国立音楽院で、憧れの自作エフェクターに挑戦!

NEWS by 土屋綾子 2013/08/28

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8月19日(月)、国立音楽院にて「自作エフェクターを作ろう! プロがパーツを選んだオリジナルエフェクターキット!」と題したエフェクター制作ワークショップが開催された。レクチャーしてくれたのはsmorgasのベーシストであり、『ベース・マガジン』で執筆も行っている同校講師、河辺真先生だ。

オリジナル・エフェクターを作ってみたい! という思いはプレイヤーなら誰しも抱くこと。しかし勉強しなければいけないことも多いし、回路を組んだりパーツの入手をしたりと、素人ではうまくいくかな……と不安な方も多いだろう。
そこで同校では、河辺先生がパーツ選びなどで監修、GEEKSのボーカル&ギターのエンドウ.氏が設計したナイスカンパニーのエフェクター制作キット「handmadeTHONK」を用意。その原理から実際の組み立て方まで徹底レクチャーした。受講者は同校の生徒のほか、一般からも参加者を募り行われた。

「handmadeTHONK」にはオーバードライブ(VALVE DRIVE)とファズ(WORLD WIDE FUZZ)の2種類があり、受講者はあらかじめ制作する方を選んでおく。配布された制作キットには、基板、ハンダ、抵抗器、コンデンサ、そしてジャック、ボリュームポッドなどが同梱されている。抵抗器はカーボンソリッド抵抗、コンデンサはWIMA製のポリフィルムコンデンサとPhilips製の電解コンデンサを使用しているなど、音質面にもしっかり配慮している。ケースはアルミダイキャストを使用。このままでも十分かっこいいが、自分好みのカラーリングを施せばより愛着もわきそうだ。

さっそく制作! ……と行きたい気持ちもわかるが、本ワークショップはエフェクターの構造もしっかり教えてくれるのが魅力。配布された回路図をもとに、コンデンサーやダイオードなどの各部品がどのような機能を持っていて、それがどのプロセスでエフェクターとしての音を出すのか? 河辺先生がオシロスコープで波形を見せつつ、丁寧に解説した。

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座学が終わったら、実際の制作に入る。抵抗器、コンデンサをハンダ付けしていく。河辺先生いわく、ハンダ付けは「3秒ルール」が大事。設置箇所を熱するのに3秒、ハンダを溶かし付けるのに3秒かけよう。このときハンダごては熱する場所に「面」で当てるようにする。綺麗に付いたハンダは、面に吸い付いたような形になるのが特徴だ。次はダイオードとソケット。ダイオードは極性があるので、取り付ける向きに注意が必要だ。また表面にいろいろと取り付けていくとハンダ付けする面が安定しなくなるので、必要に応じて足場になるようなものを下に設置するといいだろう。そして、パーツを位置に差し込む際に、裏フタを当てて入れ込むことで奥まで入れ込めるという裏ワザも。

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インプット、アウトプット、DC inを取り付けたら、次はLED。表フタにはめ、理想的な位置と高さに合わせてから設置しよう。

ここまで来たら、制作は一旦ストップ。電源が正しく入るかの確認だ。電池を入れてシールドを差し込むと、正しく組み立てられていれば、LEDが点灯するはずだ。すると、受講者の一人の作ったエフェクターのLEDが点かない……! 河辺先生はすかさず「取り付けたLEDの向きは正しい?」と確認。案の定LEDを左右逆に取り付けていたようで、そこをやり直すことでなんなくリカバーできた。このようにLEDが点灯しないときは、そこまでのプロセスをざっとおさらいしてみよう。

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無事LEDが点灯したら、次の作業に入ろう。目視で位置がそろっているか確認しながら、つまみをはめる。ここで裏フタを締めて完成、と行きたいところだがもう1つ確認しなければいけない。そう、肝心の「音」だ。
今度はシールドをギターとアンプにも接続し、つまみを回しながらギターを弾いてみる。緊張の一瞬、思い切って音を出す……と!

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「鳴った!」
最初に完成させた受講生のファズが極悪な音を響かせた!! お見事!!

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制作したエフェクターは、もちろん自分用として持ち帰って使うことができる。さらに別売の拡張キットで、より自分好みのサウンドにカスタマイズも可能。講師に教えてもらいながら、その日のうちに自分用エフェクターが持ち帰れる「おいしい」ワークショップ、次回開催のときはぜひお見逃しなく。

 

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