BOSE最新PAスピーカー「ShowMatch」InterBEE参加&試聴会開催

レポート by サウンド&レコーディング・マガジン編集部 2016年11月14日

イギリスでの発表会の模様

イギリスでの発表会の模様

11月某日、BOSEの最新PAスピーカーShowMatch DeltaQ Array Loudspeakerのお披露目に向けて、東京近郊のホールで最終調整が行われた。サンレコ編集部ではその現場に潜入。知り得た情報を元に、ShowMatchの特徴をいち早くレポートしていくことにしよう。

ShowMatch DeltaQアレイ・スピーカー試聴会

●INTER BEE EXPERIENCE X-Speaker
会場:幕張メッセ イベントホール
BOSE ShowMatch DeltaQアレイ・スピーカーのデモ時間
・11月16日(水)11:10〜11:40
・11月17日(木)13:50〜14:20

●ShowMatch DeltaQアレイ・スピーカー発表会
【大阪】11月24日(木)、25日(金) ソフィア・堺ホール
【東京】11月29日(火)、30日(水) かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
※全日程10:30〜、16:00〜の2回
※CD音源試聴だけでなく、マルチトラック音源やバンド演奏での試聴も予定
詳細&申し込みは下記まで
http://probose.jp/news/showmatch_audition2016/

 

DeltaQテクノロジー

RoomMatch DeltaQアレイ・スピーカー

RoomMatch DeltaQアレイ・スピーカー

BOSEは垂直指向性のみならず水平指向性も制御したPAスピーカー、RoomMatchを2011年に発表。日本武道館やボストン・オペラハウスに導入されるなど、固定設備を中心に多くの導入実績を誇ってきた。各アレイ・モジュールの指向性(Q)を変える(Delta)ことができるBOSE独自のこのアレイ・テクノロジーは、“DeltaQ”と呼ばれる。使用する空間の形状とスピーカーのカバレージ・エリアをピタリと合わせ、すべての座席に優れたサウンドを届けられるのが特徴だ。

ShowMatch DeltaQアレイ・スピーカー構成例

ShowMatch DeltaQアレイ・スピーカー構成例

ShowMatch DeltaQ DeltaQアレイ・スピーカーは、その名の通りこのDeltaQテクノロジーを継承しつつ、中小規模のホールなどでの運用を視野に入れたモデル。中高域をになうコンプレッション・ドライバーはRoomMatchのEMB2をアップデートしたEMB2Sを採用。再生帯域が広く、専用設計されたドライバーを複数個搭載することで、ボーカルの主帯域である1〜4kHzよりもクロスオーバーを下げ、ボーカル帯域を分断しないスムーズかつクリアなボーカル再生を実現している。EMB2からEMB2Sへの進化でさらに感度が増し、音圧アップに貢献。アレイ最大音圧は145dBを誇る。また、4基のコンプレッション・ドライバーは“CADS”という独自のコンセプトで配置され、各ドライバーのエネルギーを干渉なく合成。左右の指向性をコントロールするウェーブガイドにはEMB2Sの広い帯域をカバーすべく大型のものが用いられており、ユーザーが簡単に交換できるので、水平指向性のコントロールも自在に行える。

フロント・グリルを外したところ。水平指向性コントロールをになうクラス最大のウェーブガイドが顔をのぞかせる

フロント・グリルを外したところ。水平指向性コントロールをになうクラス最大のウェーブガイドが顔をのぞかせる


 

交換用ウェーブガイド(SM5用)。ドライバー+ネジで固定するので、現場での交換も容易だ

交換用ウェーブガイド(SM5用)。ドライバー+ネジで固定するので、現場での交換も容易だ

ShowMatch DeltaQシステム全体で目指しているところは、Vocal Clarity。単純に明瞭度の高いボーカル・サウンドを届けるだけにとどまらず、さまざまな音が混み合う中でもフェーダーにボーカルが追随できるような出音を狙っているという。また、当然のことながら、全席で均一かつ良質なサウンドを届けるというRoomMatchのコンセプトも継承。垂直指向性に加え水平指向性をより広い帯域でコントロールすることによって、屋内会場の壁面での反射を回避し、濁りの無い音を実現する。こうしたスピーカーをDSP処理に頼ることなくアコースティックの領域で実現できるのはBOSE独自の技術と言えよう。さらに、可搬性を考慮したさまざまな工夫も施されている。

 

