森谷諭が語る!ABLETON Liveのココがすごい!

サンレコforビギナー2017 by 森谷諭 2017年2月14日

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直感的に曲作りするための操作系、そして音作りの自由度を上げる拡張性が魅力のABLETON Live。ここでは製品概要に触れつつ、クリエイターの森谷諭氏にソフトの魅力を教えてもらいましょう!

アイディアをすぐに記録できる仕様

私がLiveに興味を持った理由は、好きなアーティストが使っていたから、というものです。とは言えそれまでドラム奏者でDAWとは全く縁の無い環境に居たため、手に入れたところで使いこなせるのかとかなり不安でした。しかし実際に使ってみると、簡単な操作で音が出せてサウンド・メイクできることに感動し、今では制作に欠かせないパートナーとなっています。
Liveは、とりわけ楽曲のアレンジを考える際に大活躍しています。通常は、ふと頭に浮かんだメロディやフレーズをレコーディングしたいと思っても、再生を止めて録音準備をしている間に忘れてしまったり、レコーディングできたとしても後から確認してみるとイメージと違っていて、何度もやり直すようなことがあるかもしれません。しかしLiveには、音をループ再生しながらレコーディングし、そのままプレイバック(録り音をチェック)できるという特徴があるため、演奏を止めることなくリアルタイムにアイディアを記録していけます。簡単な操作で音作りに集中でき、常にクリエイティブな環境を作ることができるのです。
 

ループ再生の強力なツール=クリップ

さてLiveでは、“クリップ”と呼ばれる箱にオーディオやMIDIのデータを入れて音を鳴らします。クリップは、前ページに掲載の“セッションビュー”に配置されていて、各トラックの中に複数作成することができます。(ちなみに、セッションビューの縦の列がトラックを表しています)。またデータを再生すると基本的にはループし続けるので、好きな時間や小節数だけ再生することも可能。幾つかのクリップ(リズム・パターンやベース・フレーズなど)を一緒に鳴らすなどすれば思いもよらぬ発見があり、楽曲アレンジの幅が大きく広がります。
私は当初、DAWを使って真っさら(無音)の状態から曲を作ることに対して、何から始めれば良いのか途方に暮れるイメージを持っていました。しかしLiveには、インストゥルメントやそのプリセット、オーディオのフレーズ・サンプルなどが多数用意されているので、とりあえずリズム・パターンをクリップにドラッグ&ドロップし、再生してみてから考える……といったことも可能です。こうした“音が鳴っている環境”を即座に作れるのは、大きな魅力です。

 

森谷諭のお気に入り機能

その① セッションビュー

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Liveには、各種パラメーターの調整や操作などを行うためのメイン画面が2種類あります。1つはセッションビュー、もう1つはアレンジメントビューと呼ばれ、それぞれ独自の特徴を持っています。私は楽曲制作をセッションビューで行っており、特にフレーズの組み合わせやシーン(楽曲の場面)を切り替えるタイミングなどの確認に重宝しています。またライブ時にセッションビューを使用すれば、リアルタイムに楽曲を変化させることができます。

 

その② マウスでドラッグ&ドロップ

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直感的に操れるのが、Liveの大きな魅力の1つ。基本的な操作は、マウスのドラッグ&ドロップである程度実行できます。例えば再生や停止はもちろん、クリップへのサンプルのインポート(赤枠)や新規トラックへのインストゥルメントの割り当てなど。“DAWに興味はあるけれど音を出すまでが大変そう”というイメージをお持ちの方でも快適に制作を楽しめます。
 

その③ リネームとカラー設定

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Liveでは、クリップの組み合わせで楽曲制作を行うスタイルが一般的です。しかし各トラックに数パターンのクリップを作ると、全体としては結構な数になるので、後々管理が大変。そこでトラックとクリップの名前を変更したり(赤枠)、色を変えることで、楽曲全体の把握が容易になります。特に“Aメロ”などのシーン名やコード進行、BPMなども併せて入力しておくのがお勧めです。

