菊地裕介×ROLAND LX-15~立体的な音場感を実現したこだわりの1台

デジタルピアノショッピングガイド2012 by 撮影:星野俊 2011年12月15日

dpguide2012-3-main

表面に黒塗鏡面艶出し塗装を施し、アップライトピアノをほうふつさせる重厚で優美なデザインを持つLX-15。スリムなボディながら、ローランドが誇る最高品質の音源と鍵盤、さらに新開発の”アコースティック・プロジェクション”を搭載し、ピアノ独特の立体感ある音場を再現。グランドピアノさながらの豊かなサウンドが楽しめます。

dpguide2012-1-3.jpg……スタンダード派  dpguide2012-1-5.jpg……本格志向派

Basic Point 音とタッチへのこだわり

グランドピアノさながらの音色

dpguide2012-3-1.jpg

ローランドの最高峰のデジタルピアノであるV-Pianoと、88鍵ステレオ・マルチサンプリング音源の技術を融合して生まれたスーパーナチュラル・ピアノ音源を内蔵。演奏者のタッチに応じて無段階で音色を変化させる音源方式を採用しているため、滑らかで自然な音色変化が楽しめます。ループ感を感じさせない美しい減衰も魅力のひとつ。

指にしっくり馴染む鍵盤

グランドピアノの弾き心地や連打性、演奏表現を実現したPHAⅢ鍵盤を搭載。ピアニッシモからフォルテッシモまで、豊かな表現で響かせることができます。また、低音域では重く、高音域にいくほど軽くなるグランドピアノ特有の感触も再現。白鍵には象牙の、黒鍵には黒檀の見た目と手触りを再現した吸湿性のある素材を採用しています。

ピアノとしての作り込みが非常にしっかりしている楽器なので、音色、タッチともに気持ちよく弾くことができました。タッチ感はもちろん細かく調整することができますが、こちらのニュアンスにきちんと応えてくれるので、そこまで調整する必要がなかったです。象牙調の鍵盤も自然でいいですね。

Special Point 機種ならではの個性

重厚で格調高い外観

dpguide2012-3-2.jpg

鍵盤蓋裏面に鍵盤や手元が映る黒塗鏡面艶出し塗装を採用したボディは、ピアノらしい優雅で存在感のあるデザインが魅力的。しかし、奥行きは約48cmというコンパクト・サイズなので、置く場所を選びません。

 

グランドピアノのように手元が映り込むのはいいですね。僕は大学で教えていますが、生徒によくピアノに映り込んでいる自分の手元を見てもらうんです。上からではわからない動きが、映り込みで理解できますからね。

スピーカーを感じない音場感

dpguide2012-3-4.jpg

新開発のサウンド・システムを搭載。屋根の下、鍵盤の奥、鍵盤下のキャビネット内の3ヵ所に設置されたスピーカーからそれぞれ異なる響きの成分が鳴り、それらが相まって自然で立体的な音場空間を生み出しています。

上からは弦の共鳴などの成分、真ん中からは直接的なピアノ音、下のほうからは低音のふくよかな響きが鳴るので、グランドピアノのような音場感で弾くことができました。スピーカー特有のデジタルっぽさは感じなかったですね。

ピアノの歴史を凝縮した音源

dpguide2012-3-5.jpg

本格的なチェンバロやフォルテピアノの音色を追加。たとえば、モーツァルトやベートーヴェン、ショパンなどのピアノ曲をフォルテピアノの音色で演奏すれば、現代のピアノとは異なる当時の響きで演奏が楽しめます。

当時の音色で弾くと曲に対する理解が深まるし、イマジネーションを膨らませるのにいいですね。本物のチェンバロやフォルテピアノを弾く機会はなかなかないので、そういった楽器を知るきっかけにもなるのではないでしょうか。

出したい音を作れる”使える楽器”

dpguide2012-3-3.jpg

 

コンサートグランドと比較しながら弾きましたが、LX-15は従来のデジタルピアノに比べて響きの部分がすごく良くなってきていると感じました。ダンパーペダルを踏んだときに発生する倍音もしっかり鳴るし、開発者の方のこだわりが伝わってくる。弾き手の出したい音が自在に作れるので、普段の練習に充分使えますね。趣味で弾かれる大人の方はもちろん、本格的にピアノを学んでいる人にもおすすめしたい楽器です。ペダルは一番気になっていたところでしたが、このハーフペダルは気に入りました。また、LX-15はタッチの重さを自在に変えることができるので、日々いろいろなピアノを弾かなければならない僕たちピアニストが、それぞれのピアノの個体差に対応するための練習に使うのも良さそうです。

菊地裕介

桐朋女子高等学校音楽科在学中に日本音楽コンクールで第2位。高校卒業と同時に渡仏し、パリ国立高等音楽院に入学する。高等課程を経てピアノ研究科を修了、同時に歌曲伴奏や作曲書法の高等ディプロマを得る。2003年からはハノーファー音楽大学で研鑽を積み、2009年ドイツ国家演奏家資格を取得。現在は活動の拠点を日本に移し、ソロや室内楽の演奏活動の傍ら、東京藝術大学と東京音楽大学で後進の指導にあたっている。

TUNECORE JAPAN