「ZOOM/Q2N-4K」製品レビュー:4K画質&24ビット/96kHz対応のハンディ・ビデオ・レコーダー

ZOOM Q2N-4K

REVIEW by 井上幹(WONK) 2019年2月7日

Q2n-4K_front

数々のハンディ・レコーダーを世に送り出してきたZOOMが、4K画質に対応するハンディ・ビデオ・レコーダーのQ2N-4Kを発売。多くの小型ビデオ・カメラが販売されている昨今、“ミュージシャンのための4Kカメラ”をうたっているQ2N-4Kにどのような特徴があるのか見ていこう。

画角150°の広角レンズと
XYステレオ・マイクを装備

まず目を引くのは中心の大きなレンズ。明るさF2.8、画角150°の広角レンズは、5段階まで画角を調節できる。既発品Q2Nとの大きな違いは4K画質で撮影できるところだが、従来のようにHD画質での撮影にも対応。音声だけを録音するリニアPCMレコーダーとしても機能する。

次に注目したのは上部に装備するXYステレオ・マイク。最大音圧レベル120dB SPLを持つこのマイクが、“ミュージシャンのための4Kカメラ”である最大の特徴だろう。フォーマットは最高で24ビット/96kHz WAVをサポートする。

LCD画面が背面にスタンバイ。その周辺に6種類の設定ボタンを搭載する。こちらを押していくとプリセットが切り替わっていき、記録フォーマットをはじめオート・ゲイン、ローカット、撮影シーンなど多くの設定が行える。録音/再生や電源のオン/オフもこちら側でコントロールする。

▲本体背面にLCDを装備。その周辺には設定用のボタンが備えられており、手前左からPOWER/PLAY、REC、SETTING/EXITボタンが並ぶ

▲本体背面にLCDを装備。その周辺には設定用のボタンが備えられており、手前左からPOWER/PLAY、REC、SETTING/EXITボタンが並ぶ

本体左側に出力ボリュームと外部入力用のEXTイン(ステレオ・ミニ)、ヘッドフォン・アウト(ステレオ・ミニ)を装備。反対の右側には入力ボリュームに加え、MicroHDMI端子とコンピューター接続用のUSB端子を用意する。コンピューターにつないでmicroSDカード・リーダーや、USBマイクとしても使用できる。底面には単三電池×2本とmicroSDカードを収納するスペースを設けている。記録メディアはクラス10以上のmicroSD/microSDHC/microSDXCカードに対応。4K画質で撮影する際はUHSスピード・クラス3以上が必要だ。

▲本体左側は出力ボリュームとヘッドフォン・アウト(ステレオ・ミニ)、外部入力(ステレオ・ミニ)を装備

▲本体左側は出力ボリュームとヘッドフォン・アウト(ステレオ・ミニ)、外部入力(ステレオ・ミニ)を装備

▲本体右側には入力ボリュームに加えて、USB端子とMicroHDMI端子を搭載している

▲本体右側には入力ボリュームに加えて、USB端子とMicroHDMI端子を搭載している

 

映像に対して自然な定位感と音の広がり
ベースの低域までしっかり収音

今回はリハーサル・スタジオでのバンド演奏と、スタジオのロビーでのオフショットを撮影することにした。まず驚いたのは、LCD画面に映された映像が思っていた以上に広いこと。最大150°の画角と分かってはいたが、これが予想以上に広い範囲を映す。スタジオという限られた空間でも、バンド・メンバー全員を映すのに十分な画角だった。

次に印象的だったのが設定が簡単なこと。LCD画面に表示されている設定項目と物理ボタンが隣り合っているため、感覚的に設定できる。細かい数値などを設定する必要はなく、瞬時にその場に適した設定にできる作りになっている。起動してから録画を始めるまで、3分もかからないだろう。

スタジオ内の照明が少し暗めだったので、シーン機能で映像の明るさを調整した。シーン機能は映像の明るさと色調を調整する機能で、プリセットにJazz ClubやDance Club、Concert Lightなど、ミュージシャンにはなじみ深い場所の設定が多くあって好印象だ。次に入力ゲインを調整した。本体右側に付いているダイアルでも調整できるが、自動で調節してくれるオート・ゲイン機能も備わっている。プリセットが3種類用意されており、今回はバンド演奏を収録するためCONCERTを選んだ。

実際に4K画質、24ビット/96kHzで1時間ほどリハーサルを録画したので、動画を確認してみる。カード・リーダー・モードにした本体をUSBケーブルでコンピューターに接続して、動画を転送した。

気になる動画のクオリティだが、まず音質に感動した。動画の感想として音質が最初に出てくるのは変に感じるかもしれないが、ほかの小型ビデオ・カメラに比べて圧倒的に音が良く、映像と違和感の無い定位感と音の広がりで収録されている。24ビット/96kHzの細やかさが感じられる自然なサウンドで、オート・ゲインで調整された音量もちょうどいい。ベースの低域をしっかり拾っており、ビデオ・カメラで撮った映像にありがちな音やせは感じられない。“さすがPCMレコーダー単体でも利用できるモデル”といったところだ。

映像も4K画質なだけあって、コンピューターのモニターで拡大しても十分奇麗に写っている印象。スタジオが暗かったせいか映像に若干のざらつきはあるが、このサイズのカメラとしては十分な品質だろう。

次にロビーにてオフ・ショットを撮影した。明るい場所のためか、スタジオ内よりかなり鮮明な映像に。オート・ゲインをMEETINGにしたのだが、適切なレベルで録れていた。

小型ビデオ・カメラとハンディ・レコーダーの長所を併せ持ち、画質と音質に加え操作性まで良いという、期待以上の製品だった。ライブやリハーサルを撮影するためにカメラを買おうとしているなら、ぜひQ2N-4Kを検討してみてはいかがだろうか。価格も非常にお求めやすい。今回は試せなかったがUSBマイクとしても使用できるため、近年のトレンドになりつつあるライブ映像の生配信にも使えそうだ。

 
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サウンド&レコーディング・マガジン 2019年2月号より)
 

ZOOM

Q2N-4K

オープン・プライス(市場予想価格:22,000円前後)
※表示している価格はニュース掲載時点のものです。また税込/税抜についてはメーカーの表示したものに準じて記載しています。

【SPECIFICATIONS】
▪レンズ:F2.8、150° FOV ▪マイク:XYステレオ・マイク ▪最大音圧レベル:120dB SPL ▪内蔵スピーカー:モノラル(300mW/8Ω) ▪動画フォーマット:MOV(MPEG-4 AVC/H.264) ▪音声フォーマット:最高24ビット/96kHz WAV ▪外形寸法:68.5(W)×83.0(H)×58.7(D)mm ▪重量:124g(本体)

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