プロが認める現場仕様のデジタル・ワイアレス・システム=LINE 6 XD-V Series

XD-Vシリーズ企画 by サウンド&レコーディング・マガジン編集部 2016年12月28日

MAIN3

第4回 “音響測定”なるシビアな仕事にXD-Vシリーズが使える理由

LINE 6の2.4GHz帯ワイアレス・システム=XD-Vシリーズにフォーカスする本連載。今回は、受信機+ボディパック送信機のXD-V75TRを“音響測定”に用いている浪花千葉音響計画を訪ね、導入の動機や使用感について伺った。シビアな現場で使える理由とは……?

 

測定用マイクの音を無線伝送するために使用

浪花千葉音響計画は、建物や空間の音響コンサルタントをメインに手掛ける企業。具体的な事業の一つに“建築音響の設計”が挙げられる。建築音響には、建物の遮音性能を検証する“騒音防止”、吸音材や防振材などを扱う“音響材料”、部屋の響きを検証する“室内音響”、工事や音響機器の据え付けを終えた施設で必要な音響特性が実現できているかどうかを確認する“電気音響”の4つの設計工程がある。

浪花千葉音響計画は、各工程における検証の結果や見つかった課題、解決の方法などを施主や施工者に伝えている。XD-V75TRについては、“電気音響”の測定用システムとして使用。まずはそのシステムの全体像に関して、同社のプランニング・マネージャー千葉朝子氏(メイン写真右)に聞いてみよう。

「測定では空間の周波数特性を測ります。使用する道具は、測定用のコンデンサー・マイクとファンタム電源、XD-V75TRのボディパック送信機と受信機、オーディオ・インターフェースのGOLD LINE TEF25 USB Preamplifierとソフトウェアのリアルタイム・アナライザーなどです(下記ポイント① を参照)。マイクに入力した音をワイアレスで受信機へと伝送し、インターフェースを介してアナライザーに入力するわけですね。具体的には、会場のスピーカーからピンク・ノイズを出力し、客席側の前後左右、何カ所にも渡って測定用マイクに入力するんです(下記ポイント②を参照)。プロセッサーなどで音響調整をした結果がバランスの良い音であれば、160Hzから5kHzにおける各帯域の音量の差がほぼ10dB以内の範囲に収まっています」

ポイントその① これが測定用機材だ!

▲浪花千葉音響計画が音響測定に使っている機材群。リアルタイム・アナライザーを映すコンピューターの前にはオーディオ・インターフェースのGOLD LINE TEF25 USB Preamplifier、マイク用コードを挟んでXD-V75TRやV70-RX、V70-BP、CROWN 150やDPA 4007といった測定用マイク、ファンタム電源、XD-Vシリーズ用のアンテナLINE 6 P180が置かれている

▲浪花千葉音響計画が音響測定に使っている機材群。リアルタイム・アナライザーを映すコンピューターの前にはオーディオ・インターフェースのGOLD LINE TEF25 USB Preamplifier、マイク用コードを挟んでXD-V75TRやV70-RX、V70-BP、CROWN 150やDPA 4007といった測定用マイク、ファンタム電源、XD-Vシリーズ用のアンテナLINE 6 P180が置かれている

ポイントその② 測定現場の様子

▲音響測定の現場をとらえたもの。客席を縫うようにマイクを立てているのが分かる

▲音響測定の現場をとらえたもの。客席を縫うようにマイクを立てているのが分かる

 

装備のコンパクト化やリニアな特性が決め手

以前はマイクとインターフェースをケーブルで接続していたが、2011年にV70-BPとV70-RX(XD-Vシリーズの旧製品)を導入してからはワイアレス化を果たしている(下記ポイントその③を参照)。代表の浪花克治氏(メイン写真左)はこう語る。
「ケーブルを使っていたころは、取り回しが悪くて大変な労力がかかっていました。マイクをさまざまな場所に移動させながら測定するわけなので、20mのケーブルで済む場所もあれば60m必要になるところもあります。だからと言って、途中でケーブルを換えると測定システム自体の特性が変わってしまうので、終始長いケーブルを使わなければなりません。とりわけ、ドーム・クラスの現場で引き回すのには骨が折れました。その労力を軽減しようと思い、まずはXD-V70を導入したのです

ポイントその③ ワイアレス化のメリット

▲機材の接続。ワイアレス化でケーブルの引き回しが無くなり、マイクを動かしやすくなった

▲機材の接続。ワイアレス化でケーブルの引き回しが無くなり、マイクを動かしやすくなった

LINE 6のデジタル・ワイアレス・システムには、非圧縮デジタル・フォーマットでの音声伝送が採用されている。「測定用のシステムはリニアであることが前提です。システムのどこかで時間や帯域の圧縮/伸長が行われると必ず特性が変わるので、ワイアレス・システムを導入するにしても、ただ符号に変換して伝送するものが望ましい。それで幾つかのメーカーに問い合わせてみたところ、コンタクトを取った範囲では、ノンリニアリティの原因になる処理をしていなかったのがLINE 6だけだったのです
浪花千葉音響計画では、従来のシステムでの測定結果をリファレンスとして、新しく導入する機器がリニアであるかどうかをテストしている。
「V70-BPとV70-RXでも、2014年に新しく導入したXD-V75でも従来のシステムに限りなく近い測定結果を得られました。S/Nの良さも特徴ですね。ノイズ・レベルが大きいと、周波数特性の測定に影響が出てきますので、S/Nの良さは必須なのです
音響測定の現場にもマッチするXD-Vシリーズ。ほかの音響コンサルタント企業でも導入が進んでいるとのことなので、今後はこの分野での活躍も増えることだろう。

 【製品紹介】LINE 6 XD-V75TR (オープン・プライス:市場予想価格57,000円前後)

受信機(写真上)とボディパック送信機(下)から成る2.4GHz帯対応のデジタル・ワイアレス・システム。24ビット/48kHzの非圧縮デジタル・フォーマットで信号を伝送し、同一会場で最大14chの運用が可能だ。

受信機(写真上)とボディパック送信機(下)から成る2.4GHz帯対応のデジタル・ワイアレス・システム。24ビット/48kHzの非圧縮デジタル・フォーマットで信号を伝送し、同一会場で最大14chの運用が可能だ

 

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