完全オルタネイト・ピッキングですべての音を弾き倒す!/MI Japan ギター・クリニック

MI JAPANギター・クリニック by 山本安男 2010年8月12日

やる気さえあれば一流ミュージシャンになるためのスキルとスピリッツをとことん学べるMI JAPANことMusicians Institute Japan。アメリカ最大の音楽学校Musicians Instituteと直結した実践的講義が好評だ。MI JAPAN講師が誌上クリニックを展開していく連載シリーズ、今月は福岡校の山本安男が登場!

皆さん、始めまして。Musicians Institute Japan 福岡のGITインストラクター、山本”Jens(ヤンス)”安男です。

今回のセミナーは、オルタネイト・ピッキングでの演奏に焦点を当てた内容となっています。あなたのギター・プレイの向上に役立てられることを願っています。

【MI×ギタマガ】OPEN HOUSE/山本安男#1

 

【MI×ギタマガ】OPEN HOUSE/山本安男#2

基本篇

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まずは比較的覚えやすいシンプルなトレーニング・フレーズで、基本的な演奏法を身につけましょう(対応動画#1 – 1:35から) 。このフレーズを、ダウン・ピッキングとアップ・ピッキングを交互にくり返すオルタネイト・ピッキングで演奏することを前提にレクチャーしたいと思います。

1小節目と2小節目(3小節目と4小節目でもいいです)の動きを確認し、必要とされる奏法の質の違いを見極めて下さい。

1小節目のフレーズはピッキングによる弦移動が3回のみですが、2小節目のフレーズは11回もの弦移動を必要とします。”移動”という言葉の意味を考えてみて下さい。移動とは”その場から動き離れる、違う場所へ向かう”という意味です。1小節目のフレーズを演奏するために必要なピッキングの移動量はそれほど大きいものではなく、また移動回数も少なめです。しかし2小節目はどうでしょう? 3本の弦という幅広い範囲を絶え間なく移動し、それが11回も続くのです。

つまり1小節目と2小節目にそれぞれ必要な移動力、エネルギー量は格段に違うと言うことです。

1小節目のようなフレーズを演奏する場合、一般的には手首や指先を使った細かく動きの少ないピッキングを心がけることがベストだと言われています。しかし、そのままの感覚で2小節目を演奏すると、ピックが引っかかったり、目的の弦を弾き逃したりと、まずうまくいかないでしょう。

こういった大きな移動力を必要とするピッキングには、手首や指先などの動きだけでは足りないのです。それでも無理やりに動かせば、手首に余計な力が入ったり、ピックの角度が変化しすぎたりと、さまざまな副作用の原因となります。

ここでのポイントは、腕全体……ヒジの動きを加えることです。ヒジ+手首+指先という三段構えのピッキングを意識します。ここでそれぞれの能力を確認してみましょう。

  • 指先:細かい動きが得意。パワーは弱く移動範囲は狭い。
  • 手首:細かい動きがそこそこ得意で、パワーもそれなりにあり、移動範囲もそこそこカバーできる。中間的。
  • ヒジ:細かい動きは苦手。パワーは大きく、移動範囲は格段に広い。

このように、それぞれの得意分野、不得意分野というものがあります。もうおわかりかも知れませんが、2小節目のフレーズに必要な動きというのはヒジの動きなのです。

もちろん、弦という細いものにピックを当てるのですから、不器用なヒジの動きだけでは、やはりうまくピッキングできません。あくまでも、ヒジと手首、指先の3つの動きを使うことが大切なのです。イメージとしてはまずヒジが手首と指先を目的の”おおよそ”の位置に運んでいきます。次に手首で位置の”修正”を行ない、指先で最終的な”微調整”……といった感じです。

これら3つの動きが、ひとつの流れのように自然と行なえれば、幅広く移動量の多いフレーズもうまくピッキングできるようになることでしょう。

ステップアップ篇

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アルペジオを基本としたフレーズです(対応動画#1 – 3:53から)。1弦〜5弦までを幅広く使っているため、EX-1よりも難易度は高いでしょう。またピッキングだけでなく、フィンガリングのリズム、タイミングにも注意。押さえたい弦の位置に合わせて手首の角度を変えながら、多少指先で弦を叩くような感じでフィンガリングすると、指先にリズムを感じやすくなります。そこにオルタネイト・ピッキングを合わせる感覚で演奏しましょう。

実践篇

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アルペジオ的動き(縦の動き)と、スケール的動き(横の動き)が入り混じった、総合的なフレーズです(対応動画#2 – 0:27から)。ごく一部分を除いて、すべてオルタネイト・ピッキングで演奏します。

細かいピッキングから移動力のある大きなピッキングにスムーズに切り替えられるよう、ピッキングをコントロールしましょう。また、フィンガリングも一筋縄とはいきません。ピッキングと同様で、動きの質や幅が刻一刻と変化していきます。
一度にすべてを演奏せず、1小節あるいは1拍ずつしっかりとフィンガリングを覚え、そこにピッキングを合わせ、急がず確実に弾く練習を心がけてください。各拍の頭にアクセントを付けてピッキングすると、連符が整理しやすく、リズム的にもよい結果が得られるでしょう。

山本安男(やまもとやすお) プロフィール

git_yamamoto14歳よりギターを始め、イングヴェイ・マルムスティーン、クリス・インペリテリを始め,特にヴィニー・ムーア、トニー・マカパインなどのシュラプネルレコード(テクニカルギタリスト専門レーベル)所属のプレイヤーに傾倒、テクニックに磨きをかけた。現在、インストラクター、サポート・ミュージシャン、楽曲制作などを行なうかたわら、自己のバンドInfernoを率いて福岡を中心に活動中。”超速神”なる異名を持ち、有名な超絶技巧プレイヤーたちとの共演も果たしている。

Inferno ホームページ http://infernet.jp/

■本記事について

本記事は、『ギター・マガジン2010年8月号』掲載のページを転載したものです。

→『ギター・マガジン2010年8月号』の詳細を見る

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