2012年3月20日(祝・火)ラフォーレ原宿の最上階にあるスペース・ラフォーレミュージアム原宿にて「ミュージック・トゥデイ・ラフォーレ」を開催した。
2011年の夏にアサヒ・アートスクエアで開催した「ミュージック・トゥデイ・アサヒ」の2012年版である。前回は飴屋法水さんが小山田圭吾さんやzAkさんたちと共にコーネリアスのカヴァーなどを演奏するという予想を超えたパフォーマンスや、美術家の毛利悠子さんとファッションデザイナーのヌケメさんとのカラオケスナックなどヴァラエティに富んだ”今日の音楽”を企画、構成をした。
そして、今年はphewさんと高橋悠治さんとのデュオと、僕のアンサンブル「蓮沼執太フィル」の演奏の昼公演、オオルタイチさんによる特別編成のバンドと蓮沼フィルとDJに佐々木敦さんの夜公演、というスタイルを構成した。
ラフォーレでの公演とあって、「HARAJUKU PERFORMANCE+」など大きな前衛的公演をプロデュースされている、日本パフォーマンス/アート研究所の小沢康夫さんと共同主催としてタッグを組んだ。
そして、舞台監督にダムタイプの尾崎聡さん、舞台装置に快快の佐々木文美さん、音響に葛西敏彦さんと吉武奈津子さん、物販にHEADZ、という力強い布陣で臨んだ。1日2公演という激しいタイムスケジュールなので、彼ら彼女以外にも多くのスタッフにも協力をいただいた。
その結果、公演は昼・夜の両方で500名のオーディエンスにご来場いただき、盛況のうちに終了した。
とにかく無事に終えてよかった。今は安心の気持ちでいっぱいだ。
今年の蓮沼執太フィルは13名のアンサンブル編成(この日はユーフォニウムの権藤知彦さんは欠席)。今年からスタートした東京都現代美術館、アサヒ・アートスクエアなどでのリハーサルを通して、更にテクスチャーを考え直し練習を重ねたフィルの演奏は確実に強度を増したと感じた。次は新しい楽曲をもっと制作して、それらをフィルで演奏したいと思う。
毎回自分で制作をした公演の前は極度の緊張と焦りが入り混じって、毎日生きている心地が薄くなる。公演後もバーンアウトのように力が抜けきった状態になってしまう。いまもまだその状態を持続している気持ち。
これは経験から感じることだが、こういう日々の精神の変化の振れ幅が時に自分でも気が付かない間に一歩先に進んだような「次元」を作っていることが多い。
また来年も「ミュージック・トゥデイ」をどこかで開催したい。
蓮沼執太
