simの大島輝之が実験的手法によるアルバムをリリース ゲストにやくしまるえつこや大谷能生

NEWS by 編集部 2011/03/17

独自のミニマリズムを人力+エレクトロニクスで体現するバンド、simのリーダーを務めるコンポーザー/ギタリスト=大島輝之。そのキャリアの一方でさまざまなミュージシャンとのセッションも実践する中、ソロ作としては5年ぶりのニュー・アルバム『The Sounds Für Klastar Pöint』を4月6日(水)にリリースする。

いわゆるポップなメロディや明解なリズム・ワークなどが排された本作。 そこには、”今からレコーディングする楽曲が、どんな作品かを知らされていない演奏家によるプレイを録音。 録った素材を編集のみで楽曲化する”といった特異なワーク・フローが採用されている。

ゲスト参加した演奏陣には、相対性理論のやくしまるえつこやsimのメンバーで批評家としての顔も持つサックス・プレイヤー大谷能生ほか、多彩な顔ぶれがずらり。 楽曲制作はドラムの各打楽器を個別にレコーディングするところに始まり、これを土台に歌や上モノを録っていくことで進められた。

大島のエディットにより生成された楽曲群は、新ウィーン学派をほうふつさせる弦楽器の不協和な旋律や前衛オペラ的なボイス・サンプル、フリー・ジャズにも聴こえる管楽器のフレーズなど、モダンな要素が印象的な仕上がり。弦にかけられた湿り気を含むリバーブなども、雰囲気を演出している。 さらに各パートを分けて録ったせいなのか、空気感が極めて少ない明りょうな響きのドラムが、こういったエッセンスを室内楽的な質感にまとめているのが耳に優しい。

セリエルやフリー・ジャズ的な楽曲以外にも、やくしまるの声を素材に使った童謡のような作品やヨーロピアン・ジャズを思わせる呪術的なナンバーなど、バラエティに富んだ本作。 “オーディオ・サンプルとのセッション”とも言うべき方法論によって生み出された楽曲群の放つ、細やかなニュアンスにまで耳を傾けてほしい。

The Sounds Für Klastar Pöint

『The Sounds Für Klastar Pöint』
大島輝之

発売:2011年4月6日(水)
レーベル:AIRPLANE LABEL

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