第47回 表現力が広がるハーフ・タンギング①

伊勢賢治のサックス初級ドリル by 伊勢賢治 2013年7月29日

今回からついにハーフ・タンギングを伝授いたします。

このハーフ・タンギングもこれまでのモノと同じく、クラシックではあまり使われない奏法です。

通常のタンギングは一瞬だけ舌をリードにつけるのに比べて、ハーフ・タンギングはリードに舌を付けた状態を維持したり、その状態から舌をいきなり離すことによってアタックを得たりします。

まずはちゃんとした原理から説明致します。

ハーフ・タンギングは2つの効果があります。

1つはリードに舌を付けたまま音を出すことによって、音がハッキリ出ないようにすること。

いわゆる“音を飲んだり”するときに使います。アクセントの前などに使うと効果的です。

もう1つは舌を付けた状態から、舌を一気に離すことによりアタックを得られること。

これは普通に音を出すときに、リードを舌で止めた状態からタンギングで音を吹き出すときとほぼ同じ原理です。

言ってしまえば、その状態で少し音が漏れてる程度に考えて良いでしょう。

さて、ではどんな時に使うのか実際の事例を見てみましょう。

下の譜例をみてください。

 

 

ハーフ・タンギングを使ったフレーズ例

ise47

 

こんな感じです。このド、レの2つの音のときにリードに舌を付けっぱなしにして、ミのときに舌をいきなり離すとこのような感じになります。

このハーフ・タンギングのときの舌の位置ですが、リードに対して下から迎えに行くのではなく、リードの先端辺りに向けて、垂直に当てるイメージでやってみましょう。

最初のうちは舌がくすぐったくて、気持ちが悪いかも知れませんが、これは本当に慣れです(笑)。

慣れてしまえばまったく気にならなくなるので、とにかく気合いで頑張りましょう。

ちなみにくすぐったくてハーフ・タンギングができないと言い続ける生徒を

まだ私は見たことがありません。なのでおそらく大丈夫でしょう。

次回は実践編をお送りしますので、頑張って練習してください。

伊勢賢治

松任谷由実をはじめとする有名アーティストのツアーやレコーディング、セッションに参加するほか、楽曲提供やホーン/ストリングス・アレンジ、編曲なども行っている。サックス以外にも管楽器全般、ボーカル、パーカッション、ドラム、ピアノ、指揮法など、数種類の楽器を担当するマルチ・プレイヤーでもある。また、個人レッスン・吹奏楽部への指導なども行っている。サックス&ブラス・マガジンで『サックス初級ドリル』も連載中。



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