蒼山幸子(ねごと)「シンセってワクワクできる要素があるのがいいですよね」

キーボード・バイヤーズ・ガイド2014 by キーボード・マガジン編集部/撮影:星野俊 2014年1月10日

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ガールズ・ロック・バンド、ねごとのボーカル&キーボード。“閃光ライオット2008”で審査員特別賞を受賞したのをきっかけに、2010年に1stミニアルバム『Hello!“Z”』でメジャー・デビューを果たす。翌年発表の1stシングル「カロン」はau「LISMO!」のCMソングとしてオンエアされ、幅広い層から注目を集める。最新作はアニメ『ガリレイドンナ』のオープニング・テーマ「シンクロマニカ」。

●初めてのキーボードはどのように選びましたか?

蒼山 高校生のときに出場した“閃光ライオット”で私たちねごとは審査員特別賞をいただいて、賞品としてミュージック・ギフト券をもらったんです。そのときはまだ自分の楽器を持っていなかったので、それでローランドJuno-Dを買いました。初めての1台は、ツマミが多過ぎず音色がカテゴリーごとに分かれていて、どのボタンを押したらどの音色が出るかがひと目で分かるような楽器がいいなと思って、一番操作しやすいと感じたJuno-Dを選んだんです。当時はシンセに対して何となく難しいイメージを持っていたので、まずはピアノでもエレピでも何でも入っているものを買って、そこからシンセの世界に踏み込んでいったという感じです。でもシンセはいろいろいじっていれば自然と馴れてくるものなので、買ってしまえばなんとでもなるんですよね。

●その後、楽器を増やしていったんですか?

蒼山 もう少しシンセ系の音色に強いキーボードを持っているほうがレコーディングのときにいいかなと思って、ノードNord Lead 2Xを買いました。そのときもやっぱり、深い階層までいかないと音色エディットができないような複雑なものは選ばなかったですね。機械的なことはそこまで分からないので、感覚的に音を作れるシンセが自分には合っているんだと思います。

●音色は作り込む方ですか?

蒼山 ねごとはギターの(沙田)瑞紀がほとんど曲の土台を作ってくるんですけど、デモの段階で入っている音色をそのまま生かしている部分もあります。私が直感的に好きな音を選びたいという気持ちもあるけれど、デモのイメージもあるのでそこは共有しながら音を作っていますね。ライブではJuno-Dにソフト・シンセをつないで、そこからシンセ系の音色を出したりしています。私はバンドの中ではボーカル兼キーボードという立ち位置なので、あまりキーボードを並べ過ぎてもと思っていて……なのでセッティングはシンプルなほうですね。

●先日リリースされた新曲「シンクロマニカ」はどんなキーボードや音色を使いましたか?

蒼山 今回の「シンクロマニカ」をプロデュースしてくださっている江口亮さんという方が、MIDIで音を録ってDAW上で音色を変えていくというやり方をされるので、そこまでハード・シンセは使っていないんです。キーボードを弾くときは、例えば間奏のリフはもともとあった音色にプラスしてローランドSonicCellの歪み系の音を足す、といったようなことをして音に表情を加えたりしました。バンドとしては、分かりやすくストレートな音よりも、淡いけれどどこか鋭いトーンを持ったようなサウンドを選ぶことが多いですね。

●今気になっているキーボードはありますか?

蒼山 見た目が可愛いというだけで欲しい楽器もあります(笑)。最新のものだけでなく古い楽器も好きなんです。昔のアナログ・シンセは、色の付いたカラフルなスイッチが並んでいたりして、ルックスも好みなものが多くて。それから、今使っているNord Lead 2Xはバキっとしたシンセの音がするので、それ以外のニュアンスを出せるキーボードをそろそろもう1台増やしてもいいかなと思っています。上モノの楽器は、通常最後にレコーディングするじゃないですか。飾り付けをするものなので、それだけで曲の印象がガラリと変わることもある。シンセって、そういうワクワクできる可能性があるのがいいですよね。

蒼山幸子の試奏機種

初めてのキーボードの選び方

自分にとって使いやすい楽器

使いやすさは重要。実際にいじってみて少し背伸びしてると感じたら、もう少しシンプルに操作できるものから始めるといいですね。

持ち運びのしやすさ

学生さんだったら特に持ちやすさや大きさは大事だと思います。61鍵あれば困ることはないので、その上で軽いものを選びたいですね。

メインで使う音色が良いもの

どの音色をメインで使うかによって選ぶ楽器は変わるので、ピアノ系とシンセ系どちらにこだわりたいかをまず考えてみてましょう。

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