FUJI ROCK FESTIVAL ’15レポート “フィールド・オブ・ヘブン”は本当に天国! まさにヘブンだった! Vol.1後半

NEWS by orimotok 2015/08/03

さて、フィールド・オブ・ヘブンについてお勉強してもらったところで、7月24日のレポートに突入だ!

当日は小雨もパラつき、雨具が必要?いらない?の微妙な雰囲気。しかし、これまで何度も雨のフジロックを経験してきたフジロッカーたちは曇天なんぞまったくノープロブレムな様子で、これから始まる夢の3日間に胸を踊らせまくりでゲートをくぐっていくのであった。

さぁさぁ、ついに始まったFUJI ROCK FESTIVAL '15。空模様がだいぶ怪しいが、悪天候を楽しむのもフジロックの醍醐味のひとつだ。

さぁさぁ、ついに始まったFUJI ROCK FESTIVAL ’15。空模様がだいぶ怪しいが、悪天候を楽しむのもフジロックの醍醐味のひとつだ。

 

ロック・ファンのハートもガッチリとキャッチしたチャラン・ポ・ランタン

今年のフィールド・オブ・ヘブンのトップ・バッターはチャラン・ポ・ランタンだ。チャラン・ポ・ランタンは2009年に結成、2014年にメジャー・デビューを果たした姉妹ユニットで、メンバーはもも(vo/妹)と小春(Accordion/姉)のふたり。“オルタナティブ・シャンソン”とも称される彼女たちの音楽は、フジロックのオーディエンスにどう響くだろうか。

ライヴが始まると、小春のアコーディオンを筆頭とした演奏隊による軽快なリズム、そしてももの艶やかな歌声が会場に響きわたる。バシバシ叩かない軽めのドラム&温かなウッド・ベースのサウンドは、リラックスして聴くにはぴったりだ。「フェスが好きな人からは好かれないバンド」と自虐的に話しながらも、ももはスタッフに肩車されながら客席に迫ったり、ベイ・シティ・ローラーズの「サタデー・ナイト」を「外出ない」に変えてひきこもりソングを歌ったり、「おっぱい」というワードでコール&レスポンスをしたりと大暴れ。その破天荒なパフォーマンスでロック・ファンのハートもガッチリとキャッチしているのが見てとれた。その後もスウェーデンのジプシーパンク・バンドRÄFVENが乱入し、踊れや踊れのハイテンションなライヴを展開。最高にハッピーでダンサブルなショーでトップ・バッターという大役を務めあげた。

お立ち台をフル活用しながら、全身を使って力強く歌い上げるもも。どんな曲調にも対応できるヴォーカル・スキルの高さを見せつけた。

お立ち台をフル活用しながら、全身を使って力強く歌い上げるもも。どんな曲調にも対応できるヴォーカル・スキルの高さを見せつけた。

毒舌なMCもおもしろい小春。彼女の情感たっぷりなアコーディオンの演奏はチャラン・ポ・ランタンの要だ

毒舌なMCもおもしろい小春。彼女の情感たっぷりなアコーディオンの演奏はチャラン・ポ・ランタンの要だ

バックは“カンカンバルカン”と名付けられた女性バンドが支える。女性らしいしなやかなノリが気持ちいい。

バックは“カンカンバルカン”と名付けられた女性バンドが支える。女性らしいしなやかなノリが気持ちいい。

 

天気も落ち着いてきた!

チャラン・ポ・ランタンの演奏が終わったころには天気も落ち着き、雨の心配もなくなった! 何も気にせずライヴを楽しむのみである!

チャラン・ポ・ランタンの演奏が終わったころには天気も落ち着き、雨の心配もなくなった! 何も気にせずライヴを楽しむのみである!

