ROLAND/BOSS、musikmesse発表の新製品速報

REVIEW by 松本伊織(サウンド&レコーディング・マガジン編集部) 2015年4月23日

4月15日からドイツ・フランクフルトで開催されたmusikmesse。ここで発表されたROLAND/BOSSの新製品が、国内のメディアに向けてお披露目された。musikmesse会場以外でこれらの実機が公開されたのは初めてとのこと。いずれも発売時期・市場予想価格は未定で、発売時には仕様が変更となる可能性もあるが、実機から受けた印象も含めて、いち早く紹介していくことにしよう。

 

●ROLAND JD-XA

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アナログ+デジタル(SuperNATURAL)のクロスオーバー・シンセJD-XA。今年1月のNAMMで参考出品されたが、3カ月を経て詳細な仕様を含め正式発表に至った。
アナログ・ポリシンセの名機Jupiter-8の技術者が監修に携わったというJD-XAは、4パートのアナログ(モノフォニック)と4パートのデジタル(SuperNATURAL)で構成される。一見すると、既発のJD-XIの大型モデルのように見えるが、JD-XIが4パート中の1パートのオシレーターとフィルターがアナログであったのに対し、JD-XAはVCO/VCF/VCAまでデジタル・コントロールのフル・アナログを採用。発音時の音圧、ポルタメントでのピッチの滑らかな変化、独特な鋭い発振が得られるアナログ・フィルターのレゾナンスなどからは、アナログならではの厚みが感じられる。しかも、ADSRエンベロープなどは、スライダーの個所によって解像度を変えることで(タイムが短い側が解像度が高い)、繊細なコントロールを可能にするなど、現代的な仕様が光る。このアナログの4パートをPoly Stackで4ポリとして使用することも可能。どのパートをスタックの親とするかもボタン一発で決められる。
一方、SuperNATURAL音源のデジタル部は、フィルター前段のミキサー部でアナログ部と合流可能。ちなみにSuper NATURAL音源をスライダーやノブでコントロールできるのはJD-XAが初とのこと。アンプ部の後段にはデジタル・エフェクトも搭載しているが、そのエフェクト前段の信号をANALOG DRY OUT端子から出力することもできるなど、自由度の高いルーティングも本機のポイントと言える。

 http://www.roland.co.jp/products/jd-xa/

 

●ROLAND System-1M

System-1m
AIRAシリーズのシンセサイザー、System-1のモジュール版。単にモジュール版にしただけでなく、青いLEDに縁取られたCV/Gate端子や、オレンジのLEDで光る各セクションのオーディオ入出力端子を追加したセミモジュラー方式を採用。単体でテーブルトップでの使用もできるが、Eurorackモジュールに組み込んだり(84HP相当)、3Uラックにマウントすることも可能だ。System-1のPLUG-OUTコンセプトもそのまま継承し、SH-101、SH-2、Promarsといった歴史的なシンセのモデリングを本機へ移植することができる。その際、実機ではできなかった各セクション単位のパッチが可能になるのがユニークだ。こうしたCV/GateなどのAD/DA変換はすべて24ビット/96kHzの高精細仕様で、その分、鍵盤付きのSystem-1より若干価格が高くなることが見込まれている。

http://www.roland.co.jp/products/system-1m/

 

●ROLAND AIRA Modularシリーズ

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AIRAシリーズからは、ディストーションのToricudo(左)、ビット&サンプル・クラッシャーのBitrazer、ディレイ・タイム20μs〜10sという幅を持つDemora(右)、スキャッターとループ・レコーダーを組み合わせたScooperというエフェクト4種も登場。こちらも単体での使用はもちろん、Eurorackにインストールして使用することもできる(各21HP)。各モデルとも、そのエフェクトの中心となるメイン・モジュールのほか、15種類(発売時)のサブモジュールを搭載可能。このサブモジュールはLFO、ADSR、FILTER 6dB、FILTER 12dBといったおなじみのもののほか、MIDI CLOCK TO GATE、GATE DIVIDERなど凝ったものまで用意されている。しかもこれらのモジュールは、Mac/Windows/iOS/Android対応のエディターでパッチングして使うことが可能だ。

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各機2系統ずつのオーディオ入出力のほか、各パラメーターにアサインされた端子も用意。この端子は入出力を兼ねているため、さまざまな使い方ができるだろう。

http://www.roland.co.jp/products/torcido/

http://www.roland.co.jp/products/bitrazer/

http://www.roland.co.jp/products/demora/

http://www.roland.co.jp/products/scooper/

 

●ROLAND System-500 Series

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まだ参考出品だが、AIRAシリーズからはアナログのEurorackモジュラー、System-500も登場。VCOの512、VCFの521、VCAの530、エンベロープ&LFOの540、フェイザーの572が現在のところ試作されていた。

 

●BOSS SY-300

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BOSSからはギター・シンセSY-300が登場。ブルーの筐体は同社初のポリフォニック・ギター・シンセ、GR-300を思わせる。このSY-300は、専用ピックアップを必要としないギター・シンセ。入力信号を独自のアルゴリズムで周波数解析し、シンセの発音に振り分けていうる。この方式により、多弦ギターにも対応可能で、ポリフォニー数も事実上制限がない。また既に録音済みのギター・トラックを入力し、シンセ音に変換することも可能だ。ただし発音と弦が一対一の関係にないため、ギターの入力をMIDIノートに変換する機能はない。

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シンセはアナログ・モデリング・タイプで、オシレーターを3基用意。このオシレーター間の音量バランス調整でサウンドのバリエーションが簡単に得られるBLENDER機能もあり、シンセでの音作りに慣れていないギタリストも安心だ。ステップ・シーケンサー(ピッチにかかる)もオシレーターごとに搭載されている。

http://jp.boss.info/products/sy-300/


●ROLAND TD-25

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フラッグシップ機TD-30に迫るサウンドと簡単な操作性を特徴とするV-Drumsの新音源モジュール。中央のダイアルで6つのカテゴリーと、各カテゴリーごとに3つのキットを選択可能。右上のノブでスネアやキックなどパーツごとの音作りが行える。タム類がまとめて選択&調整できるようになったのも本機の大きな特徴。USBメモリーに入れたWAV/MP3ファイルの再生や、USBメモリーへの録音が可能。USB端子の接続でDAWへのMIDIレコーディングも行える。

http://www.roland.co.jp/products/td-25/

 

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