ACOUSTIC REVIVE クロス・レビュー「導通向上クリーナー」

ACOUSTIC REVIVE連載 by 井上幹(WONK)、中村公輔、井上朗 撮影:小原啓樹 2019年4月15日

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“原音忠実”の理念のもと、ケーブルなどのオーディオ・アクセサリーを手掛けるACOUSTIC REVIVE。今回の製品クロス・レビューは、導通向上クリーナーのECI-50がテーマだ。

第3回「導通向上クリーナー」

ACOUSTIC REVIVE代表
石黒謙、氏の技術解説

ACOUSTIC REVIVEの導通向上クリーナーECI-50は、ただの接点クリーナーではありません。端子などの接点に塗布すると接点不良を改善し、導通特性を劇的に向上させ、音質を積極的にアップさせることが可能です。

ECI-50をコンピューターのLAN端子とLANケーブルに塗ると、コンピューターからLANサーバーにデータをコピーする速度が20〜30%も上がるなど、処理速度が劇的に向上します。また、ビンテージ機器のガリ対策などにも大変有効。ガリは接点の接触不良によって発生するノイズですが、すべての接点は多かれ少なかれ接触不良によるノイズが発生しています。ECI-50の処理でSN比が劇的に向上するのは、これらの接点不良によるノイズが無くなるためです。

 

▲APPLE iMacのLAN端子から、IODATA製のLANサーバーへ200MBのデータをコピーするのにかかる時間を計測した結果。左列の数値はLAN端子とLANケーブルにECI-50を塗布する前、右列は塗布後だ。導通特性が向上し、スピードが20〜30%アップしているのが分かる

▲APPLE iMacのLAN端子から、IODATA製のLANサーバーへ200MBのデータをコピーするのにかかる時間を計測した結果。左列の数値はLAN端子とLANケーブルにECI-50を塗布する前、右列は塗布後だ。導通特性が向上し、スピードが20〜30%アップしているのが分かる

ECI-50のメカニズムは、オイル中のナノカーボン・ダイヤモンド粒子が時間の経過とともに接点部に集まり、接点の面積を増大させ導通率が向上するというものです。なので、効果の確認は処理後24時間以降にお願いします。

<Price>
ECI-50(容量50ml):8,800円

 

Cross Review

Artist
井上幹(WONK)
WONKi

<Profile>東京を中心に活動するエクスペリメンタル・ソウル・バンド、WONKのベーシスト兼ミックス・エンジニア。ビンテージ・シンセやアウトボードなども取り入れ楽曲を制作。

中域の輪郭がハッキリとしたり
ハード・ディスクの転送速度が向上

まずは、長年使用していて前からノイズが気になっていたエレクトリック・ピアノ、COLUMBIA Combo Elepian EP-61Cのアウトプット端子とオーディオ・インターフェースのインプット端子、オーディオ・ケーブルの端子に使用してみました。すると、かなりのノイズの軽減効果を得ることができたのです。また音質に関しては、中域の輪郭が少しはっきりと出てくるようになったかと思います。接点導通剤は、他社のものを以前使ったことがあるのですが、それと比べて良い意味での音質変化です。次にモニター・スピーカーのインプット端子や関連するオーディオ・ケーブルの端子、オーディオ・インターフェースのアウトプット端子に使用したところ、こちらに関しても音全体の輪郭が明りょうになったかと思います。

今度は、長年使っている外付けハード・ディスク・ドライブのUSB端子と、コンピューターとの接続に使用しているUSBケーブルに塗布。すると、明確に転送速度が上がりました。音質の改善ももちろんですが、こちらの効果は仕事をする上でかなり役立つので、大変ありがたいです。

これまで、スピーカー周りの環境やハード・ディスク・ドライブなどは使いっぱなしであまり手入れをしてこなかったので、今回あらためて定期的にメインテナンスすることの大切さを実感しました。このECI-50は単なる接点導通剤ではなく、オーディオのことを考えて作られている信頼できる製品だと思いますので、これからもぜひ継続して使わせていただきます。

 

Recording/Mixing Engineer
中村公輔
KN

<Profile>neinaの一員としてMille Plateauxより作品をリリース。Kangaroo Pawとしてはエンジニアリングも展開し、入江陽、宇宙ネコ子、TAMTAMなどを手掛ける。

塗布後24時間が経過すると
“ソース本来の音”になる印象

今回は、最も変化の幅が分かりやすいところでテストしたかったので、モニター・コントローラーとスピーカーを接続するXLRケーブルに塗布しました。正直、使ってみるまで効果には懐疑的だったのですが、塗った瞬間から音が変わったので驚きました。処置後24時間が経過すると、高域/低域共にレンジが広がり、特に超低域はゴムまりのように引き締まって弾む感じに聴こえるようになりました。印象としては、変化したというよりも“元の音のままでより自然な聴こえ方になった/本来こう聴こえてほしかった形に落ち着いた”という感じです。

オーディオ・アクセサリーは、音が良くなる可能性を秘めている反面、変わり過ぎてしまう危険性もはらんでいます。気に入っているシステムに導入するのには二の足を踏むことが多いですが、ECI-50は基本的な音質は変わらず薄皮が一枚取れるような効き方なので、誰でも試してみる価値のある製品だと思いました。

 

PA/Recording Engineer
井上朗
INOX

<Profile>音響デザイン会社、イノックスサウンドデザインを設立。長年サウンド・デザイン、サウンド・オペレーションを中心に、録音や機材の開発など幅広い業務を行っている。

音の立ち上がりや明りょう度
密度が上がる好結果

これまで接点導通剤と言うと、使用したことによりオイルが残り、そのオイルがゴミを付着せるものという認識があったので、どちらかと言えば敬遠する存在でした。ですので接点は無水アルコールで洗浄して使用する、と信じていたのです。ですが今回、ECI-50をチェックしてみて驚きました。幾つかのシチュエーションで試してみたところ、どれもなかなか良い結果が出たのです。まずはレコーディング用モニター・スピーカーのXLRインプット端子に使ってみると、明らかに音の立ち上がりが良くなり、密度が高くなる印象を受けました。続いてはマイクのアウトプット端子に塗布してみたところ、こちらも出音の明りょう度が上がり、しっかりと変化を実感することになったのです

上記の2つのチェックをして以降、ミキサーのインプット端子やアウトプット端子など、さまざまな接点をどんどんクリーニングして変化を楽しんでいます。メインテナンス時には欠かせないクリーナーとして使っていこうと思います。

 

<製品概要>
ACOUSTIC REVIVE導通向上クリーナー

 

 

(本稿はサウンド&レコーディング・マガジン2018年2月号からの転載となります)

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