最終回 シェイクを使ったハイトーンの練習

中野勇介のトランペット初級ドリル by 中野勇介 2013年8月27日

一年間お届けしたこの連載も今回が最終回となりました。

最後もハイトーンの練習方法を紹介いたします。

前回はリズムに合わせてアルペジオを吹くフレーズでしたが、今回はシェイク(リップ・トリル)を使った練習になります。

 

シェイクを使ったハイトーンの練習

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模範演奏

 

初心者の方は、シェイクも難しく感じるとは思いますが、少しずつ練習に取り入れてみてください。

シェイクにもいろいろなやり方がありますが、今回の場合は音程の幅は全音くらいで、16分音符のトリルに近い感じになります。

このようなシェイクがうまく吹けるようになるためには、唇が柔らかい状態で、さらにアンブシュアも崩れないように気をつけなくてはなりません。

1小節目の場合はレとミのトリルに近い感じで、息をまっすぐにロングトーンをしたまま、下アゴを軽く上下に動かして音をシェイクさせます。

シェイクが上手くかかったときは、唇はかなりリラックスできて振動している状態ですので、そのまま頭の中で鳴っている音をオクターブ上げて、お腹の支えを瞬発的に入れて音程を上げます(咳払いをしているときの腹筋の状態に近い感じだと思います)。

オクターブ上に上がるときはタンギングはせずに、エアーアタックで吹きましょう(前の音から少しズリ上げる感じでも大丈夫です)。

あとは、同じように半音ずつ上がっていきます。最後の小節はダブルハイCではなくダブルハイDが出ていますが、この連載の記念に残してあります(笑)。

ハイトーンは少しずつ慣れていくのが一番の近道ですが、とにかく最初は多少音が濁っていたり、細くても正しい音程にハマるツボを体で覚えることが大事です。そのツボを覚えたまま、後はその音に磨きをかけていく感じです。これは、ハイトーンだけでなく全ての音に共通することだと思います。

 

今回で、この連載も最後になります。僕自身も初めての経験だったので、この一年はすごく勉強になりました。

後半は初心者の方には少し難しい内容もあったと思いますが、トランペットを使っていろんな曲を演奏するために必要な練習方法はいろいろと紹介出来たと思います。この連載で紹介してきたフレーズは、譜面通りに出来たからといって終わりではありません。

また、もう一度最初の“トランペットに慣れるためのフレーズ①”を吹いてみると、新たな発見があると思います。

楽器をうまくなるためにはいろんな情報も必要ですが、最終的には自分の体と頭を使って吹き方を覚えて解決していく意外に方法はないと思います。

また、言葉を覚えるのと同じで、聴いたことのない音楽や音色をうまく演奏するのは難しいので、いろんなライブなどを実際に聴きに行くことが一番効果的だと思います。

僕もまだまだ未熟ですので、これからもいろんな音楽を勉強して頑張って行きたいと思います。

一年間ありがとうございました!

 

中野勇介

1978年3月17日長崎県佐世保市生まれ。大分県立芸術文化短期大学附属緑丘高等学校音楽科を経て、2000年国立音楽大学を卒業。トランペットを北村源三、高橋文隆の両氏に師事。これまでにDreams Come True、YUKI、福山雅治、角松敏生、槇原敬之、Mr.Children、東京事変、平井堅、渡辺美里、RIP SLYME等のライブやシカゴ、コーラスライン、ドリームガールズ、ウエスト・サイド・ストーリー等のミュージカルに多数参加。その他、FNSうたの夏まつりや、ミュージックフェア等のバンドにも参加している。また、Dreams Come True、YUKI、smap、角松敏生、いきものがかり、長渕剛、水樹奈々、小柳ゆき、矢島美容室、mihimaru GT、SOFFet等のCDやサウンドトラック、CMなど数々のレコーディングに参加。自己のリーダー・バンドであるTHE BRASS THEATERや、オルケスタ・デル・ソル、バトルジャズ・ビッグバンドのメンバーとしてライブ活動も行っている。



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