サクライケンタ×8331A〜クリエイターが愛用するGENELECモニター

クリエイターが愛用するGENELECモニター by サウンド&レコーディング・マガジン編集部 撮影:小原啓樹 2019年6月26日

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SAMの自動補正によるフラットな音が前提にあるので
そこから自分好みにも調整しやすいと思います

 40年の歴史を誇る、フィンランドのモニター・スピーカー・メーカー、GENELEC。現在のスタジオ・モニターでは主流となったアクティブ式のパイオニアとして知られる同社は近年、SAMに注力している。SAM(Smart Active Monitoring)は2006年にGENELECが提唱した、リスニング環境の問題を補正する技術と、その機能を搭載しているモニター・スピーカーのこと。第8回に登場してくれた、Maison book girlなどを手掛ける作詞作曲家/プロデューサー、サクライケンタが、新たにSAM搭載スピーカーを導入したとの情報をキャッチ。取材に赴いた。

 

濁りがない音で一層気持ち良く作業ができるように

 サクライは今年3月に自身のスタジオを移転した。それに伴い機材を更新。APPLE iMac Proやオーディオ・インターフェースのRME ADI-2 Proとともに加えられたのが、SAM内蔵の同軸3ウェイ機、“The Ones”で最も小さなモデル、8331Aだった。

 「もっと集中できる環境が欲しくてスタジオを移転したいと考えていたので、仕事が途切れない中でも移転してしまいました。知人がこの建物に住んでいて、壁が厚いので音量を出しても大丈夫だと聞いたのがこの物件に決めた理由。かなり音量を出しても、苦情が来たことはありません」

 当初は以前から使っていた2ウェイ機の8030Cをモニターとして置いたものの、Rch側が部屋のコーナーに来るレイアウトにしたため、音場に合わせた自動補正が行えるSAMモニターを検討し始めたという。

 「SAMモニターを使っている方に相談したら、8331Aがあることを教えてもらったんです。The Onesはもっと大きなモデルしか無いと思っていたのですが、8030Cとほとんど変わらないサイズなので買ってみました

 たくさんの仕事を抱える中でのシステム変更はリスクもあるが、8331Aの導入は全く問題が無いどころか、メリットが大きいとサクライは語る。

 「同軸であることもあって、濁りが無い。より一層気持ち良く作業できるようになりました。実はSAM自動補正の結果は自分の好みからするとフラットなので、GLMソフトウェア上で100Hz以下の低域と、2kHz辺りを少し持ち上げています。低域を上げるにしても、ちゃんと整理した上で上げられるのが良いですね。スイッチやノブで大まかに調整するのではなく、どの周波数を何dB上げるというのを、周波数測定グラフの結果を見ながら目と耳で確認できるのですごくやりやすいです。自動補正のフラットな音が前提にあるからこそ、自分好みにもしやすいと思います

 

サブウーファー無しでもローエンドが分かる

 そんな8331A、既にサクライの仕事の道具として活用されている。

 「編曲を手掛けた仕事で、制作での使用はもちろん、ミックスの確認で作曲者とディレクターにここへ来てもらい、8331Aでチェックしました。リバーブ感もすごく分かりやすいし、ローエンドまで聴き取れます。レンジの拡張という意味では従来の2ウェイにサブウーファーを加える考え方もありますが、8331Aならサブウーファー無しでもいけるという実感がありますね。普通のワンルームや1DKだからこそ、SAMの効果が実感できると思います」

 取材に合わせて、あらためてGLMソフトウェアでの測定も行ったが、実は移転直後と若干異なる測定結果が出た。

 「荷物や家具が増えて、少し響きが抑えられてきたからかもしれないです。こうやって定期的に測定して、自分が間違っていないかどうかの確認ができるのもいいですね」

 

サクライケンタの使用モデル

8331A
オープン・プライス
(ダーク・グレー:市場予想価格278,000円前後/1基、ブラックorホワイト:市場予想価格298,000円前後/1基)

同軸ツィーター+ミッドレンジ・ドライバーに、2基の楕円形ウーファーを加えた3ウェイ・ポイントソース構成のThe Onesシリーズのうち、最も小型のモデル。SAMテクノロジーにより設置環境に合わせた自動補正が可能だ

同軸ツィーター+ミッドレンジ・ドライバーに、2基の楕円形ウーファーを加えた3ウェイ・ポイントソース構成のThe Onesシリーズのうち、最も小型のモデル。SAMテクノロジーにより設置環境に合わせた自動補正が可能だ


 
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Creator of This Month

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サクライケンタ
Maison book girl、クマリデパートを手掛けてきた作詞作曲家/プロデューサー。アートワークを自ら手掛けることも。大森靖子のサポート、カオティック・スピードキングでのバンド演奏なども行なっている。ZOC、開歌-かいか-アレンジなど作家としても活躍

■GENELEC製品に関する問合せ:ジェネレックジャパン  https://www.genelec.jp/

2019年7月号
サウンド&レコーディング・マガジン2019年7月号より転載

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