演奏力がぐんぐんグレード・アップ!ワンランク上のソロ・メイク術

NEWS by 編集部 2010/04/13

キーボーディスト必見!…実際の演奏でもDTMでも、作曲の力があれば、魅力的なソロが披露できるもの。ここでは、その”コツ”のさわりをご紹介。ぜひしっかり身につけて、作曲・演奏活動に活かしてほしい。

音と人の感情には密接な関係がある!

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早速、実験です。”ドレミファソラシド〜”という音程が上がっていく音階を徐々に声を小さくしながら歌ってみてください。いかがですか? かなり難しいですよね。では、逆に”ドシラソファミレド〜”という音程が下がる音階を、今度は徐々に声を強くしながら歌ってみましょう。これもとても難しいですよね。

なぜこれらがこんなに歌いづらいのかというと、人の心は音程が高くなると盛り上がり、低くなると落ち着くという性質を持っているからなのです。実際に普段の生活でも”上がった↑” “落ちた↓” などと、気分を高低の変化で表現しますよね。

このように、音の高低の動き=メロディの上がり下がりは、人の気持ちととても密接に関係しているのです(図1)。この決まりごとを知っていると、ソロ作りや曲作り、アレンジなどにも必ず役立つでしょう(Ex.1〜6)。
ちなみに、曲の最後ですが、最終的に低い音で終わらせていることが非常に多くないでしょうか(特にライヴなどで曲の終わりをドラムの低い”ドコドン!” で締めているのをよく耳にしませんか?)。これは、投げ上げたボールがいつか落ちてくるように、音で、最後に落ち着きを表現していると考えられるのです。

また、多くの曲がA&Bメロではメロディの音程が低く、サビがより高くなっているのは、そこで曲を盛り上げたいためなのです。これも曲全体を通しての音の高低のコントロールであることがわかりますね。ざっくりと言ってしまえば、フレーズやメロディは、盛り上げたければ音程を上げ、また逆に、しっとりと落ち着かせたければ音程を下げるのが基本原則なのです(Ex.7&8)。シンプルですが、奥の深い法則ですよね。

 

曲のムードを壊さないようにソロを構築しよう

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仕事でも勉強でも頑張り過ぎてしまうのは禁物で、時折リフレッシュする時間を作ることが大切です。オペラなどの歌劇では、場面転換の幕間(いわば休憩時間)に楽器だけで演奏する音楽を”間奏曲”といいましたが、これには役者を休ませる目的がありました。

実はポップスなどの曲の間奏(ソロ)も、ヴォーカリストを休ませることが一番の目的で、さらに聴き手の耳をリフレッシュさせて、曲の後半部分を新鮮に楽しんでもらうことが狙いとしてあるのです。ですから、ソロだからといって、必ずしも難しいテクニックを披露しなければいけないということはないのです(ただし、ハードロックやメタル、プログレのように、難易度の高いソロを期待されるジャンルはあります)。あなたは、ヴォーカリストから”曲”というバトンを受け取った、いわば、演奏というリレーの走者の1人です。ですから、何よりも大切なのは、間奏で曲のムードや勢いを崩してしまわないように、確実にまたバトンを返すことなのです。

このような視点にもとにして、ソロ作りのポイントをいくつか挙げてみましょう。
1.特に慣れないうちは、ミスを減らすためにも、自分の実力の7〜8割程度で弾けるフレーズにしましょう。また、最低限ソロの終わりの音くらいは、決めておくと安心です(Ex.1&2)。
2.音に迷うくらいなら、シンプルにアルペジオやロング・トーンを利用してみましょう。これでも立派なソロになります(Ex.3〜5)。
3.歌と同じように、途中にブレス(息継ぎ)を入れましょう。ブレスがないと、句読点のない文章のようで、聴き手も息が詰まります(Ex.6&7)。
4.ソロ全体の構成を考えて、緩急を付けましょう。ソロ・パートを1つの楽曲だと捉えて、ドラマを作っていきましょう(Ex.8)。

 

ソロ・メイク術を解説した本企画は、いかがでしたか? 実は今回の解説は『思いどおりに作曲ができる本』(小社刊)のコンテンツの一部を、本誌用に再編集 したものなのです。本書は、理論・作曲・アレンジ・演奏・DTMに関するお悩みを Q&A 方式で解決していく教則本。見開きで1つのテーマを解説し、図や譜例も多数掲載しています。また、2枚組の付属CDには、譜例に対応した音源を約100 分も収録。基礎的な理論から、作曲&アレンジ& 演奏の実践テクニックまでをしっかり学ぶことができる1冊となっています。

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『思いどおりに作曲ができる本』
著者:川村ケン
価格:2100円/2010年2月25日発売

 

 

 

 

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