熱戦となったHOTLINE2015のJAPAN FINAL!

NEWS by BM編集部 2015/12/08

島村楽器が1986年から開催しているコンテスト“HOTLINE”。その頂上決戦、北海道から九州まで12エリア/123店舗にエントリーした3,345組のバンド/ソロ・ミュージシャンの頂点を決めるJAPAN FINALが今年もやってきた。11月8日(日)、舞台となった東京恵比寿のTHE GARDEN HALLはあいにくの雨模様だったが、それを吹き飛ばすかのような熱戦の模様をお伝えしよう。

 

■SILVERTREE

SILVERTREE

緊張のトップ・バッターは東北エリア代表のSILVERTREE。ボーカル&ギターのRICKYを始め、ギター、ベース、ドラム全員がコーラスを取るストレートな4人組ロック・バンドだ。1曲目の「Bad Land」は“オイ!オイ!”という勢いのあるコール、休符を生かしたアルペジオが光るAメロ、メロディアスなサビと展開が練られた楽曲で、短いドラム・ソロ時には他のメンバーがピタッと動きを止めるなど、見せ方も考えられている。続く「帰り道」は、導入のMC中にもコードをつま弾いて流れを止めないようにしたり、手拍子を先導するなど工夫があり、まだ十代とは思えない落ち着きっぷりだ。曲自体も大らかなメロディ、SYUN(b)のメロディアスなフレージングなどが印象的で、まだ様子見だった会場を一気に盛り上げた。堂々のオープニングと言えるだろう。

 

■スズムシラプソディ

スズムシラプソディ

続いては中部エリア代表、紅一点ながら少年のようなあどけなさを持つ“うお”(vo&g)を擁する4人組バンド、スズムシラプソディ。あいさつがてらの元気なマーチ調オープニングに続いて、短いMCを導入に始まった「自分史上最大の謎」は男目線で歌われた恋の歌で、一度聴いたら耳から離れないサビのメロディがとにかく秀逸な1曲だ。“たか”(g&cho)も、タッピングやディレイ、ワウなどを駆使したシーケンシャルなフレージングで、見事に情景を描写していた。再びMC(というより語り?)を交えてスタートした2曲目「夢から醒めない夢」は、四つ打ちビートとディスコ的なベース・フレーズが躍動的で、スラップも交えたグルーブメイクなど“つっちー”(b)の存在感が光る楽曲。ノリが良かっただけに、バンド全体の見せ方をもっと練れば、さらに盛り上がっただろうと思う。

 

■Mondeo

Mondeo

勢いのあるバンド系が続いたところで三番手は群馬・信越エリア代表のMondeo(vo&g)。今回一人目のギター弾き語りソロ・パフォーマーだ。映画『男はつらいよ』の寅さんのような口上でグッと会場を引きつけてから演奏された1曲目「大安」は、詰め込み気味の歌詞と独特のリズム感が耳を引くバラード調の曲で、彼の声の強さ・魅力を印象づけるのに最適なパフォーマンスだったと思う。続く2曲目の「カムバックホーム」は友人をテーマにした楽曲。指弾きによるリズミカルなアルペジオと熱いストロークを使い分け、たった一人でも見事にリズムを作り上げていたのが印象的だった。楽曲自体も、感動的なサビ〜大サビの盛り上がりが素晴らしく、ちょっとしたドラマを観たかのような聴後感を味わえた。

 

■LEOPARD

LEOPARD

さまざまな形態・音楽性のパフォーマンスがしのぎを削るのもHOTLINEの醍醐味だが、千葉エリア代表の4人組ロック・バンドLEOPARDも、緻密な打ち込みとバンド・サウンドの融合という点で、興味深いエントリーだ。きらびやかなSEとラップに導かれてスタートした「JET GIRL 21」は、ヘヴィかつテクニカルな紅義(g)のギターと、スラップも交えつつボトムをしっかり押さえるKazu(b)のベースがドライブ感あふれるアンサンブルを作る1曲。Amatsu(vo)のまっすぐに伸びる歌声も、バンドの完成度の高さを示していた。KEN(d)のトライバルなリズムからスタートする「ホワイトローズ」は、スラップも交えたKazuのソロや紅義のタッピング・リフなど聴き所もたくさん。ステージ前方にはファンも詰めかけ、大きな盛り上がりを見せていた。機材トラブルがあり悔しさも残ったと思うが、それでもやりきった点は賞賛に値すると思う。

 

