第44回 プロもこだわるストラップ選び

竹村直哉のサックス初級セミナー by 竹村直哉 2012年7月1日

今週はプロ・ミュージシャンが意外と気を使っているストラップについてです!

皆さんこんにちは、竹村直哉です!

突然ですが、皆さんはどんなストラップを使って演奏していますか?

そしてどんな基準でストラップを選んでいますか?

デザイン性? それとも機能性?

実はストラップは見た目の違いだけでなく、体へのストレスが軽減されたり、音質が変化したりするのです。実際、我々ミュージシャンの間では新製品が出るたびにチェックしたり使用感を情報交換するくらい、ストラップに気を使っているほどです。

というわけで、今回はストラップの機能的な側面についてお話ししましょう。

サックスは通常、ストラップで楽器を吊るして演奏するというのはお分かりだと思います。

けれど本来は、ストラップをつけない方が首や胸などにかかる負荷もなく、自然な音が出るはずなのです。しかしそれでは楽器の重さを支えるのが大変だったり、滑らかな運指が困難だったりしますよね?

そこでストラップを使ってバランスをとっているわけなんです。

中でも首から下げる、いわゆる「ネック・ストラップ・タイプ」のものが主流ですが、実は体格や演奏中の姿勢によってちゃんと選ばないと、首の頸動脈や頸椎、背中などに負担がかかって、十分に呼吸ができなかったり、最悪の場合、ヘルニアなどの病気になってしまったりする恐れもあるんですね。

ストラップはさまざまなメーカーからいろいろなタイプのものが発売されています。

セルマーヤナギサワヤマハといった楽器メーカーの定番モノから、最近ではバード・ストラップブレステイキングサックスホルダーツェブラ、といった個性的な形をしたものまで、実にたくさんの種類があります。ウッドストーンなどからも発売されていますね。

僕なんかはいろんな楽器を演奏するため、その楽器に合ったストラップを選ばないと、自分に過度の負荷がかかって体がバキバキになってしまうのもあって、ストラップ選びには気を遣っています(それでもしばしば体はボロボロになってしまいますが…涙)。

それに楽器に引っ掛けるフックの部分の素材や形状によっても実は微妙に音質が変化するんですね。

個人的な印象としては、金属製のフックの方が反応が良く高次倍音が多く含まれ、プラスチック製の方が暖かくダークなサウンドになる傾向があるように思います。

因みに参考までに僕は現在こんなストラップを使っています。

S.Sax:なし

A.Sax:ウッドストーン

T.Sax:ブレステイキング or ツェブラ

B.Sax:ツェブラ or サックスホルダー

特にブレステイキングやサックスホルダーなどは独特の形状で首に負荷が少なく、呼吸時の胸の広がりを妨げないような設計になっています。

●ブレステイキング

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▲ブレステイキングは主にテナーで使っています。

sax44_2.jpg

▲後ろから見るとこんな感じですね。

 

●サックスホルダー

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▲こちらは主にバリトンで使っています。

 

sax44_4.jpg

▲首でサックスを支えない画期的な構造!

というわけで皆さんも実際に色んなストラップを試してみて、自分の体に合ったものを探してみて下さいね。ではまた来週〜!!

竹村直哉

中学入学と同時にクラリネット、翌年よりアルト・サックスを始める。大学時代よりプロ活動を始め、現在はバリトン・サックスを軸としたマルチ・リード奏者として、数多くのビッグバンドなどでのライブの他、スタジオワーク、ミュージカル、Dreams Come True、槇原敬之、BoA、鈴木雅之らのサポートなど、幅広く活動中。サックス&ブラス・マガジン『サックス初級セミナー』の講師も務める。



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