ナチュラル・マイナーではDm7(Vm7)で,ハーモニック・マイナーのダイアトニック・コードではD7(V7)となります。3小節目のD7を転回形である7度ベースにし,次のBm7に半音でスムーズにつなぎ,6,7小節目のB7→Emまた,8,9小節のE7→Amは各解決先を一時的にトニックのImとみたてドミナントはV7に変化させました。このようにセカンダリー・ドミナントを取り入れる事によりさまざまな場所でドミナント・モーションを作ることができるのです。定義は

完全5度下のダイアトニック,【Am Bm C D Em】のいずれかに解決します。すべてV-1の関係です。

ソロ・アプローチ

下の譜例はソロ・アプローチです。ただひたすらスケールをのせるのではなく,コード感を大切にメロディアスなソロを作ることに重点を置いています。

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前半5小節目のBm7まではGメジャー・スケールのみで弾き切っています。6小節目に登場するB7(♭9)では代理コードであるディミニッシュ・コードを想定してアプローチ【Cdim E♭dim G♭dim Adim 】。その結果B7(♭9)上ではCdim/B E♭dim/B  G♭dim/B Adim/B と自由にディミ二ッシュのコード・トーン(ディミニッシュ・アルペジオ)を弾くことが可能になります。ディミニッシュは1. 5音間隔(3フレット分)でまったく同じフォームのまま移動ができます。構成音はすべて同じです。

簡単に考えるとドミナント・コードは半音上から始まるディミ二ッシュ・コード・トーンを使えるということです。続いて8,9小節目のE7→Am7では一時的にAmをImとみたてスケール・チェンジをしています。

ここに出てくるE7コードは,Aハーモニック・マイナーのⅤ7です。E7の箇所ではAハーモニック・マイナー・スケールを弾いています。それをEからみると“Eハーモニック・マイナー・P5ビロー・スケール”となり,スケール名は異なりますが両者はまったく同じ構成音なのです(図2)。

9小節目のAm7に解決後,もとのKey Gに戻りAm7(9)のアルペジオを弾いています。一見難しそうですがここでは馴染みのあるC△7のアルペジオを弾き切っています。結果的にはAm7(9)のアルペジオとなるのです。11小節目のCm7(9)ではクロマチック・アプローチなども含めGマイナー・スケールで弾き切っています。スケール名ではCドリアン・スケールです。

竹田大輝

13歳よりギターを始める。MI在学中にスティーヴ・ヴァイやヌーノ・ベッテンコートなどに影響されて超絶系プレイに磨きをかける。その後,エリック・ジョンソンや春畑道哉などにも影響を受ける 00年よりMI JAPAN札幌校のGIT科講師に就任。その傍ら“ MellifluousSound ”でTVCMの作曲,レコーディングに携わりイベントやライブなどで活躍中。座右の銘は“周囲と比べず 昨日よりも今日 今日よりも明日,どう自分が成長するか”。

本記事について

本記事は『ギター・マガジン2013年9月号』掲載のページを転載したものです。

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