■市太朗

市太朗

続いては二人目のソロ・パフォーマー。北関東・埼玉エリア代表の市太朗(vo&key)はピアノ弾き語りによるエントリーだ。1曲目の「月夜」はコードを置いていくような空間を生かした伴奏と、柔らかい歌声が会場を包むスロー・バラード。間(マ)を自由に操って緩急を付けていくのはソロ・パフォーマンスの利点のひとつだが、中間部や終盤ではそれが見事な流れを作っていた。単なる伴奏に止まらないピアノ・ソロも、メロディ・メーカーとしての彼の実力を示していたと思う。2曲目の「Take it easy」は一転、コード弾きの合間に手拍子を促して会場と共にリズミカルなグルーヴを作り出していく。歌声も「月夜」よりソウルフルで、表情にも笑顔が増えてきた。このステージを楽しんでいるのがしっかり伝わってきたのは、観ている側にとっても楽しいものだ。時間の制限もあるが、コール&レスポンスなど、もっと会場を巻き込むパフォーマンスがあったら更に楽しいステージとなっただろう。

 

■南風とクジラ

南風とクジラ

エントリーNo.6は、中国・四国エリア代表の南風とクジラ。みとうポイズン(vo&g)、はっとり共和国(b&cho)、ハンナ(d&cho)という個性的な3人組で、みとうポイズンのフォーマル・スーツに蝶ネクタイ、下駄履きという出で立ちもインパクトは十分だ。1曲目の「ショート・ショート・ストロベリー」はGO!GO!7188のような昭和歌謡/GS風味を持ったロックンロール。はっとり共和国の巧みなウォーキング・ベースもクールな1曲だった。MC、というかショート・コントを挟んで演奏された「パパパマンボウ」は、“パパパ”というコミカルなコールのノリも良く、はっとり共和国のアグレッシヴに動き回るパフォーマンスも強烈。1曲目のシャッフルやこの曲でのゴーゴー・リズムなど、しっかり土台を支えるハンナのプレイも聴き所だった。

 

■江戸川音泉狂

江戸川音泉狂

前半戦最後は、袴姿の紅一点ボーカル山口文野を始め、4人全員が和装で望んだ神奈川エリア代表の江戸川音泉狂。5拍子のヘヴィなベース・リフに導かれる「恋文」は、中矢伸平(g)と加藤 想(key)による和風の音使いも新鮮で、山口の艶やかな歌声もあって一気に独自の世界観を生み出していた。人間椅子や陰陽座のまっとうな後継者と言えるだろう。続く「赤色怪談」は“ねぶた祭”の囃子のようなリズムが印象的で、加藤の透明感のあるピアノ・プレイがさまざまな場面を彩る。3拍子で緩やかなタメを作るサビなど曲構成も練られており、バンドの実力が伺い知れる1曲だった。欲を言えば、緊張もあっただろうがMCでも素を見せずキャラクターを押し通せば、より完成度の高いステージになったように思う。

 

■Star Fangled Nut

StarFangledNut

後半戦一組目は関西エリア代表、スタファンことStar Fangled Nut。少しいかついコージロー(vo)を中心としたギター、ベース、キーボード、ドラムの5人組だ。1曲目は「好きっ!」。ギターのアルペジオに促されてコージローが歌い上げるスタートだが、彼の声量・実力を紹介するのにぴったりのスタートだったと言えるだろう。アンサンブルは一歩引いて歌を支えることに徹しているが、Bメロなどで絶妙なフレージングを聴かせるアオキング(b&cho)のプレイには耳を引かれた。また、最大5声によるコーラスも聴き所のひとつだ。しっとりとした「好きっ!」に続く2曲目の「藪から浪人」はR&Bテイストのグルーヴィーな曲。コージローも動きのあるステージングと煽りで会場を盛り上げていく。アオキングとケイ(d&cho)によるリズム・コンビネーションもキメなどが刺激的で、素晴らしい後半戦の幕開けとなった。何より印象的だったのはコージローのコミュニケーション力の高さ。歌に限らず、伝えるという姿勢がひしひしと感じられるパフォーマンスだったと思う。

 

■プリメケロン

プリメケロン

続いては昨年に引き続いてのJAPAN FINAL出場となる北海道エリア代表のプリメケロン。阿部さとみ(vo&key)の不思議な語感と沖縄風のメロディが不思議なポップ感を醸し出すトリオだが、1曲目の「のうえ」はその特色は生かしつつ、よりポップさを増した楽曲で、1年間の成長を感じさせてくれた。昨年加入した長谷美紗紀(d&cho)のプレイもよりタイトになっており、もはや欠かせない1ピースとして主張する。一点、Fベースの5弦モデルを操る古谷隆祐(b&cho)は、テクニック/センスともに抜群のベーシストなのだが、今回は興が乗り過ぎたのか途中で音が出なくなるトラブルがあった。ステージングの激しさゆえのアクシデントは、演奏力があるだけにもったいなかったと思う。続く「星を並べて」はゆるやかなテンポで、3声のコーラスが印象的な曲。2コーラス目では伴奏を古谷のコード弾きが担当するが、こういうアイディアはやはり光るものがある。グランプリ候補筆頭と言える堂々のパフォーマンスだった。

