世界初フレキシブル・アレイによる新しいライブ・サウンドを体感!BOSE F1 Flexible Array Loudspeaker System 新製品発表会 in 幕張レポート

レポート by 市原 泰介(サウンド&レコーディング・マガジン編集部) 2015年11月26日

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2015年11月18日(水)から20日(金)にわたり幕張メッセにて開催された『音と映像と通信のプロフェッショナル展 Inter BEE 2015』は多くの来場者でにぎわいを見せたが、会場付近に位置するホテル・フランクス内、Bar TURTLE CLUBでは、BOSE F1 Flexible Array Loudspeaker System新製品発表会が開催され、多くの人達がそのサウンドに魅了された。

BOSEはライブ・サウンド市場向けポータブルPAスピーカーL1 Model I System、L1 Compactを発売し高い評価を得ているが、『バンド用にもっと大きい音を出したい』『さまざまな形の会場にあわせて指向性を変えたい』『さまざまな現場に対応できる入出力が欲しい』などといった要望に応えるべく開発されたのがF1だ。

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(左から)BOSE F1 Model 812、F1 Subwoofer

F1は、中高域を担当する2.25インチ・ドライバー8基と12インチのウーファーで構成されたフルレンジ・ユニットのF1 Model 812とサブウーファーのF1 Subwooferからなるアクティブ・スピーカー・システムで、F1 Model 812は垂直指向の角度を物理的に4つのカバレージ・パターンを手動で切り替えることができ、一つのスピーカーでいろいろな大きさや形状の異なった会場に対応する。

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「ストレート」、「C」、「J」または「リバースJ」のカバレージ・パターンに設定可能。スピーカーアレイのポジションが変更されると、システムは自動的にEQを変更し、各カバレージ・パターンに合わせて音質が最適化される。

製品の特長については、既に以前のエントリーで紹介しているので以下のURLリンクも参考にしていただきたい。

[関連リンク]
2015年6月22日 BOSEの新PAスピーカーF1がサウンドフェスタで聴ける!

F1 Model 812は単体でフルレンジ・スピーカーとして使用できるほか、裏側のEQスイッチを切り替えることでF1 Subwooferと組み合わせたシステムでの使用が可能。いずれの場合も外部のスピーカー・プロセッサーは不要となっている。単体での周波数特性は43Hz〜20kHz(-10dB)、定格出力1,000W、最大音圧は132dB。これだけでも一般的なライブPAとしても能力は高い。また35mm径のポール・マウント・ホールも装備しているので汎用スピーカー・スタンドを使用することも可能だ。

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F1 Model812単体で使用する場合はEQスイッチをFULL RANGEに、F1 Subwooferを使用する場合はWITH SUBに切り替える。

今回の発表会では、まずF1 Model 812の本機単体で使用したときのサウンド・チェックが行なわれた。ステージ上に設置されていたF1 Model 812のカバレージ・パターンは「J」ポジションに設定されており、最前エリアのオーディエンスへ対しても非常にバランスの良いサウンドが届けられていた。デモ・トラックはアコースティックなポップス曲であったが、ボーカルの表現力の高さに驚かされる。声の帯域を分割しないように600Hzに設定されたクロスオーバー周波数の優位性が感じられた。

さらにフレキシブル・アレイの効果を実感できるように、ピンク・ノイズを再生しながら、カバレージ・パターンを「J」ポジションから「ストレート」ポジションへと切り替えるデモンストレーションが行われた。

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垂直方向の指向角度はスピーカー・アレイを押し込んだり、引き出すことにより簡単に変えられる。

「J」ポジションから「ストレート」ポジションに変更すると、座った状態では芯が無くこもった音質のピンク・ノイズであったが、席から立ち上がると耳の位置がカバー・エリアに入るため鮮明に聴こえた。再度「J」ポジションに戻すと座っても立っても鮮明で芯のあるピンク・ノイズが確認できることから、これがこの環境において最適なカバレージ・パターンであることが分かる。このフレキシブル・アレイにより、様々な会場や環境においても、必要なところにダイレクトに音を届け、不要なところへは音を放射せず反射や残響を抑えるという、理想的なカバレージパターンを実現できるという訳だ。

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ボーズ株式会社プロシステム本部セールスエンジニアリンググループ甲田 豊氏によるプレゼンテーション

 

続いてF1 Model 812にF1 Subwooferを追加した1/1構成のシステムでサウンド・チェックが行われた。F1 SubwooferはF1 Model812に完全にマッチするように設計されて、一般的なサブウーファーと比べて設置面積が非常に小さく、24.9kgと軽量化にも成功している。また10インチのウーファーを2基搭載し、出力1000W、再生帯域38Hz~250Hz(-10dB)で、一般的な18インチ・ウーファーと同等の性能を実現している。また、F1 Model 812をマウントできるスピーカー・スタンドを本体後部に内蔵しており、持ち運びや設置の便利性が高いのも特徴だ。

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F1 Subwooferには10インチのウーファーが2基搭載されている。

やはりF1 Model 812とF1 Subwooferの組み合わせは、しっかりとローエンドが伸び、十分なパワー感もある。しかも、「コンパクトPAスピーカーはこの程度で十分だろう」といった妥協は一切無い。デモ曲のEDMトラックをかなり迫力のあるサウンドを聴くことができた。しかも消費電力がF1 Model 812、F1 Subwooferともに200Wで、これらをステージの左右に設置した場合でも合計800Wで十分事足りる。これにはかなりの驚きだった。

そして、アメリカで活躍中の著名なFOHエンジニアによるF1のインプレッションをまとめたムービーも紹介され、いち早く使用した多くのFOHエンジニアがF1を高く評価していた。

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イベントの最後には生バンド演奏によるサウンド・チェックが行われた。ボーカル、ギター、ベース、ドラムという構成で、かなりの音圧であったが、各楽器パートの音の粒立ちがよく、ボーカルはバンド・サウンド埋もれることなくクリアに聴くことができた。

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それぞれの楽器やボーカルが前に出て、それと同時に低域がしっかり出ている事が確認できたが、それがこのコンパクトなPAシステムから出力されているのかと思うと再び驚きを隠せずにはいられなかった。

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BOSE F1新製品発表会・デモンストレーションは既に全国9カ所の主要都市で開催されており、500席程度の中ホールから、2階席のあるライブハウス等、形状の異なった会場にもF1のカバレージ・パターンを切り替えることで対応し非常に高い評価を得たという。今回の発表会においてもF1の魅力を十二分に堪能することができた。

F1はモバイル性に富んでいるだけでなく、コンパクトで省スペースに設置できるので全国のライブハウスやクラブ、イベントスペースなどで目にする機会が増えることだろう。今後、全国で開催される体験会などに足を運び、F1の実力を体感していただきたい。

※後日、米BOSE本社プロオーディオ部門の総責任者である持丸聡ゼネラル・マネージャー、この新製品発表会でPAエンジニアを担当した金森祥之氏(オアシスサウンドデザイン)へのインタビューを掲載いたします。

[メーカーサイト]
F1 Model 812 Flexible Array Loudspeaker
F1 Subwoofer

 

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