
マイクやカートリッジなど、オーディオ機器の総合ブランドとして定評のあるオーディオテクニカ。同社を代表するDJヘッドフォンとして多くの愛用者をもつATH-PRO700がさらに進化しATH-PRO700MK2として生まれ変わった。
本モデルは大口径53mmのドライバーを搭載し、多彩なモニタリングを可能にする50度/90度のハウジング回転機構の採用に加え、メインテナンスを容易にする着脱式コードの採用など、現場での使用にうれしいトピックを備えている。本企画ではATH-PRO700MK2を人気DJたちに試してもらい、厳しいプロ目線からのコメントを紹介していく。登場いただくのは、ジャズシーンで確固たるスタンスを築き上げている沖野修也と、日本のヒップホップシーンで長く活躍するDJ/プロデューサーのMr.BEATS a.k.a. DJ CELORYの2人だ。

オープンプライス(市場予想価格17,000円前後)
■型式/密閉ダイナミック型 ■周波数特性/5Hz~35kHz ■インピーダンス/38Ω ■出力音圧レベル/106dB/mW ■重量/305g(コード除く) ■付属品/カールコード(着脱式)、ストレートコード(着脱式)、入力変換プラグ(ステレオミニ→ステレオフォーン)
■オーディオテクニカ相談窓口/0120-773-417
(携帯電話/PHSなどからは03-6746-0211)
実は以前、ATH-PRO700を使っていたけど、その後に競合メーカーがニューモデルを多数発表して進化していっていることもあってしばらく他社のモデルを使っていたんです。今回チェックしたATH-PRO700MK2は後継機になるわけですが、さすがブラッシュアップされているなというのが率直な印象。デザインも今回の方がシンプルで好みだし、締め付けがタイトなのもいいですね。
サウンド面でも進化しているというか、特にキックの音がすごく良い。特に生音系で古い音源が気持ち良くて( 笑)。他社のモデルではハイハットやスネアの音をシャリシャリさせることでリズムをとりやすくしているものがありますが、僕たちDJは単純にリズムの刻みを確認するというだけでなく、音色の細部も含めて次にかける音楽全体を聴けることも重要。そういう面でもATH-PRO700MK2はすごくバランスがいいです。DJプレイでも何度か使って、次にかける曲に浸ってしまったくらい( 笑)。あと、移動時にも使ってみたんですが、音楽に入り込めるという感じです。クラブプレイはもちろん、普段の音源チェックにも使えるモデルですね。
オーディオテクニカと言えばヘッドフォンのイメージが一番強くて、高校生のころからすごくお世話になったブランド。今回、久しぶりに同社のヘッドフォンを使ってみたんですが、ATH-PRO700MK2はしっかりとした作りと重厚感があるマット系の黒が基調になっていてプロっぽいなというのが第一印象。あとは装着感もバッチリ。回転する可変幅が違うのも使い勝手がいいですね。
実際に装着して試したときに最も驚いたのが出音。他社のヘッドフォンを6~7個持っているけど、その中でDJプレイで使ったときに一番音の細部まで聴こえたんです。音の情報量が多い。これまで使っていたモデルではキックとスネアだけを聴いて、あとはタイトルなどから曲を思い出しながらDJをしていたけど、もっと曲の詳細が分かるんです。ブース内では爆音でモニタースピーカーから音が出ていますが、その環境下でもこの曲がどんな曲かをいち早く理解できるというか、それくらい音が繊細に耳に伝わる。変に重低音を狙った感じもなく、スムーズに聴けるので、これからはATH-PRO700MK2に現場でお世話になろうと思っています。
オープンプライス(市場予想価格17,000円前後)
■型式/密閉ダイナミック型 ■周波数特性/5Hz~35kHz ■インピーダンス/38Ω ■出力音圧レベル/106dB/mW ■重量/305g(コード除く) ■付属品/カールコード(着脱式)、ストレートコード(着脱式)、入力変換プラグ(ステレオミニ→ステレオフォーン)
■オーディオテクニカ相談窓口/0120-773-417(携帯電話/PHSなどからは03-6746-0211)
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