8ビート鍛錬術〜強靭なノリとグルーヴを得る!

MI JAPANベース・クリニック by 安井義博 2014年4月19日

 皆さんこんにちは。MI名古屋校の安井です。今回のテーマはベースの基本中の基本である8ビートでのルート弾きです。みなさんは8ビートでのルート弾きに対して、どのような印象を持っていますか? 有名なところではパンク・ロックやヘヴィメタルのラインを思い浮かべると思いますが、どちらもスリリングなノリがとても重要であり、シンプルがゆえにグルーヴをしっかり出さなければいけません。ここでは、改めて“ノリ&グルーヴのある8ビートとはどんなものなのか?”を追求してみましょう。

リズムの感じ方でグルーヴは変わる!?

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最初に、右のグルーヴ例を見てください。例1はアクセントを付けない8ビートで、4/4拍子の1小節に対して8分音符を8個乗せています。これを弾くにあたって、まずは足で“ワン、ツー、スリー、フォー”と4分のリズムを取りながら、“タタ・タタ・タタ・タタ”と口ずさんで合わせてみましょう。このとき、足につられて意図しないアクセントが付かないように注意です。次に例2は、例1と同じく4/4拍子の1小節に8分を8個乗せていますが、4分でアクセントを付けています。これも例1と同じように足でリズムを取りながら、今度は“タカ・タカ・タカ・タカ”の“タ”を強めに言ってみてください。……するとどうでしょう? 同じ8ビートでも違って聴こえるはずです。
このように、ちょっとしたグルーヴの感じ方次第で、まったく違ったラインになるのです。これから紹介する5本の譜例も、クリックを鳴らしながらいろいろなテンポで練習し、体でグルーヴを感じられるようになるまでしっかりと感覚を掴んでください。なお、すべてのエクササイズはフィンガー・ピッキング、それにピック弾き(ダウンのみ&オルタネイト)の両方で挑戦してみましょう。

8ビートを鍛える実践フレーズ集

Ex-1:足で4分&体で8分を感じろ!

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それでは実践です。Ex-1は上の例1のようにアクセントを付けない8分で、足で4分のリズムを取りながら、体で8ビートを感じて弾いてみましょう。先ほどと同じく、足につられてアクセントが付かないように気をつけつつ、もうひとつの注意点としては、体で感じている8ビートにつられて、足の動きまで8分にならないようにすることです。もし動きがつられてしまうと、リズムが突っ込みぎみになったりして、結果としてノリが軽くなってしまいます。とはいえ8ビートはしっかり感じていたいので、“タタ・タタ・タタ・タタ”というグルーヴと、足で踏む4分の両方をしっかり感じながら弾くのが大事です。音にムラが出ないように、ツブの揃ったピッキングにすることも忘れずに。

Ex-2:アクセントでもハネないように!

Ex-2は4分=足でリズムを取る部分でアクセントを付けたパターンで、上の例2のように“タカ・タカ・タカ・タカ”と口ずさみながら弾いてみましょう。注意点としては、アクセントを付けてもリズムがハネないように、ピッキングを安定させることで、もしハネてしまったら、8分のクリックにしっかり合わせられるまで練習しましょう。こうして長い尺で弾いてみると、Ex-1とEx-2では聴こえ方がまったく違うことが、先ほどの例1と2よりもよくわかると思います。慣れてきたらEx-1と2をランダムに弾いてみると良いでしょう。

Ex-3:ポジション&弦移動をスムーズに!

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Ex-3はポジション&弦移動が登場するパターンで、アクセント付き、アクセントなしの両方で弾いてみましょう。アクセント付きの場合は、ポジション&弦を移動したあとにアクセントの位置が狂わないように注意。アクセントなしの場合には、ポジション&弦移動のときに不用意にピッキングが強くなってしまわないように、しっかり右手を安定させてください。スムーズに移動をこなせるまで、根気強く練習しましょう。

Ex-4:リズムがクってもグルーヴをキープ!

Ex-4は、各小節最後の8分ウラでポジション&弦移動をするパターンです。小節をまたいでクっているリズムなので、慣れるまでは少々難しいかもしれませんが、この8分ウラには意図していないムダなアクセントが付いてしまいやすいので注意してください。“ワン、ツー、スリー、フォー”としっかり4分を感じながら弾くのも大事で、足でリズムを取るのを忘れたり、止まったりしてしまいがちです。4分を取っていないと、各小節の1拍目にアクセントがつかなくなり、それではグルーヴが切れてしまうので気をつけてください。

Ex-5:シンコペーションもどっしりと!

Ex-5は、各小節最後の8分ウラと次の小節1拍目の8分音符をタイでつなげたパターンです。Ex-4に似ていますが、今回は2〜4小節1拍目の8分はピッキングしません。シンコペートしているので、4拍目ウラの8分にアクセントをつけていますが、それにともない、次の小節で4分のグルーヴが途切れないことと、4拍ウラのシンコペーションのアクセントに足がつられてしまわないように気をつけましょう。そしてピッキングせずに音を伸ばしているところでも、しっかりとリズムを感じてください。またオルタネイトでピッキングする場合は、シンコペーションのあとにアップ/ダウンの順番が狂わないように注意です。

最後に……

どうでしたか? 最初にも言ったように、ちょっとしたピッキングのニュアンスやグルーヴの感じ方次第で、まったく違った聴こえ方になることがわかってもらえたと思います。今回は4分を取りながら8分を感じて弾いてもらいましたが、曲の雰囲気によっては16分を意識するなど、さまざまなグルーヴの感じ方があります。それによって曲の印象が決まってしまうため、ベースを弾くうえではとても重要なポイントです。同じことはすべてのビートに言えるので、しっかり意識して練習に臨みましょう。

最後に、完全に僕の独断で選んだ極上の8ビート・ベースが聴けるオススメCDを紹介します。①はスピードよりも重さを感じさせるアルバムで、特に「エンター・サンドマン」は4分を強調したドラムの上で、ベースがヘヴィな8ビートを刻んでいます。ヘッド・バンギングしながら弾いている姿が浮かんできますね。②フィルもなしにひたすら8ビートを叩き続けるドラムに、同じくひたすら8ビートのグルーヴを出し続けるベース。このリズム・セクションに自然と体がノってくるはずです。③伝説のNYパンクロック・バンドのライヴ盤。高速で8ビートを叩き続けるドラムに対して、ベース&ギターはダウン・ピッキングでスピード感のある8ビートを弾き続けています。ダウンの8ビートと言えば、やはりラモーンズと言えるでしょう。

①『メタリカ』

②『バック・イン・ブラック』

③『イッツ・アライヴ』

本記事について

本記事は『ベース・マガジン2014年4月号』掲載のページを転載したものです。

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