 

森谷諭おすすめの標準搭載プラグイン

その① サンプラーSimpler

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サンプラー。サンプルのピッチを変えて再生したり、音の鳴るタイミングを変えて新たなビートやフレーズを作成したり、はたまたサンプルを逆再生してみたりと、デジタル処理による新たな発見が多いインストゥルメントです。サンプルをオーディオ・クリップとして再生しているときなどは、一度Simplerに取り込んで処理してから再生すると、より変化に富んだ楽曲制作が可能になります。

その② イコライザーEQ Eight

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最大8バンドのEQ。操作画面を拡大することができるため視認性に優れており、サウンド・メイクやミックス、マスタリングといったさまざまな場面で使用頻度が高いです。それらに加えて、私は歌に変化を付けたいときに重宝しています。特に“Formant”というプリセット・カテゴリーには面白い効果を得られるものがそろっているので、楽曲の印象を変えたいときや、あと少し変化が欲しいと思った場合にはぜひ試してみてください。
 

その③ 音源ラックInstrument Rack

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複数のインストゥルメントをまとめて鳴らすためのプラグイン。例えばピアノとオルガンを同じフレーズで一緒に鳴らしたいという場合、それぞれを個別のトラックで扱うと修正や変更などの反映/管理が大変になってしまいます。そのような場合にこのInstrument Rackを使うことで、1つのトラックから複数の音源の音をミックスして出力できるようになるのです(上の画面はピアノとオルガンの音源を合わせているところ)。またさまざまな音源とエフェクトを組み合わせることで、オリジナルの音色を作ることもできます。
 

その⑤ リミッターLimiter

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インストゥルメントやオーディオを再生するとき、場合によっては大音量で急に±0dBを超え、音割れしてしまうことがあります。しかしマスターにこのLimiterをインサートしておけば、急激な大音量による音割れ(ひずみ)を防ぐことができます。真っさらの状態でマスターにLimiterのみを立ち上げ、環境設定>File Folderの“現在のセットをデフォルトとして保存”をアクティブにしてみましょう。すると、新規セットにデフォルトでLimiterがインサートされますので、いかなるときも音割れの心配が無い快適な環境で作業できます。
 

その⑥ チューナーTuner

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その名の通りチューナーです。ギターやベースといった弦楽器のチューニングに使用するのはもちろん、キックなどのピッチを確認するときにも便利です。例えばハウスなどの4つ打ちビート系の楽曲制作時、何となく全体がまとまらないと感じたら、キックのピッチが楽曲のスケールから外れていたというケースがあります。そこでこのTunerとピッチ・トランスポーズの機能を利用し、ピッチ調整を行うことでスケール内に収め、楽曲の完成度を高めることができます。

 

 

ABLETON Live 9

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動作環境
●Mac:OS X 10.7以降、INTEL製のマルチコアCPU、VST/Audio Units
●Windows:Windows 7以降、マルチコアCPU、VST
●共通:4GB以上のRAM、55GB以上(Live 9 Suite)/12GB以上(Live 9 Standard)/6GB以上(Live 9 Intro)のディスク空き容量、解像度1,024×768以上のディスプレイ、DVDドライブ(パッケージ版インストール時)、ブロードバンド・インターネット環境(ダウンロード版インストール時)

 
[価格] Live 9 Suiteパッケージ版:84,075円、Live 9 Standardパッケージ版:52,593円、Live 9 Intro パッケージ版:12,778円
※表記の価格は、本稿作成時の2016年12月現在のものです。

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問合せ:ハイリゾリューション
URL:www.h-resolution.com
 

森谷諭

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ドラマーとしてキャリアをスタートし、現在はエレクトロニック・ミュージック・ユニット“イワモリ”にてボーカルとプログラミングを手掛ける。ABLETON認定トレーナーとしても活動。

https://www.ableton.com/ja/certified-training/satoshi-moriya/

 
 
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