ジョン・レノンとのエピソードから生まれた物語 『Dearダニー 君への歌』が9月5日から公開

NEWS by 榊 郁乃 2015/08/18

もし、敬愛するミュージシャンが自分に向けて手紙を書いてくれたら、その後自分の人生はどう変化するだろうか——。映画『Dear ダニー 君への歌』は、そんな夢のような実話を元にして生まれた物語だ。

 

 

Imagined

 

 

〜ストーリー〜

 スターとしての絶頂期を過ぎ、何年も新曲を書いていないダニー。往年のヒット曲さえ歌っていれば、ハデな暮らしは続けられたが、どこか空しかった。そんなダニーに、ジョン・レノンからの手紙が届く。43年前、駆け出しの頃のダニーに書かれた手紙を、長年彼を支えてきたマネージャーが見つけたのだ。そこには、冨や名声に惑わされず、音楽への愛情を持ち続けることの大切さが優しく綴られていた。もし、あの頃この手紙を読んでいたら。いや、間に合うかもしれない、今なら——ダニーはツアーをキャンセル、顔も見たことのない息子に会いに旅立つ。

 滞在先のホテルのマネージャーは機転きく魅力的な女性で、新曲のアイデアも湧き、新たな人生の幸先は絶好調だった。予想通り息子からは激しく拒絶されるが、気立ての良い妻と可愛い孫娘を味方につけ、懸命に愛情を捧げるダニー。しかし、心を開きかけた息子は深刻な病にかかっていた。2度とこの手を離さないと決めたダニーの思いがけない行動とは——

〜『Dear ダニー 君への歌』オフィシャル・パンフレットより〜

本作の見どころは、アル・パチーノ扮する、“チャラくていい加減なんだけど、なんか憎めない”キャラクターの主人公ダニー・コリンズが、あこがれのジョン・レノンからの手紙をきっかけに、ダメな自分を変えようと懸命に努力する姿だ。ほぼ絶縁状態で嫌われている息子に何度もアプローチをするシーンが特に感動的で、不器用ながらも気を引こうと努力する姿がいじらしく、思わず応援したくなってしまう。最終的には息子の妻や孫娘とも意気投合するが、それはダニーのおちゃめなキャラクターの魅力とともに、「変わりたい」「家族ともう一度やり直したい」という真摯な思いが相手に伝わったからこそで、気持ち次第で人間は変われるものなのだということを改めて考えさせてくれる。

 

そんな彼が、往年のヒット曲だけでなく新しい曲を創作しようともがき、苦悩する姿も印象的だ。人気があってツアーもできるミュージシャンならば過去のヒット曲だけで食いつないでいくこともできるかもしれない。しかし、「昔のほうが良かった」と言われることも恐れずに、新しい作品を創作し、表現し続けていくダニーの姿は、ミュージシャンに限らずさまざまな人に、諦めずに続けていくことの大切さを伝え、勇気を与えることだろう。

 

とは言えやはり、おちゃめでチャラいダニーのキャラクターをたっぷりと堪能するのが本作の楽しみ方だと思う。ダニーは滞在しているホテルの支配人のメアリー(アネット・ベニング)を口説こうとするのだが、断られているのに懲りずに何度も、軽妙な感じで食事に誘う。この“軽妙”な感じが女子的には超重要で、“軽薄”でも“軽率”でもダメなのだ。「ちょっとチャラいけど、なんか可愛くてチャーミングかも♡」と母性本能を引き出す感じ(男子はここをチェック!)が、彼の優しくて憎めない人柄をよく表現していて、個人的にもきゅん♡とくる場面がいくつもあった。男子はそんなダニーの立ち振る舞いも参考にしてみては?

 

 なお、本作ではレノン財団からの特別な許可により、ジョン・レノンの名曲たちをオリジナル・マスターで使用。『ビューティフル・ボーイ』や『ラブ』などの曲が場面場面で効果的に使われ、物語をよりドラマチックに彩っている。1970〜1980年代に発表された楽曲だが、2015年の映画に使用されていても全く古く感じず、優れた作品は時代が変わっても色あせずに多くの人に愛されるということを改めて感じさせてくれる。

 『Dear ダニー 君への歌』は9月5日(土)から角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国の劇場で公開。おちゃめでセクシーなダニーの姿、そしてジョン・レノンの名曲たちをたっぷりと楽しもう。

DANNY COLLINS

 

『Dear ダニー 君へのうた』

9月5日(土) 角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA ほか 全国ロードショー

配給・宣伝:KADOKAWA

©2015 Danny Collins  Productions LLC

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