オルタネイト・フィンガー・ピッキングを極める!/MI Japan ベース・クリニック

MI JAPANベース・クリニック by 小坪真吾 2013年4月16日

突然ですが、指弾きベーシストの皆さん! オルタネイトを守って弾いていますか? 無意識のうちにレイキングなどに頼ったラクな運指に陥りがちだが、実はコレ、音色やニュアンスにも影響を及ぼす大事なポイントなのだ。今回のレッスンを通して、きれいなオルタネイトを身につけておこう。

お久しぶりです。MI名古屋校の小坪です。今回のテーマは指弾きでのオルタネイト・ピッキング。指、ピックという奏法を問わず、オルタネイトはベースを弾くうえで最も基本的なルールですが、“ピックのダウン&アップに相当するパターンを、人差指と中指を交互に使って弾く”というシンプルなことができていない人が、意外と多いように思います。オルタネイトをキープすることは、曲の疾走感やグルーヴ、アンサンブルのまとまりにも大きく影響してくるので、この機会にぜひマスターしておきましょう。

Part 1 指弾きオルタネイトの基礎

まずは指弾きのオルタネイト・ピッキングについて、簡単におさらいしておきましょう。ピック弾きの場合はビートに合わせてダウンとアップを交互に弾くということでわかりやすいのですが、2フィンガーの場合も人差指と中指を交互に、かつ規則的に使うことで、リスムがキープしやすく、安定したピッキングができるようになります。しかし、ただ交互にはじいてさえいればいいのかというとそういうわけでもなく、“何の音符に対してのオルタネイトなのか? ”を常に考えながら弾くことが非常に大事なのです。

それでは、実際に練習フレーズを弾いてみましょう。EX-1 〜4は、それぞれ4分音符、8分音符、3連符、16分音符をオルタネイトで弾いています。ポイントはふたつあり、まずは自分が指弾きの際にどちらの指から弾き始めるのかを決めておき、それを守ること(僕の場合は中指から弾き始めるので、譜例中の指順の指定もすべて中指スタートになっていますが、人差指スタートの人は指順を逆にして弾いてみてください)。そして自分が今、どちらの指で弾いているのかを常に意識しておくことです。特にEx-3のような3連符フレーズでは、拍ごとにアタマの音符を鳴らす指が入れ替わってしまうため、混乱しないように注意してください。

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続くEx-5 〜6は、8分音符&16分音符のフレーズにシンコペーションとタイを使って変化を加えたパターンです。Ex-5の1小節3拍目オモテなど、タイで伸ばした音符は実際に鳴らすわけではありませんが、指順指定の(中)のようにオルタネイトを感じながらプレイすることで、リズムをより正確に把握することができるようになります。さらにダウン・ビートとアップ・ビートをはじく指を統一することで、ピッキングのアタックが安定して、フレーズをグルーヴさせる効果も生まれます。

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Ex-7〜8は、シンプルなリズムながら弦のタテ移動を加えたパターンです。このように弦が変わる場面では、どうしてもレイキングに頼ってしまいがちですが(気づかないうちにクセになってしまっている人もいるのでは?)、本来レイキングというのは応用テクニックのひとつです。無意識ではなく自分の意志で、使うべきところで使うようにしましょう。

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ここまで弾いてみて気づいたかもしれませんが、オルタネイトのメリットは音のツブ立ちが良く、フレーズをよりはっきりと聴かせることができる点にあります。反面で、オルタネイトのルールからはずれる場面では力んでしまいがちですが、良い音を出すためのピッキングには瞬発力が欠かせません。常にリラックスした状態で演奏できるように心がけてください。

Part 2 オルタネイトを鍛える実践パターン

ここからは応用篇です。Ex-9は左手の運指トレーニングなどでよく見るパターンですが、このフレーズでオルタネイトを正確にキープしながら弾くのはかなり困難です。最初のうちは遅めのテンポで指順を確認しつつ、正確に弾けるようになったら徐々にテンポを上げてみてください。Ex-10はヨコ移動にタテ移動、タイや弦跳びを交えた、複雑なフレーズになっています。このように、弾くだけで精一杯という場面でもオルタネイトがおろそかになりがちなので、まずはフレーズをしっかりと覚えてから、指順に気を配るようにすると良いでしょう。

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最後になりましたが、実際の楽曲ではここで取り上げた以上に、さらに複雑に入り組んだリズムやフレーズが登場しますし、すべてのケースでオルタネイトが統一できるとも限りません。しかし大切なのは“曲調ごとにどういったピッキング・ニュアンスが求められているかを正しく判断し、それを反復し続けることができる”というスキルです。これを身につければ、今まで以上に楽曲をグルーヴさせることができるでしょう。そして、その鍵を握っているのがオルタネイト・ピッキングです。慣れないうちは大変かもしれませんが、より音楽を楽しむためのコツだと思って根気よく練習してください。

小坪真吾

131016-mi-bass-130418歳でMI名古屋校に入学し、卒業後は様式美系HR/HMバンドのRachel Mother Gooseに加入。バンドは06年にアルバム『Signs』を、昨年11月にはニュー・シングル「PRAY FOR REVENGE」をリリースしており、東名阪を中心に全国でライヴ活動を展開。そのかたわら、個人としては発表会のバック・バンドなどの仕事もこなす。 MI JAPANではスティーヴ・ハリスの奏法研究や、基礎からの3フィンガー・トレーニングなどを担当しており、このセミナーには2012年10月号以来4度目の登場となる。

本記事について

本記事は『ベース・マガジン2013年4月号』掲載のページを転載したものです。

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