 

■中原智志

中原智志

今大会3人目のソロ・パフォーマーである九州エリア代表の中原智志(vo&g)。シルクハットが粋なギターの弾き語りだが、1曲目の「夜」は弾き語るというより、パーカッシブなボディ叩きを交えたリズミカルなストラミングがノリの良いグルーヴを生み出す楽曲だ。ファルセットの歌声もドラマティックで、艶っぽい世界観を見事に作り上げていたと言えるだろう。続く「シュレディンガーの猫」はアルペジオを主体としたしっとりとしたバラード。「夜」とは対極の語りかけるような柔らかい歌声も魅力的で、歌い上げる後半も声の魅力・強さを感じさせてくれた。こちらもボディ叩きを効果的に組み入れており、単なるバラードに止まらないポジティブな躍動感は素晴らしいパフォーマンスだったと思う。ギター1本でも多彩な表現ができることを、しっかり見せてくれたステージだった。

 

■Selfarm

Selfarm

続いては、赤のジャケット、ベストで揃えた北海道エリア代表のSelfarm。モッサン(vo&g)、シンカー(g&cho)、ナリカズ(b&cho)、マイキー(d&cho)の4人によるロック・バンドで、その出で立ちやテンション、グルーヴなどはthe telephonesやScoobie Doを思い起こさせる。グルーヴィーなベース・リフから始まる1曲目「Pop-up!!」は期待を裏切らないダンサブルなロックで、シンカーの骨太なギター・プレイとファルセットのコーラスもポイントだ。モッサンもギターを抱える2曲目の「Shake,Shake,Shake」は、ノリの良いコールと4つ打ちリズムがこれまたダンサブルな1曲で、シンカーのレス・ポールらしい艶やかな音色を生かしたギター・ソロも絶品だった。ノリの良さと楽しさは本大会一番のパフォーマンスだったのではないかと思う。

 

■Vegas

Vegas

いよいよ最後のエントリーは東京エリア代表、Kohei(g&cho)とHirofumi(g&cho)というツイン・ギターを擁する5人組ロック・バンドVegas。Akihiko(vo)のあいさつからも自信がうかがえるが、1曲目の「Re:loaded」でそれも納得。ふたりのギタリストのカッティングやクリーン・アルペジオの振り分けもよく練られており、完成度の高さに驚かされる。特に注目だったのはRyo(b)の安定感で、単調になりがちな4つ打ちリズムにドライブ感を加える重要な役割を果たしていた。続いてはRyoのスラップからスタートし、縦ノリになだれ込む「Calling」。ついジャンプしたくなるサビや、ステージを広く使ったメンバーのフォーメーションなど、観客をどう巻き込むかをしっかり考えた楽曲とパフォーマンスで、HOTLINEの要である“ライブを見せる”という点を十分体現していたように思う。

 

ゲスト・ライブ:the tote

thetote(ゲスト)

以上で全エントリーのパフォーマンスはすべて終了。前回グランプリを受賞したthe toteのゲスト・ライブを挟んで、いよいよ結果発表だ。審査員代表のギタリスト、宮脇俊郎氏の総評からも審査が難航したことがうかがえるが、各部門賞は以下となった。

●ベスト・ボーカリスト賞:Mondeo

●ベスト・ギタリスト賞:Hirofumi(Vegas)

●ベスト・ベーシスト賞:はっとり共和国(南風とクジラ)

●ベスト・ドラマー賞:長谷美沙紀(プリメケロン)

●オーディエンス賞:Vegas

●楽曲賞:「自分史上最大の謎」(スズムシラプソディ 作詞/作曲 うお)

部門賞表彰

いずれも納得の選出で、特にスズムシラプソディの「自分史上最大の謎」は、正式にリリースされてもおかしくないポテンシャルを持った楽曲だったと思う。

 

続いて優秀賞の発表。

●優秀賞:Star Fangled Nut

優秀賞StarFangledNut表彰

●優秀賞:プリメケロン

優秀賞表彰プリメケロン

こちらも納得の選出だが、おそらくグランプリとの差は僅差だったと思われる。いずれもバンドとしてのヴィジョンは明確で、これからの活動にも期待したい二組だった。

 

