続・コードは平行移動で覚えよう/初心者集まれ!指板図くんのギター・コード講座 第14回

指板図くんのギター・コード講座 by 編集部 2010年8月10日

今日は、トライアドの押さえ方をフォームの平行移動によって覚える方法について説明します。

前回は、ロー・コードのEmのフォームをそのままの形で指板上を1フレットずつ平行移動させていくことにより、コード名がFm、 F♯m(=G♭m)、Gm、G♯m(=A♭m)、Am、A♯m(=B♭m)、Bm、Cm、C♯m(=D♭m)、Dm、D♯m(=E♭m)、そして再びEm へと変化していくことを説明しました。そして、平行移動によって変化するのはルートだけであり、コードのタイプは変わらない、ということも説明しました。この「法則」は、どんなコードにも共通することです。

そこで今日は、メジャー・トライアドとマイナー・トライアドのいろいろな押さえ方を、それぞれのフォームの平行移動によって覚えましょう。

メジャー・トライアドの5つのフォームと、マイナー・トライアドの3つのフォーム

ギターを始めて最初の頃に覚えるコードは、やはり次のようなロー・コードでしょう。

そして次の図は、上の図から「フォーム」のみを取り出したものです。あるいは、ロー・コードの指板図からポジション(フレット数)という属性を取り去り、押弦記号の位置関係だけを抽出したもの、と言えばよいでしょうか。メジャー・トライアドのフォームが5つ、マイナー・トライアドのフォームが3つ、となっています。

図の中に書いたとおり、ロー・コードのCが元になっているフォームは「Cフォーム」、同じくDが元になっているフォームは「Dフォーム」、Eが元になっているフォームは「Eフォーム」〜と呼ばれます。

なお、ここでは押弦記号同士を星座の図のように線でつないでいますが、これは「これらのフォームを指板上のどのポジションに移動させても、押弦記号同士の相対的な位置関係は変わらない」ということを強調する意味で書いたものです。特に一般的な表記法というわけではありません。
 
また、それぞれのフォームにおいて「ルート(◎印)が何弦にあるか」を必ず覚えるようにしてください。次の図は、上記の8つのフォームを、ルートがある弦によって分類したものです。

さて、これらの「フォーム名」が、一体どういう場面で使われるのかというと、たとえば次の図のとおりです。これはAのメジャー・トライアドを5通りのフォームで押さえたものです。Aコードにも、ポジションの低い方から、AフォームのA、GフォームのA、EフォームのA、DフォームのA、CフォームのA、があるわけです。

6・5・4弦上の音の配置

メジャー・トライアドの5つのフォーム、マイナー・トライアドの3つのフォーム、そしてそれらのルートが何弦にあるかを覚えたら、次に必要なのが、ギターの指板上のどこにどの音があるかを知ることです。特にコードを覚える際には、以下で赤い字で示した6弦、5弦、4弦での各音の位置を覚えることが重要になります。

この図をすぐに丸暗記するのは難しいと思いますので、本講座の第4回「Cメジャー・スケールを覚えよう」の中の「1本の弦だけでCメジャー・スケールを弾く練習」をやりながら、ゆっくり確実に覚えていってください。

※トモ藤田ギターセミナーの「異弦同音の把握」というエクササイズもあわせてやっておくと、(こちらは低音弦に限った練習ではありませんが)ギターの指板全体を広く見渡せるようになると思います。

ハイ・コードのポジションをフォームの平行移動で見つける

以上で説明したことをすべて覚えたら、もうメジャー・トライアドとマイナー・トライアドに関しては、どの音がルートであっても、そのフォームとポジションがすぐにわかるようになります。

たとえばあなたが、ロー・コードのDは知っているけれども、ハイ・コードのDはまだ知らないとしましょう。その場合も、ロー・コードのCやAやGやEのフォームを、ルートがDになるところまで平行移動させることによって、ハイ・コードのDのポジションを見つけることができます。

※実際に使用頻度が高いのは、EフォームとAフォーム、次にDフォームでしょう。GフォームやCフォームは指を大きく開く必要があるので、初心者には難しく、使用頻度も高くありません。

ハイ・コードのポジションを即座に見つける

また慣れてくれば、わざわざフォームをロー・コードから平行移動させていく必要もなくなります。

たとえばあなたが、Gmの押さえ方をまだ知らないとしましょう。それでも、G(ソ)の音が6弦3フレット、5弦10フレット、4弦5フレットにあることは知っていたとします。その場合は、マイナー・トライアドの3つのフォームのルートを、G音のある位置に当てはめることにより、Gmのハイ・コードがすぐさま3通り出来上がります。

8つのフォーム×12個のルートで、96ものコードがあなたのものに!

今日紹介したメジャー・トライアドとマイナー・トライアドの計8つのフォームに、ルートとなり得る12個の音を掛け合わせれば、合計で96個になります。こんな簡単な方法で、たくさんのコードの押さえ方がすぐに覚えられるわけですね。

そして、四和音やテンション・コードも同じ要領で把握できるようになれば、あなたの知っているコードの数は、すぐ1,000を超えるはずです。

ところで昔も今も、「ギター・コードの数が多すぎて、自分にはとても覚えられない」と思う人が初心者には多いようです。それはたとえば、AmとDmとEmを、まったく別のものとして捉えているからでしょう。たしかに最初の頃に覚えるのはロー・コードだけでしょうし、それぞれのロー・コードの押さえ方はAmとDmとEmとでまったく違うのですから、無理もありません。

しかしそうした時期はすぐに過ぎ、「AmもDmもEmもフォームは同じでポジションが違うだけ」という認識に変わるはずです。そしてそこからはもう急速に、コードに対する苦手意識はなくなっていくのではないかと思います。

今日はここまで。次回は、「フレット数の書かれていないコードブック」(仮題)を予定しています。前回と今回で覚えたことに、次回で示すコードの指板図一覧表を組み合わせれば、もうどんなコードもいろんなフォームで押さえられるようになります。

前回 | 次回 | 目次

この講座が本になりました!

初心者だって大丈夫! コードが自分で作れちゃう! 指板図くんのギター・コード講座

著者 指板図くん
定価 1,620 円(本体1,500円+税)
仕様 B5変型判/144ページ
発売日
ISBN 9784845628322
  • 立ち読みする
  • 『初心者だって大丈夫! コードが自分で作れちゃう! 指板図くんのギター・コード講座』をAmazon.co.jpから購入する

TUNECORE JAPAN