 

ズクナシの好演が光った、加藤登紀子 with Love Farmers

続いては、加藤登紀子 with Love Farmersが登場。加藤はこれまでたびたびフジロックに登場してきたが、今回は実力派の女性ソウル・グループ、ズクナシのほか、加藤の次女であり歌手として活動するYae、多くのミュージシャンのサポート&アレンジで活躍するキーボーディストYANCY、鴨川在中のサックス・プレイヤー、クリス・ハリントンを従えてのステージとなった。

ライヴはフジロックに合わせたように「富士山だ」からスタート。深みのある加藤の声に、ズクナシの3人とYaeのコーラスが加わり、5声の力強いメロディが響く。ズクナシは衣美(g,vo)を筆頭にヴォーカル・スキルが非常に高いバンドで、続く曲でもグルーヴィな演奏に加えてコーラス・ワークでも加藤をガッチリとサポート。YANCY、クリスも包み込むようなどっしりとしたタイム感による演奏で彩りを与え、楽器隊のプレイがとにかく心地よく入ってくる。

そんななか加藤は、メッセージ性の強い楽曲を次々と歌い上げる。“真っ暗な未来に向かって輝いていこう”というメッセージを込めた「Now is the time」、おなじみジョン・レノンの「Power To The People」、東日本大震災を受けて制作した「今どこにいますか」など、じんわりと伝わってくる楽曲の数々に、オーディエンスも感慨深げに耳を傾けていた。のんびりとした雰囲気のなかで、そのメッセージのひとつひとつを噛みしめることができるのも、フィールド・オブ・ヘブンの魅力だと再認識されられるステージだった。

高らかに歌い上げる加藤。写真左がYae。

高らかに歌い上げる加藤。写真左がYae。

加藤の右側がズクナシの衣美とspicy-marico(b)。

加藤の右側がズクナシの衣美とspicy-marico(b)。

加藤登紀子 with Love Farmersの面々。上質な演奏&コーラスで存分に楽しませてくれた。

加藤登紀子 with Love Farmersの面々。上質な演奏&コーラスで存分に楽しませてくれた。

 

昼メシ:かぼちゃとひよこ豆のグリーンカレー

腹が減ってきたところで最初のフェスめし! ここではフィールド・オブ・ヘブン内の東山食堂で、かぼちゃとひよこ豆のグリーンカレーを注文。偏食になりがちなフェス期間だが、野菜がたっぷりで嬉しい。辛さはあるがマイルドなので、辛いものがやや苦手な筆者でも美味しくいただけた! ウマい!

腹が減ってきたところで最初のフェスめし! ここではフィールド・オブ・ヘブン内の東山食堂で、かぼちゃとひよこ豆のグリーンカレーを注文。偏食になりがちなフェス期間だが、野菜がたっぷりで嬉しい。辛さはあるがマイルドなので、辛いものがやや苦手な筆者でも美味しくいただけた! ウマい!

 

清志郎の魂を呼び起こしたCHABO BAND

加藤の熱いメッセージに呼応するように、熱い演奏を届けてくれたのがCHABO BAND。仲井戸 “CHABO” 麗市(vo,g)率いるスーパー・グループで、早川岳晴(b)、河村“カースケ”智康(d)、Dr.kyOn(key)という一流プレイヤーたちがバックを固める。

フェスでは転換中にプレイヤーがサウンド・チェックをしている姿を楽しむことができるが、ここではカースケが入念にドラムのセッティングを行なっている姿が印象的だった。“どんなときでも彼の音がする”と言われるカースケのドラミングだが、そのプレイには入念なセッティングが欠かせないということがうかがえた。

さて、ライヴはブッカー・T&ザ・MG’s「Time is tight」のカバーからスタート。落ち着きを感じさせながらもファンキーに攻めるという、玄人感たっぷりの演奏はさすがのひとこと。仲井戸のテレキャスターは深みのある音色で響きわたり、一音一音のニュアンスがしっかりと伝わってくる。そして、そのプレイを支えるリズム体がやはりバツグンだ。大きなノリで包み込むようにリズムを刻むカースケ、粘りのある独特なフレージング&タイム感で耳を惹く早川のプレイが仲井戸の泣きのギターと相まって、極上のグルーヴを生み出していた。