そしていよいよグランプリの発表。HOTLINE2015の栄えある勝者は、東京エリア代表のVegas! 楽曲の完成度、見せることを意識したステージング、まさにグランプリに相応しいパフォーマンスだったと思う。「デビューしてアニメの主題歌を担当したい」と、今後の夢を語ったAkihikoだが、それが単なる夢ではなく、具体的な目標となる日も近いだろう。

●グランプリ:Vegas

グランプリ表彰Vegas

 

バンド、ソロとさまざまなパフォーマンスが楽しめたHOTLINE2015。来年はいかなる新星が現れるか、楽しみにしたい。

集合写真

 

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【Vegasインタビュー】

●グランプリ受賞の感想をお願いします。

Kohei(g&cho) 素直に嬉しい気持ちでいっぱいですし、自分たちがグランプリを取れると信じてやってきたんですけど、まだ実感はわかないです。

Hirofumi(g&cho) 去年は東京ファイナルで2位だったので、今回は絶対グランプリを取るつもりで来ました。1年間の悔しい気持ちをリベンジできたと思います。あと、東京ファイナルではベスト・ボーカリストとオーディエンス賞、楽曲賞をいただいたんですけど、ベスト・ギタリスト賞は逃してしまったので、グランプリと同じぐらい狙っていました。東京FINALの反省も生かして、よりギターらしいフレージングなどにアレンジしてきたので、受賞できて嬉しいですね。

Akihiko(vo) 東京FINALとJAPAN FINALに挑む前から、とにかくライブをしたいとずっと思っていたんです。自分たちのライブをやり、それをみんなに観てもらいたい。その気持ちが大きかったですね。それがうまくできて、伝わった結果がこのグランプリ受賞だと思っています。嬉しいです(笑)。

Syouta(d) 去年から応援してくれている人も多いですし、いろいろな期待の中で挑んだJAPAN FINALでグランプリを取れたっていうことが嬉しいです。悔しさをバネにして1年間頑張ってきたことが生かせて良かったですね。

Ryo(b) 嬉しいんですけど、まだ実感がなくて無な感じです(笑)。

●ちなみにギターとベースは何を使っていたか教えてください。

Kohei ワッシュバーンのN4で、スワンプ・アッシュのモデルです。……リバース・ヘッド・フェチなんですよ(笑)。

Hirofumi グレコ・ゼマイティスのGZ-2700で、今日のために思い切って買ったギターです。

Ryo エキゾチックの4弦モデルでXJ-1Tです。アクティブは好きじゃないんですけど、パワーは欲しくていろいろ調べていて、パッシブを元にしたあまり主張の強くないアクティブ・ベースとして見つけました。これだったら絶対被らないと思ったんですけど、今日同じケースを持っている人がいてビックリしました(笑)。

●珍しい被りですね(笑)。さて、前回の経験から今回はどのようなパフォーマンスを見せようと考えていましたか?

Syouta 去年は集客の面で劣っていた部分もあったと思うんで、まずいろいろなところでライブをやって応援してくれる人を増やし、東京FINALやJAPAN FINALにも来ていただけるように頑張ってきたっていうのが、去年との一番の違いです。それと、もちろん各メンバーのクオリティ、見せ方も格段にレベル・アップさせてから今回に挑んでいますね。

●今回演奏した「Re:loaded」と「Calling」はどのようなイメージで選曲したんですか?

Hirofumi 真逆の2曲だと思うんですけど、自分としてはこのバンドの武器はボーカルだと思っているんで、最初はとにかく歌を聴かせる「Re:loaded」にしました。そこからメンバー全員の個性が出せて、暴れられるような「Calling」に持って来ることで、Vegasの良いところを隅から隅まで伝えられるかなと思ったんです。やっぱり持ち時間が10分しかないので、いかにVegasらしさを出せるかという点を意識しました。

Syouta バンド紹介で“Vegasワールド”っていう言葉を使っていただきましたけど、まさにその通りで、「Re:loaded」はそのVegasワールドに引き込みやすい曲なんです。それと、やっぱりHOTLINEはライブ審査なんで、ライブでひとりひとりが映える「Calling」でギャップを付けるということは考えていました。

●広いステージをどのように使うかも重要なポイントですよね?