ラインナップ

左からSM5、SM10、SM20、SMS118

左からSM5、SM10、SM20、SMS118

フルレンジ・モジュールには2インチのチタン製ダイアフラムを採用したコンプレッション・ドライバーEMB2Sを4基、8インチ・ネオジム・ウーファーを2基実装。垂直指向角別に、5°のSM5、10°のSM10、20°のSM20が用意されている。またサブウーファーはシングル18インチのSMS118がラインナップされる。
 

ウェーブガイドはユーザー自身の手で交換が可能。フルレンジ・モジュールには70°/100°が付属しており、SM5には55°、SM20には120°がオプションで用意されている

ウェーブガイドはユーザー自身の手で交換が可能。フルレンジ・モジュールには70°/100°が付属しており、SM5には55°、SM20には120°がオプションで用意されている

 
 

ハウス・オブ・ブルース・シカゴでの実際のライブの様子。片側につきフルレンジ×14、サブウーファー×6という構成。J型アレイの上部は0°設定でリギングし、ラインアレイのように遠達性を確保してバルコニー席へサウンドを届ける。フルレンジ・モジュールは最大24本のリギングが可能とのこと

ハウス・オブ・ブルース・シカゴでの実際のライブの様子。片側につきフルレンジ×14、サブウーファー×6という構成。J型アレイの上部は0°設定でリギングし、ラインアレイのように遠達性を確保してバルコニー席へサウンドを届ける。フルレンジ・モジュールは最大24本のリギングが可能とのこと

特にユニークなのはSM5。従来のRoomMatchではそれぞれのモジュールが個別のカバー・エリアを賄い、それこそがDeltaQの特徴であったわけだが、SM5ではアレイ構成時の角度を0〜5°の範囲で調整できるため、カバレージを重ねることで、より遠達性と音圧を高めるセッティグも可能となっている。つまりShowMatchはラインアレイのようにも使うことができるというわけだ。リギングだけでなく、グラウンド・スタックにも対応。さらには1台でインフィルなどに使うこともできる。

SM5のリア金具は、0〜5°の範囲で設置角度を調整可能(1°単位)

SM5のリア金具は、0〜5°の範囲で設置角度を調整可能(1°単位)

フロント側のリギング金具は、ピンを外し、サイドにあるスライダーを持ち上げると上に出てくる

フロント側のリギング金具は、ピンを外し、サイドにあるスライダーを持ち上げると上に出てくる


 

ハンドルのついた樹脂製サイド・パネルは取り外しが可能で、固定設備にも対応

ハンドルのついた樹脂製サイド・パネルは取り外しが可能で、固定設備使用時のスペース削減と外観に配慮されている


 

サブウーファーSMS118。カーディオイド運用での配線を想定して、フロント・パネル側にもスピコン入力端子が設けられている(最上段)

サブウーファーSMS118。カーディオイド運用での配線を想定して、フロント・パネル側にもスピコン入力端子が設けられている(最上段)

 

Impression

今回の試聴会ではオアシスサウンドデザインの金森祥之氏がPAオペレートを担当。試聴会のためのセッティング・テストが終了したところで、同じくオアシスの小松K.M.D.久明氏が合流し、持参の音源で試聴した。その上で、以下のような感想を語ってくれた。

ShowMatchは、スムーズで、ボーカルがすごく奇麗。遠くまで均一なサウンドが届きます。そしていい意味でカラーリングの無いスピーカーだと感じました……よく“アメリカン”“ヨーロピアン”と形容されるスピーカーがありますが、変な偏りがなく、それでいてどっちつかずな印象が無い。僕は女性ボーカルのライブを担当することが多いので、早く現場で使ってみたいですね。

オアシスサウンドデザインの小松K.M.D.久明氏(左)と金森祥之氏(右)。小松氏は手蔦葵、風男塾、吉澤嘉代子、LUNA SEAなどを、金森氏は渋谷慶一郎などを担当する、サンレコ誌上でもおなじみのお二方

オアシスサウンドデザインの小松K.M.D.久明氏(左)と金森祥之氏(右)。小松氏は手蔦葵、風男塾、吉澤嘉代子、LUNA SEAなどを、金森氏は渋谷慶一郎などを担当する、サンレコ誌上でもおなじみのお二方

ShowMatch DeltaQ Array Loudspeakerに関する問合せ

ボーズ プロシステム本部
http://probose.jp/

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