ライヴ後半には、盟友・忌野清志郎との共作曲「毎日がブランニューデイ」、そして、先日逝去したギタリスト石田長生に捧げたジミ・ヘンドリックス「リトル・ウィング 」の日本語カバーを演奏。最後は雨上がりのタイミングに合わせたように清志郎の「雨上がりの夜空に」をプレイ。ステージにはうじきつよし(子供ばんど/vo)も乱入して大盛り上がりを見せたが、ここでカースケや早川の歌声が聴けたのも個人的に嬉しかった。

圧倒的な演奏を聴かせたCHABO BAND。

圧倒的な演奏を聴かせたCHABO BAND。

仲井戸の泣きのギターが響きわたる!

仲井戸の泣きのギターが響きわたる!

バツグンのグルーヴを生み出していた早川&カースケのリズム体。

バツグンのグルーヴを生み出していた早川&カースケのリズム体。

 

オーディエンスを飽きさせない楽器のトレード、キティー・デイジー&ルイス

好演の連発にかなりヘブンな気持ちになってきたところで、海外バンドのキティー・デイジー&ルイスがステージに。彼らは長女のデイジー、次女のキティー、長男のルイスで結成されたロンドン生まれの3兄弟によるロック・バンドで、それぞれが楽器を入れ替えて演奏していくという独自のスタイルが人気を博している。

特にドラムは3人全員が叩くが、デイジーはヒット命!の豪快なスタイル、キティーはキレをともなったパワフルなスタイル、ルイスはジャジィな雰囲気のある落ち着いたドラミングといった感じで、三者三様のノリが出ていておもしろい。楽器を持ち替えるたびに新たなバンドになったような雰囲気を醸し出すため、まったく飽きずに楽しめる。ベースはずっと赤いスーツを着たマダム(3人の母親で、英のガールズ・ポストパンク・バンド、レインコーツの元メンバーであることが判明!)がプレイしていたが、フェンダーのミュージックマスターでオールド・スクールなノリを刻む彼女の演奏にもクギ付けだった。

中盤にはエディ・“タンタン”・ソートン(tp)が参加してスカ・ナンバーで会場をダンスホールへと変化させ、その後もまたメンバーで楽器を入れ替えて、ライヴを展開。ひと組で何度もおいしいライヴに大満足だ。

長女のデイジー。ヴォーカルのほかドラム、キーボードを担当する。

長女のデイジー。ヴォーカルのほかドラム、キーボードを担当する。

ギターを弾く次女のキティー。美しい。

ギターを弾く次女のキティー。美しい。

キーボードを弾く長男のルイス。ドラムもギターもうまい。

キーボードを弾く長男のルイス。ドラムもギターもうまい。

キティー・デイジー&ルイス。ベースの女性もクール!

キティー・デイジー&ルイス。ベースもクール!

 

 

徐々に暗くなって良いムード

この頃になると空も良い感じに暗くなってくる。すごくヘブンな感じになってきた。

この頃になると空も良い感じに暗くなってくる。すごくヘブンな感じになってきた。

 

夕メシ:牛スジのパスタ

この日の夕飯は太陽食堂のラグーパスタ。トマトベースのソースに牛スジがたっぷりと入った、腹ペコにはうれしいパスタだ。生フェトチーネのモチモチの食感もたまらない。ちなみに、これを食べているときに外国人に「ソレハナンデスカ?」と話しかけられ楽しかった。

この日の夕飯は太陽食堂のラグーパスタ。トマトベースのソースに牛スジがたっぷりと入った、腹ペコにはうれしいパスタだ。生フェットチーネのモチモチの食感もたまらない。ちなみに、これを食べているときに外国人に「ソレハナンデスカ?」と話しかけられ楽しかった。

 

ハナレグミ――夜空に響く、澄みわたる歌声

周囲は良い感じに薄暗くなり、気温もだいぶ涼しくなって過ごしやすくなった。このシチュエーションにぴったりのライヴをみせてくれたのがハナレグミだ。リズム体は真船勝博(ベース)、菅沼雄太(ドラム)で、永積タカシがアコギとエレキギターを持ち替えて演奏していくスタイルだ。

