第3回〜スタジオ導入編:Roxy Studio

EVE AUDIO SCシリーズ/TSシリーズ

ベルリン発新鋭モニター・スピーカーEVE AUDIOの実力 by サウンド&レコーディング・マガジン編集部 Interpretation:Shintaro Miyazaki Photo:Yuko Asanuma、T.maeda 2013年10月7日

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共に作曲家でマルチインストゥルメンタリストでもあるジャッキ・エンゲルケンとウルリク・シュピース。バンド活動を通じて知り合った2人は、1995年よりエンゲルケン-シュピース名義で『タートオルト』などのテレビ/映画音楽を手掛けてきた。クロイツベルグのプライベート・スタジオには3つの部屋があり、日光がふんだんに入る居心地の良い空間となっている。メイン写真は一番奥にあるスペースで、ドラム・キットをはじめレコーディングもここで行っているという。メイン・モニターはEVE AUDIO SC207だ。

SC207は聴き疲れすることもなく気分良く作業ができる

脚本家としての顔を持つエンゲルケンと、大学では現代音楽とクラシック打楽器を学んだというシュピース。2人は、俳優として活躍するベン・ベッカーのバンドにそれぞれギタリスト、ドラマーとして参加し、バンド解散後はRoxy Studioを拠点に制作を行っている。エンゲルケンは「ここを使っているのは8年前から」と振り返る。

「ここは以前はRiet Studioという名前で、1985年までタンジェリン・ドリームのキーボーディストを務めていた、ヨハネス・シュムーリングが使っていました。確か彼は10年以上ここにいたはずです。ここが気に入った理由は……自宅から近いから(笑)。近くにあるビクトリア・パークも含めて、このあたりの雰囲気が好きなんです。あと、入った時点で既にルーム・アコースティックが整っているという利点もありました」

古風なアパートの2Fにしつらえられたスタジオは3つの部屋があり、それぞれにDAWシステムに加え、ドラム・キット、ピアノなどの多彩な楽器をセット。各ルームはケーブルでつながっており、「さまざまなセッションにフレキシブルに対応できます」とシュピースは語る。

「作曲はAPPLE Logic、録音はAVID Pro Toolsで行っています。演奏もここで録っていて、コラボレーターの通称“キャプテン”がBRAUNERやSCHOEPS、NEUMANNなどいろいろなマイクを持ってきてくれます。楽しいですよ」

2人はミキシングまでここで行っており、「モニターはとても重要です」とエンゲルケンは言う。

「EVE AUDIO SC207はポンと置いただけですぐにいい音が出たので、すごく気に入っています。音が丸くて、サブウーファーがなくても奇麗な低域が出るところがいい。気分良く作業できますし、聴き疲れすることもないですね」

一方、主にSC208を使っているシュピースも「私もベースが気に入っています。あと、ステレオ・イメージがとてもいい。“ベースはここ”“チェロがここ”という感じで、楽器がはっきりとそこにあるように聴こえます」と語る。

2人は映画音楽のほかに個人でのさまざまなプロジェクトにかかわっており、エンゲルケンはジャズ系の実験音楽プロジェクトで定期的なライブ活動を展開。一方のシュピースもショート・フィルムのサウンド・デザインなどを手掛けている。

「要するに、クリエイティブ/コマーシャルなプロジェクトのバランスを取るようにしています。このスタジオがこれからも存在できるようにね(笑)。音が出るものすべてに興味があるので、今後もいろいろとチャレンジしていきたいです」

▲現在は主に映画音楽を手掛けているエンゲルケン-シュピース。このスペースは窓際にロール・スクリーンが降りてくる仕様になっており、映像と同期しての作曲作業が可能。8インチ・ウーファーを搭載するSC208が横置きでセッティングされている

▲現在は主に映画音楽を手掛けているエンゲルケン-シュピース。このスペースは窓際にロール・スクリーンが降りてくる仕様になっており、映像と同期しての作曲作業が可能。8インチ・ウーファーを搭載するSC208が横置きでセッティングされている

▲スタジオ内には1985年製の1/4インチ・テープ・マシンREVOX PR99 MKIIやUNIVERSAL AUDIOのチャンネル・ストリップ6176などが設置されていた

▲スタジオ内には1985年製の1/4インチ・テープ・マシンREVOX PR99 MKIIやUNIVERSAL AUDIOのチャンネル・ストリップ6176などが設置されていた

▲アインシュテェルツェンデ・ノイバウテンら多彩なアーティストと交流があるジャッキ・エンゲルケン(右)と、大学ではクラシック打楽器とともにジョン・ケージなどの現代音楽を学んだというウルリク・シュピース(左)

▲アインシュテェルツェンデ・ノイバウテンら多彩なアーティストと交流があるジャッキ・エンゲルケン(右)と、大学ではクラシック打楽器とともにジョン・ケージなどの現代音楽を学んだというウルリク・シュピース(左)

Line Up

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EVE AUDIOの現行ラインナップ。フルレンジ・モニターのSCシリーズとサブウーファーのTSシリーズがあり、SCシリーズは2ウェイから4ウェイのモデルをそろえる。リボン・ツィーターは各モデル共通で、最小の2ウェイ・モデルSC204は4インチ・ウーファーを搭載、最大の4ウェイ・モデルSC408は8インチというように、各モデルの番号はユニット数とウーファーの口径で表されている。全機種にDSPが搭載されており、フィルターなどの設定は各モデルに最適化されている

EVE AUDIO

SCシリーズ/TSシリーズ


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