指板上を縦横無尽に動くタッピング・テクニック/MI Japan ギター・クリニック

MI JAPANギター・クリニック by 岡本歩 2013年2月15日

皆さん,こんにちは。MI Japan 仙台校 GIT 講師の岡本 歩です。学校ではRSW(リズム・セクション・ワークショップ)と,エレクティブという選択授業を担当しています。RSWではバンド形式でのアンサンブル,エレクティブではファンクなどをフューチャーしたリズム,ブルースのフィール溢れるアドリブ……といった内容を教えています。
音楽のジャンルなどの垣根を作らず,ギターに関係するものであればどんなことにも挑戦しています。また,3ピースのインスト・バンドHello,Mr.Anderson”をちょうど始動させたところで,こちらも精力的に活動してきたいと思っています。もしどこかで見かけたら遠慮なく声をかけて下さいね。

ベーシックなタッピング

タッピングとは,指板上で右手の指で弦を叩くようにして音を出します。右手での“ハンマリング”,“プリング”と考えてもらうのがわかりやすいでしょう。

まず右手のフォームの解説をします。弦をタップする(叩いて音を鳴らす)指は右手の人差指が1 番多いと思います。ほかにも中指,ピックの側面でタッピングするやり方もあります。ちなみに私自身はピックを持ったまま,中指,薬指でタッピングをすることが多いです。

意外と多い質問が“右手でタップしたあとに,指板の1弦側,6弦側のどっちに向かってプリングすればいいか? ”というものです。これも人それぞれ違うので,やりやすくて余計な音が出ない方を選んで下さい。

今回使用するポジションは12です。

トレーニング譜面

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①【 タッピング 横! Key=E】

オーソドックスなライト・ハンド・タッピングのフレーズです。タッピングで気をつけるべきポイントは3点。“ リズム” ,“ ミュート” ,“ 芯のある音を出す”ということです。 “ リズム” は,メトロノームに合わせて足でリズムをとり,ずれることのないように注意。過去に教えてきた生徒さんをみると,足のリズムが安定するとテンポも安定しました。また符割りをしっかりと把握することもとても大切です。3 連符は,足で1 回リズムをとる間に(一拍の間に)3 回“ タカタ” と弾きます。頭の音を足踏みに合わせるようにするとリズムがずれにくくなります。

次に“ ミュート”。右手の手首から腕のあたりを弾かない弦の上にのせてミュートしながらプレイします。タッピングは余計な弦をしっかりとミュートしないと肝心の鳴らした音がノイズで聴こえなくなってしまいます。

最後に“ 芯のある音を出す”。歪みを深くする,コンプをかけるなど,音作りもとても大切ですが,まずは自分の手でしっかり音を出しましょう。必要以上に歪ませずに指板を叩くように強くタップするのがコツです。

②【チョーキング+タッピング Key=E】

音をベンド(チョーキング)した状態でタッピングをするテクニックを紹介します。タッピングはシーケンス的なフレーズになりがちですが,このテクニックによって歌うような表現が可能になります。通常のフレーズの中でこのテクニックを組み入れることが多いので,ここではピックを持ったまま中指でタップしてみましょう。Key = E となっていて,1 弦12fをベンドしたあとの15f,17f,19f,22f の4 ヵ所のタッピングはスケールの中の音になっています。ベンド+タッピングの音はそれぞれ以下のとおり。15f= A(1 弦17f,2 弦10f……),17f = B(1 弦19f,

2 弦12f ……),19f = C ♯(1 弦9f,1 弦21f……),22f = E(1 弦12f,1弦24f……)。タップした音が同じ音程かどうか確認して下さい。ベンド+タップの音にビブラートをかけるのもカッコいい表現だと思います。その際はチョーキング・ビブラートの要領でベンドしたまま左手でかけて下さい。またタップしたままベンドした弦を下げる(チョーク・ダウン)のもおもしろいと思います。

③【 タッピング 縦 Key=E】

縦のタッピング。弦を跳ばして(スキッピング),縦の動きを入れたタッピングです。左手と右手のポジションを把握することを一番の目的としています。

まず左手と右手の音を合わせるとE メジャー・スケール(C♯ナチュラルマイナー・スケール)になることを確認して下さい。左手はボックス・ポジションのペンタトニック・スケールの動きを行ない,右手のタッピングはE メジャースケール内の音をタップしています。ペンタトニック・スケールを弾いたことのある方であれば,フレーズを丸暗記するのではなく左手だけ“ 人指・薬指”,“ 人指・小指” といったペ

ンタの運指の要領で行なえます。なお,このフレーズでも大切なポイントになるのは右手のミュートです。

④【 タッピング 縦② Key=E】

1 〜4 弦のポジションを使った③の続きです。特にスライドする時にリズムがヨレやすいので気をつけて下さい。弦跳びのあるタッピング・フレーズでは,右手は複数の指を使ったほうが演奏しやすい場合があります。低音弦側を人差指,高音弦側を中指といった具合でタップしてみて下さい。スライドが絡んででくる個所は5 連符。足踏み1 回の間にタカタカタと5回音を鳴らします。

岡本歩

親戚の影響で4,5 歳から自発的に音楽を聴くようになり,中学生の時にギターを手にする。高校生でパンク・バンドを結成,そのあとクリームを始めとした70 年代ロック,ブルースから大きな影響を受ける。現在はシンガー/ソングライターのサポートやTV 番組やアプリなどで使用する楽曲作成への参加,また3 ピースのインスト・バンドHello,Mr.Anderson. にて東北,関東を中心に活動中。

本記事について

本記事は『ギター・マガジン2013年2月号』掲載のページを転載したものです。

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