リズム体はもちろんのこと、トランペットの市原“icchie”大資、キーボードの市原“YOSSY”貴子も永積の歌声に寄り添うようなやわらかいタッチで、じっくりと聴かせてくれる。そんなステキな演奏で「光と影」「音タイム」「大安」「家族の風景」と次々と演奏。開放的なシチュエーションとも相まって、言葉とメロディがグイグイと心に入ってくる。

澄んだ歌声で観衆を魅了したハナレグミ。

澄んだ歌声で観衆を魅了したハナレグミ。

 

日が落ちて幻想的に

ライヴ中にすっかり日も落ちて幻想的な雰囲気に。ミラーボールに反射した無数の光が山間に映し出されとてもキレイだ。

ライヴ中にすっかり日も落ちて幻想的な雰囲気に。ミラーボールに反射した無数の光が山間に映し出されとてもキレイだ。

まだまだハナレグミのライヴは続き、永積がゲストを呼び込むとクラムボンの原田郁子、RADWIMPSの野田洋次郎が登場! ふたりがキーボードとして加わり、野田がハナレグミに提供した楽曲「おあいこ」の演奏が始まった。もちろんこの曲がライヴのハイライトとなり、この日一番とも言えるほど集まったオーディエンスが歓喜に沸く。このように国内屈指のミュージシャンの共演が比較的近い距離で楽しめてしまうフィールド・オブ・ヘブン。本当に魅力的なステージである。

 

充実の90分! 奥田民生の自由な弾き語りショー

初日のフィールド・オブ・ヘブンのラストを飾ったのは奥田民生。ゆる~い雰囲気でアコギとエレキギターを持ち替えながら、弾き語りで90分のライヴを行なった。

コミカルなSEに合わせて登場すると、ユニコーン「私はオジさんになった」でライヴがスタート。この曲本来のリラックスした雰囲気そのままに、のんびりと歌い上げて2曲に入る。イントロのコードを弾き始めると会場がザワつき始め、メロディに入ると大歓声が。ここで披露されたのは、真夏にまったくふさわしくないユニコーン「雪が降る町」だ。「この2曲はやろうと思ってた」らしく、奥田らしいサプライズに会場も沸きに沸いた。

途中、エレキに持ち替えてパワーコードのみで「ちょっとにがい」を演奏したり、ちょっと軽めの音色のアコギでサンフジンズ(奥田民生、岸田繁、伊藤大地からなるバンド)の「ハリがないと」を演奏したり、楽器の持ち替えも楽しめた。さらに、スピッツ「スパイダー」、真心ブラザーズ「人間はもう終わりだ!」オリジナル・ラブ「接吻」のカバーにトライするコーナーもあって、まったく飽きさせない(「接吻」のおしゃれコードを歌う民生は最高だった!)。MCでは「90分もやるのは自信がない」的な発言もしていたが、充実しまくりの内容であっという間にライヴは終了。アンコールで「風は西から」「イージュー★ライダー」まで披露してくれて、心から充実したステージとなった。

コミカルなSEで登場し、照れくさそうにオーディエンスに挨拶する奥田民生。

コミカルなSEで登場し、照れくさそうにオーディエンスに挨拶する奥田民生。

どれだけゆるくても、歌い出した瞬間にガラッと空気を変えてしまう。その声の力強さはさすがのひとこと。

どれだけゆるくても、歌い出した瞬間にガラッと空気を変えてしまう。その声の力強さはさすがのひとこと。

 

本当にヘブンかもしれない!

初日はあっという間に終了。個人的に初年度ぶりのフジロックとなり、フィールド・オブ・ヘブンは初体験だったが、時間が進むたびにこのステージの魅力にどんどん引き込まれていった。すでにヘブンを感じまくっているが、2日目、3日目を経たら自分はどうなってしまうのか!? 続くレポートに乞うご期待!

 

 

TUNECORE JAPAN