Masao Onose meets TASCAM GT-R1~ポータブル・ギター/ベース・レコーダーをノッサンがリポート!

特集 by 編集部 2011年4月19日

110324-tascam-gm4-main

プロ・ギタリストを招いてタスカム製品をリポートしてもらう本企画の第3弾! 今回は,ギター・トレーナー機能に加えてクオリティの高い録音機能を兼ね備えたポータブル・ギター/ベース・レコーダー,”GT-R1″にスポットを当てていこう。リポートしてくれるのは,ノッサンこと小野瀬雅生(クレイジーケンバンド)だ。

ポータブル・ギター/ベース・レコーダー
GT-R1とは?

110324-tascam-gm4-2.jpg110324-tascam-gm4-1.jpg

本機は,タスカムが発売したギタリストやベーシストのためのポータブル・ギター/ベース・レコーダーである。家で曲作りや練習をしている時,バンドでスタジオ練習をしている時,どこでもギター・プレイを録音できるという,注目の録音ツールだ。

本機での録音法は2パターンある。GUITAR IN端子にギターをつないで行なう”ライン録音”と,内蔵のステレオコンデンサーマイクを利用した,アコースティック・ギターやアンプをつないだサウンドにぴったりの”エアー録音”だ。録音メディアにはSD/SDHCカードを採用,付属の2GBカードのほか市販の大容量カードも使用でき,CDクオリティをしのぐ48kHz/24bitでの録音を可能にしている。音質面で絶大な信頼の置けるタスカムの名にふさわしい,高音質がウリのモデルだ。

ライン録音はポータブル・ギター/ベース・トレーナー,”GB-10″でも可能だったが,内蔵マイクを使ったエアー録りができるのはうれしい点だ。しかも,このマイクの音質も特筆モノ。小さなライブハウスで本機を置き,その日のライブ音源として録音することも可能だろう。もう一点,GB-10にはなかった機能としてあげられるのが,88種類ものリズム・マシンがプリセットされていること。GB-10にもあった多数の内蔵エフェクト機能と合わせ,より質の高いデモ曲を作ることができる。

デモ曲や気に入ったフレーズは,付属のUSBケーブルでPCと本機をつなぐことにより,簡単にPC内に移動させることができる。また,PCにある楽曲を本機に取り込むことも可能。お気に入りのアーティストの楽曲に自身のギターを重ねて録音するオーバーダビングや,エフェクトをかけてアレンジもできる。

本機は”レコーダー”という定義の製品だが,GB-10が可能にしていた”トレーナー”としての機能を装備しているのもトピックだ。チューナー,ループ再生,キー/テンポ・コントロール機能(楽曲のキーを保ったままテンポを下げるVSA機能もあり)などを駆使し,耳コピやフレーズの特訓にも活用できる。

録音に,練習にと,さまざまなシチュエーションで高いパフォーマンスを発揮するGT-R1,この画期的一台をぜひお試しあれ!

Nossan’s Impression

第一印象

ひとつのボタンにいろんな機能が詰まっているから,覚えるのが大変かな? というイメージはありましたけど,基本的な操作の法則みたいのを覚えちゃえば操作はすんなり理解できましたね。こういう機械をまったく触らない性分としては助かりますね。見た目は,赤が嫌いな人じゃなければ,かなりイイと思います(笑)。黒なんかだと鞄の中に入れてるとどこに入れたかわからなくなっちゃうことがあるしね。あと,ある程度の重さがあるというのもしっかり考えられているんだと思います。いろんなものをつなげると,落っこちちゃう時があるからね。

110324-tascam-gm4-7.jpg

▲小野瀬にはキング・クリムゾンの「レッド」に合わせてプレイしてもらった。完コピと言えるクオリティで,簡単に弾ききってしまった。サスガ!

オーバーダブ機能

ダビングするごとに新しいファイルになっていくんだ。わかりやすいですね。キング・クリムゾンの「レッド」にダビングをするなんておこがましいな〜(笑)。あ,間違えた(笑)。いいですね,”簡単にあの曲と共演!”っていう。これ,完コピを目指してやるんだったら,原曲に合わせてしっかり弾いたらチェックができるね。間違いがすぐにわかっていい練習になりますよ。

110324-tascam-gm4-8.jpg

▲小野瀬が気に入ったという”Delta”と名付けられたプリセット。画面下部にあるように,3つのエフェクトの組み合わせでプリセット・トーンが設定されている。それぞれのエフェクトの効き具合を調整することも可能だ。

