聴いた人に気持ちが伝わるものを作らないとダメだと思った~つじあやのインタビュー 後編

インタビュー by 文:編集部 土屋綾子/写真:後藤武浩(ゆかい) 2010年9月8日

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前編に引き続き、ニューアルバム『虹色の花咲きほこるとき』について、それぞれの曲にこめた思いをつじあやのに語ってもらった。

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●「消えない灯り」はどんなテーマの曲ですか?

これは離れている恋人同士の歌です。必ずしも遠距離とかではなくても、恋人同士ってずっと一緒に居るわけではないですよね。離れているときもあって、それがさびしいと思うのはもちろんなんだけど、逆に言うと「実際に居なくても心の中に居る」と思える人がいて、これが消えない灯りのように心の中にともっているというのがすごく素敵だなと思って。
ついつい「なんで会えないの」とか「寂しすぎる」っていうことばかりになってしまうけど、でもそうじゃなくてつながっているということ自体が素敵やなあと思います。

●『Dear Romeo & Juliet』の、テンションが上がっている時期を過ぎた感じですね。

そうですね(笑)次の時期っていう感じですね。

●「My Sweet Baby」はシンプルなウクレレ弾き語り曲ですね。

これは”僕”という人がすごく大事な人に向けて歌っている曲なんです。「花よ花よ」のPVに出てきた姪っ子のことを考えながら作りました。お父さんが、自分の子として生まれてきた子供に対して思う気持ちを歌っています。「心の旅人」だったり「Gift Song」と同じように”自由でいて欲しい”という願いを込めました。

●最後に収録されている「不束な娘だけれど」はお母さんへのメッセージソングでしょうか。前の曲とは親子が逆転している曲ですね。

これはまさに母親に対する歌です。
なかなか恥ずかしくて普段は言えないし、この歌を作るときに歌詞を何度も書き換えたんです。気持ちはあってもつい濁してしまったりして。何回か書き換えてようやく今の形に落ち着いて、レコーディングもしたんですけど、出来たけどまだ聴かせられない、恥ずかしくて(笑)。

●お母さまはまだ聴かれていないんですか?

ちらちらっとは聴いているみたいなんですが……アルバム出たらどうしよう(笑)
こういう話、どこの家庭でもあまりしないとは思うんですがうちもあまり話さなくて……「泣かれたらどうしよう」とか(笑)

●お母さまの感想も楽しみですね! では次に、アルバムの制作についてのお話をお聞かせください。今回のアルバムで使用したウクレレは?

今回もケリイのウクレレを弾きました。他のウクレレも使おうと思ったんですけど……ダメだった(笑)プロデューサーと一緒に聴き比べもしたんですけど、「やっぱ、違うね」って。ただ、「(他のウクレレも)弾き込めばいい音になるんだから、弾けばいいよ!」って言われました。

●比べて弾いたり、するものなんですね。

「新しいものを!」っていうときと、何本も重ねて録るときはあまり比べることもなく録るんですけど、「どっちか!」というときは選んでいくと、やっぱりケリイに戻ってくるんです。

●全曲プロデュースを行った笹路さんとの曲作りの中で印象に残ったことをおしえてください。

笹路さんはすごく歌を大事にしてくれる人で、とにかく歌、言葉、メロディーを前に立たせてくれます。それは単純に歌が大きいっていうことではなく、音が歌をちゃんと包んでいるようなすばらしいアレンジをしてくれました。
現場もあたたかい雰囲気で、歌入れの時にはキッチンのあるスタジオでレコーディングをしたのですが、夕食のときに笹路さんのアシスタントの方とか、うちのディレクターが変わりばんこにご飯を作ってくれていたんです。歌入れってストイックになってしまうんですけど、すごく気分をやわらげてくれて、そういう意味でもあたたかい雰囲気でアルバムのイメージに沿う音ができて、ありがたいなあと思っています。

●今回笹路さんプロデュースということもあり、いろんな楽器とのアンサンブルと、その中でのウクレレの立ち位置を考えたと思うのですが、そこでのエピソードなどありますか?

笹路さんもウクレレをレコーディングするのは初めてで、かなり考えてくださったみたいです。
今回私は「こうだから」とあまり言わずに、結構お任せしました。そこで新鮮だったのが、ウクレレを「引いていく作業」です。私の中ではわりと、曲にずっとウクレレが「いる」っていうイメージだったんですけど、笹路さんは、AメロはいるけどBメロはパッと消えて、といった「引いていく作業」というのが結構あって。それがとても新鮮でした。で、Bメロのときにいないことで、サビでまた現れて「きた!」というありがたさが楽曲全体をさらに盛り上げていたり、というのが自分ではあんまりなかったからすごく面白かったですね。
あと、一瞬ウクレレの音かわからないかもしれないんですが、アルペジオが入っている部分があるんです。これは笹路さんが作ってくださったんですが、なかなか私では考え付かない音の組み合わせで、自分でやってみて「なるほどなー」と。こんな面白い音色がわりと簡単に弾けてしまったりするので、すごく勉強になりました。

●今後のライブの予定はありますか?

はい。年末にツアーがあります。名古屋・大阪・東京でライブをします。

●楽しみですね!では最後に、つじあやのファンとウクレレチャンネル読者へメッセージをお願いします。

10周年を迎えて、そして今後も歌っていこうというタイミングにふさわしい素敵なアルバムができたので、ぜひ皆さんに聴いていただけたらなと思います。
ウクレレファンのかたは、ぜひこの曲たちをウクレレでカバーしてくれたらうれしいなと思います。

●ありがとうございました!!

インタビュー前編
「『虹色の花咲きほこるとき』は大好きな人たちへのメッセージソング」
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虹色の花咲きほこるときJKT.jpg虹色の花咲きほこるとき

発売:2010年9月8日(水)
価格:3,000円
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つじあやのTOUR2010 虹色の花咲きほこるとき

  • チケット:全席指定 4,500円
    • 2010年12月2日(木)
      愛知 千種文化小劇場
      OPEN 18:30/START 19:00
      問) JAILHOUSE 052-936-6041
    • 2010年12月3日(金)
      大阪 IMPホール
      OPEN 18:30/START 19:00
      問)サウンドクリエーター 06-6357-4400
    • 2010年12月10日(金)
      東京 草月ホール
      OPEN 18:30/START 19:00
      問)HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999

つじあやの

’78年生、京都生まれ。高校でフォークソング部に入部しウクレレを始める。初期の吉田拓郎やスピッツなどの穏やかでのんびりした曲との出会いもあり、鴨川のほとりで友達を集めてのミニライブや自身での作詞作曲活動をスタート。’99年9月にミニアルバムでスピードスターレコーズよりデビュー。スタジオジブリ映画”猫の恩返し”の主題歌”風になる”のヒットなどで知られ、他にも数多くの主題歌、CM曲など幅広く手がける。以降もウクレレをフィーチャーした独自の音楽性とやわらかな歌声で安らぎを与え続けている。’09年9月にはメジャーデビュー10周年を迎える。
今秋9月8日には約2年9ヶ月ぶりとなるニューアルバム”虹色の花咲きほこるとき”をリリース。

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