『虹色の花咲きほこるとき』は大好きな人たちへのメッセージソング~つじあやのインタビュー 前編

インタビュー by 文:編集部 土屋綾子/写真:後藤武浩(ゆかい) 2010年9月8日

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昨年デビュー10周年を迎え、いよいよ9月8日(水)にはニューアルバム『虹色の花咲きほこるとき』をリリースするつじあやの。記念すべきこの作品について、収録曲のコンセプトや制作のエピソードをうかがった。

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●今回のアルバム、全体を通してのテーマを教えてください。

昨年デビュー10周年を迎えてから初めてのアルバムとして、家族や恋人など、身近にいる大好きな人たちへのメッセージソングという位置づけで、1曲1曲を作りました。

●1曲目の「Gift Song」はさわやかな曲調が印象的ですね。どんなイメージで書いたものですか?

これはタイトルにもあるように、「贈り物」のような曲です。悲しんでいたり立ち止まっていたりする人の背中を押してくれるような曲をと思って、できたものです。

●「Dear Romeo & Juliet」はポップなラブソングですね。

これは、付き合い始めの恋人同士の、うきうきしている気分を歌った曲です。
「ロミオとジュリエット」がタイトルや歌詞にも入っていますが、僕たちはそんな悲しい結末にはならない!という前向きな思いも込めました。

●次の「花を咲かせる人」はイントロのウクレレが印象的ですね。
阪神大震災のドキュメンタリー番組を見たのが制作のきっかけとのことですが、どういった思いをこめたのでしょうか?

これは、応援ソングですね。今年の1月、テレビ番組で阪神大震災のドキュメンタリーで、震災で家族をなくしてしまって犬と一緒に暮らしていたあるおばちゃんの話をやっていて、おばちゃんはその中で、孤独でつらい状況のときに自分を手助けしてくれた人々がいたこと、今もその人のことを良く覚えていて、すごく心に残っていることを話していました。
その番組を見て、「悲しい出来事の中でも、人を思う気持ちというものは消えないから、笑っていて欲しいな」と思って、作った曲です。

「花を咲かせる人」ビデオクリップを見る(YouTube)

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●「あさきゆめみし」「京都アイラヴユー」は、京都についての曲ですね。
「あさきゆめみし」を文語体で書いたのには理由があるのでしょうか?

今回、アルバムの曲は全部京都の実家で作ったんです。この「あさきゆめみし」は二条城を眺めていたときにできた曲です。
二条城を見ていると、「今この京都で生きてる自分」が誰かに出会ったり恋愛をしたりしたのと同じように、二条城の頃の人たちもきっと誰かが好きだったり、大事に思っていたんだろうなと思って。そのときにこの曲が生まれました。

●それに対して「京都アイラヴユー」は現代の京都の曲ですね。

去年から京都の実家に戻って、京都と東京を行ったりきたりする生活を始めたんです。そのときに、京都の「らしさ」とか良い点がより見えるようになって、自分の中での京都がぐっと近づいたんですけど、そう思ったときに「1回ご当地ソングを作ってみたいな」と。
前々から思ってはいたのですが行動には移せなくて「ほんまに出来るかな?」と思ったんですけど、この機会に作りたい!と思って。で、どうせやるんやったら、ということで歌詞に地名をたくさん入れました。

●歌詞に出てくるのは、舞妓さん……?

というより、これは京都の女性、「京女」のことなんです。いけずというか、すぐ感情をパッと出したりしないところがあるんですよ。

●なるほど! 次の「陽のあたる教室」は大学時代の曲ですね。

そうですね。京都での学生時代を思い出して作った曲です。
この頃に自分は本格的に音楽を始めて、大学の校舎で先輩2人がアコースティックギターを弾いて、私はウクレレを弾いてたんですけど、その3人に合っているイメージがあってこの「へたくそなギター」っていう言葉がでてきたりしています。
でも、今は大人になった私たちがいて、あのときの夢といまの夢は違うかも知れない。けれども「あの頃がよかったから」とかじゃなくて、今を大事にして、でも思い出も大事なものとして受け入れながら、前を向いていきたいなー。でも、懐かしいなー。という両方の気持ちが入っている曲です。

ayanoukulele.jpg   ●「花よ花よ」は、PVをご自分で撮影されたんですよね?Ayano Ukulele(右写真)も映っていますね。

この曲は、大好きな人を思いながら作りました。大好きな人が居て、自分が居て、それが人生のすべてになっている曲で、ほんとにラブソング。その人の大事な人を思いながら聴いて欲しいなと思う曲です。
(PVに)映っている女の子は、姪っ子です。