内蔵エフェクト機能

バリエーションがありすぎるよ! って思うぐらいの数じゃなくていいですね。イチから細か〜くセッティングをしていくってよりは,ある程度プリセットのキャラクターがあるほうが自分の好みの音を作りやすいと思います。かえってこのほうが割り切ってできちゃっていいですよ。必要最低限のパターンはありますからね。

音質はこういうのにありがちな薄い感じではなくて,ローがしっかり出てくれますね。だいたい上も下も切れちゃってすっごく四角い音になっちゃったりするもんだけど,これだと自分がローポジションにいるのかハイ・ポジションなのかわかる,自然な減衰の仕方をしてくれますね。

110324-tascam-gm4-9.jpg

▲リズム・プリセットは88種類。基本的なメトロノームからさまざまなジャンルの音楽のパターンが用意された。作曲時のリズムのネタ帳にもイイかも!?

リズム・マシン機能

いっぱいあるね〜。まったく余計なものはないという印象ですね。これなら,プログレみたいな大変な曲でもなければだいたいの曲調はここに入っているリズム・パターンでいけるんじゃないかな。僕はリズム・マシンにさっきのエフェクトをかけてみるといいと思いますね。少し歪みをかけたりすれば”リズム・マシンで練習している臭さ”がなくなって,なかなかカッコいい音になりますよ。

内蔵ステレオコンデンサーマイク機能

おぉ〜。ちゃんとしてるね〜! すごく音いいね。

これは,やる気が非常に出る音質だね(笑)。”録ってやってみよう”って思わせてくれる。アンプから自分の耳で聴いている音よりもいい気がするな。だってこれ,マイクの位置とか細かいセッティングをまったくせずにこの音質だもんね。強いて言えば,クセのない音。上も下も均等に拾ってくれますね。

総評

今回はマニュアルも一切読まず,なんとなくのレクチャーだけでほぼ全部の機能が試せました。操作的には,これだったらオジサンも大丈夫だと思いますね。我々が恐れるのは膨大なマニュアルなんですよ(笑)。内蔵のエフェクターを使うんであれば,自分の弾いてる音がわかるぐらいまでに歪みは薄めかけるのがオススメですね。一番感動したのは,中のリズム・マシンを使いながら,外の音(マイクで録ったギターの音)を混ぜられることですね。すごく音がよくてビックリしました。これをライブ会場の楽屋にでも置いとけば,もう暇だなんて言ってられないですね(笑)。

110324-tascam-gm4-4.jpg

小野瀬雅生

おのせ・まさお:1962年,横浜生まれ。少年時代に洋楽に目覚め,70年代洋楽ロックのギタリストおよびバンドから多大な影響を受ける。89年に横山剣がリーダーを務める前身バンドに参加,それ以降クレイジーケンバンドのギタリストとして活躍している。また,00年から始まったソロ名義の”小野瀬雅生ショウ”でも定期的にライブなどを行なう。ミュージシャンとしての活動以外でもラジオのパーソナリティーや文筆業もこなす。本誌コラム『小野瀬雅生のKEY OF LIFE』を好評連載中。

http://www.onose-masao.com/

TASCAM GT-R1

価格:オープン・プライス(市場実勢価格:20,000円前後)

GT-R1の製品詳細を見る(TASCAM):
http://tascam.jp/product/gt-r1/

tascam-dgm-btn.jpg

 

 

SPECIFICATIONS

●記録メディア:SDカード(64MB〜2GB),SDHCカード(4GB〜32GB)●録音/再生ファイル・フォーマット:WAV,MP3●入出力端子:GUITAR IN,ヘッドフォン/LINE OUT,MIC1 IN,LINE IN●寸法:70(W)×27(H)×136(D)mm(突起部含まず)●重量:208g(リチウムイオン電池を含む)内蔵エフェクター・プリセット:ギタープリセット×33,ベースプリセット×14,リバーブプリセット×3,ドラムプリセット×5●リズム・パターン・プリセット×88●電源:付属リチウムイオン電池(BP-L2),ACアダプター(PS-P520,別売)●バッテリー動作時間:約7時間(内蔵マイク,MP3録音時 ※使用状況により変動することがあります)●付属品:ソフトケース,リチウムイオン電池,USBケーブル,SDカード(2GB)

お問い合わせ

タスカム・カスタマー・サポート:0120-152-854
http://tascam.jp/

RM221104B.jpg

本記事の内容は、ギター・マガジン誌面に掲載されたものを元に再編集しています。

 

ギター・マガジン 2011年4月号

発売日:2011.03.12
価格:800円

Amazonで購入する
インプレスダイレクトで購入する

TUNECORE JAPAN