プロが認める現場仕様のデジタル・ワイアレス・システム=LINE 6 XD-V Series

XD-Vシリーズ企画 by サウンド&レコーディング・マガジン編集部 2016年9月24日

MAIN_LINE6

第1回 合言葉は“歌える2.4GHz帯ワイアレス・マイク”

声や楽器の音を圧縮することなく変調し、デジタル・データの状態で伝送するデジタル・ワイアレス・システム。高音質を特徴としており、免許不要で使用できる2.4GHz帯の製品を中心にユーザーを増やしている。LINE 6は、この“2.4GHz帯ワイアレス”に早い時期から取り組んできたブランドで、現在ボーカル用のXD-Vシリーズとギター向けのRelayシリーズの2つをラインナップ。今月から3回にわたりお送りするこの連載では、大阪府豊中市を拠点とするPA会社GUGU SOUND SYSTEMを取材し、LINE 6のデジタル・ワイアレス・システムの“現場における活用法”をレポートする。

 

リーズナブルなマイクなのに“ひずまない”

ライブやディナー・ショウ、インストア・イベントなど、主に中小規模の現場を手掛けているGUGU SOUND SYSTEM。同社は、XD-Vシリーズのデジタル・ワイアレス・マイク・システムを30ch分以上も所有し、現場で活用している。代表の池田あつし氏(メイン写真)は「送信機が単三のニッケル水素充電池で動くという点に引かれて、まずはXD-V75(受信機+ハンドヘルド型の送信機の1chセット)を導入しました。それをあるロック歌手に使ってもらったところ、全くひずまなくて驚いたんです。以降も一切ひずんだことがありません」と熱弁をふるう。

 

【製品紹介】LINE 6 XD-V75(オープン・プライス:市場予想価格62,000円前後)

▲ラック・マウント可能な受信機(写真上)とハンドヘルド送信機(下)から成るデジタル・ワイアレス・マイク・システム。2.4GHz帯に対応し、24ビット/48kHzの非圧縮デジタル・フォーマットで信号を伝送する。これにより10Hz〜20kHzの周波数特性、120dB(A-weighted)といったダイナミック・レンジを実現。同一の会場で最大14chの運用が可能である。

▲ラック・マウント可能な受信機(写真上)とハンドヘルド送信機(下)から成るデジタル・ワイアレス・マイク・システム。2.4GHz帯に対応し、24ビット/48kHzの非圧縮デジタル・フォーマットで信号を伝送する。これにより10Hz〜20kHzの周波数特性、120dB(A-weighted)といったダイナミック・レンジを実現。同一の会場で最大14chの運用が可能である。

 

このXD-V75が62,000円前後で発売されているように、価格がリーズナブルなのもLINE 6デジタル・ワイアレス・マイクの魅力だ。
「このクラスのデジタル・ワイアレス・マイクは、ボーカル収音の際にひずみやすいものもあるんです。声量のあるボーカリストが使用すると、声を張らなくてもひずむことがあるくらいで。そんな中、XD-V75は本当によく耐えてくれます。歌の収音では、とっさの大きな声にどれだけ対応できるかが大事なので、マイク選びでは“ひずまない”という点を重視しています。それこそ10万円以上するようなワイアレス・マイクならその辺りはうまく作られていますが、安価なモデルはひずむことが少なくありません。だからXD-V75のようなマイクは貴重で、まさにボーカル向けのモデルと言うにふさわしく、気になっている人が居たら“歌える2.4GHz帯ワイアレス・マイク”としてお薦めしたいですね

 

ポイントその① シャウトしてもひずまない

▲取材中、おもむろにXD-V75の送信機を手に取りシャウトしてくれた池田氏。「このくらい大きな声がとっさに入ってもひずまないんですよ」と語っていた

▲取材中、おもむろにXD-V75の送信機を手に取りシャウトしてくれた池田氏。「このくらい大きな声がとっさに入ってもひずまないんですよ」と語っていた

池田氏は「XD-V75は、旧A帯のアナログ・ワイアレス・マイクと比べてもそん色が無いほどに音が良いと思います。10分の1に満たないような価格でこのサウンドが手に入るのは、素晴らしいことですね」と続ける。
「旧A帯やB帯のシステムと使用帯域がカブらないので併用しやすく、セットアップが素早く済むのも魅力です。XD-V75を使いこなせばクライアントとコミュニケーションを取る時間が増えますし、ほかの機材にもより多くの予算を回せるようになるでしょう」

 

受信機の設置場所で電波の途切れを解決

多くのメリットがある一方で、2.4GHz帯のデジタル・ワイアレス・システムはWi-Fi機器と同じ帯域で使われるため、使用中に電波が途切れる可能性もある。「それを解決するために工夫するんですよ」と池田氏は語る。
「簡単に言えば、受信機を会場のどこに設置するかです。まず、ステージの向かい側のPA席に置くなんてのは、もってのほか。送信機と受信機の間にお客さんがたくさん居ることになり、スマートフォンなどが使用するWi-Fi帯域の電波とぶつかってしまいますからね。だからステージ袖に置くのが良いのですが、その際も送信機と受信機が一直線上に並ばないよう注意します 。受信機はすべての送信機を見渡せるような位置……例えば袖の後方に置いて、送信機の方に向けてやると良いでしょう。あとは出演者が出ハケ(入退場)する辺りに受信機を置かないことも重要。電源が入ったままの送信機が他ペアの受信機に近づくと、その送信機以外のすべてが電波切れを起こす場合があるので、僕は必ず出ハケとは逆側の袖に受信機を置いています」

 

ポイントその② 設置場所を工夫せよ!

▲送信機と受信機が一直線上に並ぶと、電波が届きにくいペアが出てくるので安定度が低くなってしまう。そこで受信機をステージ袖の少し後方に移動させ、各送信機からの電波がそれぞれの受信機に届きやすくすれば安定度がアップする。また、受信機を出演者の入退場口(出ハケ)とは逆側の袖に置くのも重要

▲送信機と受信機が一直線上に並ぶと、電波が届きにくいペアが出てくるので安定度が低くなってしまう。そこで受信機をステージ袖の少し後方に移動させ、各送信機からの電波がそれぞれの受信機に届きやすくすれば安定度がアップする。また、受信機を出演者の入退場口(出ハケ)とは逆側の袖に置くのも重要

 

XD-V75には“RF1”と“RF2”の2つのモードが備えられている。デフォルトのRF2には同時使用チャンネル数が多いというメリットがあり、一方のRF1には同時使用チャンネル数は減るものの、チャンネルごとに4つまたは5つのキャリア周波数を使用することで最大レベルの保護を実現するといったメリットがある 。さて次回はGUGU SOUND SYSTEMがPAを務めるイベントに訪れ、XD-V75の実際の運用方法にも迫るとしよう。

 

ポイントその③ RF2とRF1のメリット

▲RF2モードは同時使用チャンネル数が多いというメリットを持つが、送信機本体のスイッチでRF1モードに切り替えると電波がさらに安定する

▲RF2モードは同時使用チャンネル数が多いというメリットを持つが、送信機本体のスイッチでRF1モードに切り替えると電波がさらに安定する

 

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