つじあやのが撮影した「花よ花よ」ビデオクリップを見る(YouTube)

●「心の旅人」はどういった思いを込めたのでしょうか?

この曲をつくっていたのが去年の4月の初めくらいからで、ちょうど10周年を迎えるタイミングで。
10年歌を作ってきて「じゃあ次はどんな曲を作ろうか?どうやって歌おうか?」って思ったときに、自分の中で「歌う」ってことが「仕事になっているから歌う」のか「やっぱり曲を作りたいから歌う」のかどっちだ?って考えて、やっぱり歌いたいから歌うんだなと。じゃあ、自分はどんな歌を作ろうか?と考えて、「聴いた人に気持ちが伝わるものを作らないとダメだな」と思って。
ちょうどそのときに、ニュースだったり身の回りの人であったりに、なにか疲れてるなーという感じがしたんです。
自分も疲れているときもある。でもそういうときって、気持ちが一番疲れているんじゃないかな?心っていうのはその人の感じ方によってずいぶん変わっていくから、もっともっと自由で居ていいんじゃないかなと思って。がんじがらめになる日常もあるけど、そう感じているのは自分自身。「心の旅人」というとふらっとしているイメージがありますが、いつでもどこでも自分自身はある意味孤独だし、だけど自由だし、と思って、作った曲です。

●「愛情ラヴソング」は夫婦の曲ですね?

そうですね。夫婦って、「おかえり」「ただいま」くらいは言えても「ありがとう」「ごめんなさい」とかはなかなか言えなかったりします。でもそういう一言一言ってすごく大事で、何気なく言われて嬉しいことがあるし、そしてその何気ない一言がすごく大事で、あるとないとではずいぶん違うなーと思って。そういうコミュニケーションが大切だと思って作った曲ですね。
ぜひ結婚されているかたに聞いて欲しい曲です。

インタビュー後編
「聴いた人に気持ちが伝わるものを作らないとダメだと思った」
を見る

虹色の花咲きほこるときJKT.jpg虹色の花咲きほこるとき

発売:2010年9月8日(水)
価格:3,000円
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つじあやのTOUR2010 虹色の花咲きほこるとき

  • チケット:全席指定 4,500円
    • 2010年12月2日(木)
      愛知 千種文化小劇場
      OPEN 18:30/START 19:00
      問) JAILHOUSE 052-936-6041
    • 2010年12月3日(金)
      大阪 IMPホール
      OPEN 18:30/START 19:00
      問)サウンドクリエーター 06-6357-4400
    • 2010年12月10日(金)
      東京 草月ホール
      OPEN 18:30/START 19:00
      問)HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999

つじあやの

’78年生、京都生まれ。高校でフォークソング部に入部しウクレレを始める。初期の吉田拓郎やスピッツなどの穏やかでのんびりした曲との出会いもあり、鴨川のほとりで友達を集めてのミニライブや自身での作詞作曲活動をスタート。’99年9月にミニアルバムでスピードスターレコーズよりデビュー。スタジオジブリ映画”猫の恩返し”の主題歌”風になる”のヒットなどで知られ、他にも数多くの主題歌、CM曲など幅広く手がける。以降もウクレレをフィーチャーした独自の音楽性とやわらかな歌声で安らぎを与え続けている。’09年9月にはメジャーデビュー10周年を迎える。
今秋9月8日には約2年9ヶ月ぶりとなるニューアルバム”虹色の花咲きほこるとき”をリリース。

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