ベーシスト垂涎の逸品が大集合!カスタム・オーダー・ベース見本市レポート

ライブ/イベントレポート by 編集部 2010年10月1日

100925-custombass-main

ベース・メーカーの技術を結集した「世界に1つだけ」の逸品、カスタム・オーダー・ベース。国内厳選ブランドが制作した珠玉の10本を試奏・その場で購入できるイベント「カスタム・オーダー・ベース見本市」が9月25日(土)、MI JAPAN東京校にて行われた。公開試奏会には坂本竜太と日向秀和が登場!USTREAMでも生放送された当日の様子をレポートしよう。

「カスタム・オーダー・ベース見本市」に登場したベース10モデル 全ラインアップを見る(デジマート)

イベントの前半は、坂本竜太と日向秀和が10メーカーのカスタム・オーダー・ベースを実際に1本ずつ演奏する公開試奏会。「日本の特徴が生きたモデルを期待している(坂本氏)」、「国産ベースは普段から使用していて良さを実感している分、どんなモデルが登場するか楽しみ(日向氏)」と両氏とも意気込みを見せた。

100925-custombass-1.jpg

さっそく登場したのは、ATELIER ZのL.O.S. Vintage 460 BM CUSTOM。「『特別なものを作る』というコンセプトを基本に、ATELIER Zの代表モデルのM#245の真逆をいった(担当者談)」という1本。アルダーのボディにオリジナルのピックアップ/プリアンプを搭載。アルダーのボディに合ったパワフルなサウンドと、レリック加工されたパーツによる独特のトーンが特徴だ。試奏した両氏も「これは買い!」と太鼓判。坂本氏は「アトリエZのモデルを弾いたことがあるが、これは本当に真逆」と驚いていた。

2本目のモデルは、20年以上フォデラの販売代理店を務め、ヴィンテージ販売も行ってきた経歴をもつBottom Waveの5弦ベース、MB-5 Custom 60 DCだ。「木目が美しく、ストックしておいた」というメイプルのボディを使用しており、デュアルコイルのピックアップ、フォデラのカスタム・プリアンプが特徴の、まさにフォデラ直系のカスタム・モデル。「スタンダードな4弦ベースの弦間19mmを踏襲することで、今まで4弦ベースを弾いていた人でも慣れやすい(担当者談)」という。普段5弦をまったく使わないという日向氏は試奏するなり「もって帰りたい!」と一言。「今夜のライブに使いたい」とお気に入りの様子だった。

次は、COMBAT GUITARSのAYA 4ST BASS。自社工房で制作を行っている同社のモデルは、まずその特徴的なデザインに注目が集まった。全体を彩る模様は色の異なる木材を組み合わせることでつくられており、担当者によると「海外の楽器であるギター/ベースに、日本の繊細さを盛り込むことがコンセプト」でおよそ4年前から始まったデザインだという。坂本氏は「ボディが小さめで弾きにくいかと思ったがそういうことはなく、ハイポジションも弾きやすい。また、ミドル・コントロールを調整することで音作りを楽しめる。」とコメント。

4本目のモデルは、dragonflyのCS-5 CUSTOM 345。5弦ベースのサイズ感と音のバランスに配慮した結果、34でも35でもなく34.5インチ・スケールを採用するに至ったという。ボディ・トップは木管楽器に使用されるアフリカン・ブラックウッドを使用し、パーツの金色とあいまって、高級感のある1品に仕上がっている。フレットにはステンレスを使用し、減りにも強い。「この値段でゴージャスな気分になれるなら、買いですね!」と日向氏も推薦の1品だ。

5本目は個性的な外観が目をひくESPのHALIBUT HOLLOW。スケールは40インチ・36フレット相当の「メーター越え」、アップライトベースの弦を流用し、ブレのない音程感を持つ。ボディはスルーネックでありながらウイング部分がホロウ構造になっている。坂本氏は「アップライトベースの弦を張ってエレキベースと同じ弾き味になっているものって、たぶんこれが世界初では?」と驚きつつも興味をそそられた様子。「他ではやっていないことをやるというのが目標だった」との担当者の説明にも納得のモデルだ。

次はFreedom Custom Guitar ResearchのYB 2010-4が登場。全工程を自社工房で行なう同社が制作したのは、新設計の完全オリジナル・モデル。「フォーカスしたのは振動の『さばき』。ウェットさと固さの『中道』目指し、発音と倍音のからみの良さを意識した(担当者談)」。オリジナルのシェイプに同社開発のステンレスフレットを使用している。そして注目すべきは、ボディ裏からネックをジョイントし、全体の剛性を高めた「クランクジョイント」。担当者おすすめのローチューン(半音下げで4弦のみC#)演奏も体験した坂本氏は「チューニングを下げてあれだけバキバキ弾けるベースは初めて」と満足の表情を見せた。

7本目のモデルは「ジャズ・ベースの王道を目指した」というFullertone GuitarsのJAY-BEE 64 Rusted Vintage White。リペアの技術を応用したというリアルなレリック加工が特徴だ。担当者は「音質を追求するため、指板はローズウッド、ボディは木材店で厳選したアルダー(2ピース)を使用した。見てよし・弾いてよしのモデル」とアピール。リアルに再現された60年代のサウンドに、日向氏は「めちゃくちゃ良い!テンション感もバッチリで気持ちいい。僕これ欲しいです!」と大絶賛していた。

8本目、Sago New Material GuitarsのCustom Modelは、ダイナミックな木目が印象的な5弦ベース。手作業ならではの形状やネック裏のデザインも魅力的だ。弦のテンションを確保するため、ブリッジが5弦にいくにつれて低くなっているほか、4弦のペグ・ポストが1段落とし込まれている。高さ調節のできるフィンガー・ランプが採用されており、試奏した坂本氏も「最速を目指すベーシストにおすすめ」とコメントしたように、テクニカル系ベーシスト向きと言える1品だ。

次の9本目、SCHECTERのTR-JB-5st BM/E BRED。ボディ形状はジャズ・ベース・タイプ、材は軽量なアッシュ、フレットはステンレスを使用している。ポジションマークはサイド/トップとも蓄光するので、ステージが暗くなっても確認できる。ネックはバーズアイながら、ボディと同じ色にすることで個性を演出している。「軽くて弾きやすく、音のバランスがとてもいい。5弦に慣れていない人でも違和感を感じにくく、入りやすいモデル」と日向氏も興味をそそられている様子だった。

最後に登場したのは、ZODIACWORKSのThe Solid Bass Semi Acoustic Custom。これまでのオーダーの中で得られた要望をもとに、フレットレス/セミ・ホロウ・ボディのモデルを制作したという。バール・メイプルのボディ・トップに緑色のフィンガー・レストとピックアップ・カバーの組み合わせが独特な雰囲気を持つ1品だ。日向氏は手にした瞬間に「軽い!」と驚きの声を上げた。音色については、坂本氏が「歪ませたら楽しそう。エレクトロ系のベーシストにもいいかも」と評価した。

100925-custombass-12.jpg

10本のカスタム・オーダー・ベースの試奏を終えて、坂本氏は「全てのメーカーが独自の目標を目指したことで、各モデルの個性が際立ったと感じた」、日向氏も「全体的に見て、楽器として新しいと感じたし、各メーカーがチャレンジしていると思った」とコメントした。個性溢れる10モデルと2人のベース・プレイを間近で体験した後の試奏・販売会では、お目当てのベースを手に取り、担当者の質問を熱心に聞く来場者の姿が多く見られた。

TUNECORE JAPAN