扇谷研人「鍵盤楽器の楽しさを実感できる1台に出会ってもらいたい」

キーボード・バイヤーズ・ガイド2015 by キーボード・マガジン編集部/撮影:星野俊 2015年1月16日

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坂本真綾、平原綾香、西野カナなどさまざまなアーティストのサポートを行う。2003年から4年間オルケスタ・デ・ラ・ルスに在籍し、2008年にはISSEI NORO INSPIRITSに参加。また、ソロとして、2008年『From The Country』を発表。現在は舞台音楽も手がけ、この冬は宮本亜門演出のミュージカル『ヴェローナの二紳士』に携わる。1月28日リリースの坂本真綾の最新シングルに、作編曲を手がけた「君の好きな人」が収録。

●扇谷さんの所有機材を教えてください。

扇谷 僕はピアノをメインにライブをすることが多いので、ヤマハCP4、CP5、CP50とCPシリーズを3台持っています。オルガン系にはノードNord ElectroとハモンドSK-1を、シンセとしてはヤマハMOTIFシリーズがあります。それからアナログ・モデリングのアレシスMicronは、これならではのサウンドが多数あって自分のソロ・ライブには欠かせない存在。あとはローランドXV-5080などのモジュール機材がありますね。これに加えてアナログ・シンセを1つ欲しいと思っているんです。

●どのようなキーボードを欲しいと思いますか?

扇谷 とにかくワクワクするキーボード、それが最も重要ですね。ルックスや操作性、鍵盤タッチ、何よりサウンドなど、総合的な面ですごく興奮できるものを欲しいと思います。

●初心者の人も、そういう選び方が大事?

扇谷 そうですね。それともう1つ、初心者の人は自分で触ってみて“分かりやすそうだな”と思ったものが良いと思います。“取扱説明書を読めば分かるかな”と思っても、読むのが難しくてキーボードの楽しさに触れる前に挫折してしまったら悲しいですよね。楽器屋に行って、欲しい音色がすぐに出てきたり、レイヤー/スプリットの設定が簡単にできたり、説明がなくても直感的に操作できるものを選ぶことも大事だと思います。

●最初は説明書を読むのも苦労しますよね。

扇谷 そうですよね。僕も最初のころに、カーツウェルK2000という当時としては珍しいサンプルを読み込んで使えるキーボードを買ったんですよ。だけど簡単な日本語の説明書しかなかったのもあって、全然使いこなせなかったんです。今だったら普通に扱えるだろうし、素晴らしいキーボードだったと思うんですが、当時はプリセットをいじるぐらいしかできなくて。結局ほかの人に譲ってしまったという苦い経験もあるんです。

●サウンドに関しては、どのようなところに注意するのが良いでしょうか?

扇谷 やっぱり出音の良さは大切ですね。もしかしたら初心者の人にとっては出音の良さというのは難しいポイントかもしれないですが、“グッと来るサウンド”という意識でいろいろなキーボードを触ってみると良いと思います。

●そのほか、シンセを購入する際チェックした方が良いポイントを具体的に教えてください。

扇谷 やっぱリバーブなどの空間系エフェクトやEQ、カットオフ、レゾナンス、そういうものはリアルタイムでいじれた方が良いですね。ライブハウスのモニターの環境によっては、自分の作った音が違って聴こえることは多いので、ツマミをちょっといじるだけで自分の思っているサウンドに調整することができますし。それに、僕は演奏中に劇的にパラメーターを動かすのがすごく好きなので、リアルタイムに操作できる操作子があればあるだけうれしいです。

●これからキーボードを始める人にメッセージを。

扇谷 コンピューター全盛の世の中ですが、リアルタイムにキーボードを弾いて音楽を表現する、という喜びをぜひ知ってほしいですね。鍵盤楽器って、すごく楽しいものなので、それを実感できる1台に出会ってもらいたいと思います。演奏する楽しみを感じながら、ぜひキーボードを続けていってほしいですね。

キーボードの選び方

ワクワクするキーボード

サウンドや操作性、デザインなど、総合的にみてワクワクするものが一番良いですね。特にルックスが良いシンセは燃えます。

リアルタイムの操作性

リバーブなどは、リアルタイムにいじると本当に空間を操れるので、パネル上にそういうツマミが出ているとうれしいですね。

出音の良さ

機種によってかなりの違いがありますが、ビビッ!と来たものが間違いないかと思います。自分の気に入った機種を見つけられると良いですね。

扇谷研人の試奏機種

TUNECORE JAPAN