Kohei 僕は……とにかくギターは弾かなくていいやっていうぐらい激しく動こうと思っていました。普段のライブハウスと比べてやり過ぎなくらい動いたり頭を振らないと広い会場では伝わらないと思っていたからです。おかげで2曲目の記憶が曖昧ですけど(笑)。

Hirofumi ある程度動きの流れとかは決めていたんですけど、本番ではこれまでやってきたことが出るんじゃないかな思っていました。今日はそれがナチュラルに出て、ライブを楽しめたのが良かったと思います。

Akihiko 1曲目が静かな曲で2曲目が激しい曲。静と動ということは頭に入れていて、1曲目は格好つけた格好良さを、2曲目は人間くさい格好良さを出したいと考えていましたね。

Syouta ドラムは会場の広さに関わらず動けないですから、その中で存在感やバンドの軸になっているということを伝えるために、いつもよりデカく見せることは意識しました。ドラム・セットごと動くわけにはいきませんけど、気持ちはみんなと一緒に前に出ているつもりでしたね。

Ryo ボーカルとギターふたりが動いてくれるんで、僕はその隙間に行こうと意識していました。ベースはドラムと立場が近いというか、バンドを支えなくちゃいけないんで、あまり動かないようにと思っていたんですけど、やっぱり感情が前に出ちゃいましたね。でも、それで良かったかなと思います。ステージの空いている場所に僕が行くことでお客さんの顔も見れるし、観る側も楽しんでもらえたと思いますから。

●その結果がオーディエンス賞の受賞につながっているわけですね。最後に、このグランプリ受賞を踏まえて今後の目標などを教えてください。

Syouta グランプリを取ったからといって、「ハイ、デビュー」ということではないと思いますけど、この、ひとつの冠をいただいたということを自分たちの自信につなげて、もっともっと自分たちをアピールしていきたいです。

Hirofumi 失礼な言い方かもしれないですけど、このグランプリ受賞を名刺代わりにして、Vegasの音楽を聴いてもらえるきっかけにできればと思います。

Syouta 音源が全国の島村楽器で販売されるということも、東京でライブしているだけでは触れ合えない人の耳に入るということですし、それはすごく嬉しいですね。

 

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【島村楽器株式会社 営業推進部 イベント推進係・小久保昌彦氏インタビュー】

●HOTLINE 2015を総括して感想をお願いします。

小久保 昨年とはまた違った、バラエティに富んだ出場者ばかりで、お客さんにも楽しんでいただけたかと思います。応募バンドに関しては、同期を使うバンドが増えたっていうのは今回の傾向ですね。それと、Vegasもインタビューなどで言っていましたが、アニメ・ソング向けな、メロディがキャッチ—で転調なども多く使った曲を演奏するバンドも多かったように思います。

●自分たちで打ち込みなどもするバンドが増えたということでは、宅録などの浸透具合も見て取れます。

小久保 そうですね。システムが安価になってきたということもありますし、実際島村楽器でも関連機材やヘッドフォンなどもよく売れています。そういった流れを見て思ったのは、情報の収集がしやすくなったのかもしれないということですね。そもそも同期ってなんなんだ、キーボードがいないバンドでもキラキラした音を足すにはどうすればいいのか、そういったことに関する答えや教科書がいろいろなところに落ちているんだと思います。

●なるほど。少し話はズレますが、今回のゲスト・ライブで、前回グランプリ受賞のthe toteが出演しました。1年振りに観たのですが、先輩としての貫禄も出ていて、改めてHOTLINEというコンテストのステップとしての意義を感じたわけですが、そのへんはいかがでしょうか。

小久保 そうですね……彼らは前々回が優秀賞、前回がグランプリという経験を積んでいますし、今回はゲストとして、いくつかのエリア・ファイナルでライブをやってもらいました。その中でまだ出場者達に負けられないという気持ちがあったと思うんです。今回の出場者たちとはまた違うレベル、意識でちゃんと戦ってライブをやっている。それと、どの出場者も限られた地域でしかライブをやっていないわけですけど、the toteは北海道から広島まで5カ所でゲスト・ライブをやってもらいまして、その経験値の違いは出ていたと思いますね。私たちとしても嬉しいですよ。

●ゲスト・ライブの時は、出演者もみな真剣にステージを観ていましたね。

小久保 彼らも「ここまでやらなくちゃいけないんだ」っていうのがわかったと思います。今回グランプリを受賞したVegasも、来年はスケジュールが押さえられるかな?ってぐらい活躍していてほしいですね。

●そういう意味では渡されたバトンをうまく次につないでいってほしいですね。

小久保 そうですね。それで全体のレベル、音楽シーンが盛り上がってくれればいいですね。来年も乞うご期待です。

 

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