コード・トーンを活かすアプローチの手法を学ぼう!

MI JAPANギター・クリニック by 村山遼 2016年11月14日

今回はコード・トーンへのアプローチがテーマです。

ギター・マガジン読者の皆さん、お元気ですか? 9月18日の朝、講師として参加しているMI主催のイベント“High School Jam”に向かう電車の中でこの文章を書いています。9月17日は新宿の屋外イベントに出演させて頂いたのですが、素晴らしい方々が出演されたステージは昼12時に始まり、夜8時まで高層ビルを飛び越す歌とアコギの音色を放ち続けていました。ところで、皆さんは地域イベントに参加されますか? 参加した事がない方はぜひとも参加してみて下さい。ローカルなイベントでは特に各々が役割を感じて仲間と協力をしないと成り立たないのですが、だからこそ発見や感謝に溢れています。飛び込んだイベントが終盤に差し掛かれば、終わってしまうのが寂しいと思うほど楽しんでいるかもしれません。またやりたくなって何年も続けている内に、最初は小さなイベントだったものが、音楽を始めた時にいつか立ちたいと思えるステージになっているかもしれません。23歳のセリフではないですが人生ってホントに不思議ですよね。

さて、今回はコード・トーンへのアプローチがテーマです。アドリブなどを学び始めると早い段階で“コード・トーンを意識する”ことを教わると思います。でも始めのうちは、実際にコード・トーンを弾いてみた時、自分の演奏にぎこちなさを感じる人もいるのではないでしょうか。ですが、コード・トーンへのアプローチの仕方を研究していけばその悩みも少しずつ解消されていくと思います。その例として3つのアイディアと、実際にそれを使ったふたつのデモ演奏を用意しました。動画と一緒に、コード・トーンに対してどんなアプローチをしているのかを確認して弾いてみて下さい。また、デモ演奏の内容はスケール・ライクな概念はほとんど使っていないので、気に入った箇所があれば違う曲にでもすぐに取り入れて使ってみて下さい。

 Ex-1

コード・トーンに半音下からアプローチしています。楽器を問わず使われるキャッチー且つブルージィなアプローチです。◯7に対して下からのアプローチを使うと構成音が似ているため、弾き方によってはコンディミのような響きになるのもおもしろいと思います。

Ex-2

続くEx-2では、コード・トーンに半音上からアプローチしています。下からのアプローチに比べると少し怪しげなサウンドがしますがこちらもよく使われます。

Ex-3

こちらは上下からコード・トーンを囲い込むようにアプローチしています。主にジャジィなアプローチで使われることが多い印象ですが、ブラスバンドやオーケストレーションでも聴く機会は多いと思います。教本ではエンクロージャーと紹介されたりもしますね。譜例では上の音はスケール・ノート、下はコード・トーンの半音下をチョイスしています。上側がコード・トーンの半音上というパターンもよく使われます。

 Ex-4

次はEX-3のアイディアを使ったラインの例です。拍のアタマでコード・トーンへ着地しています。どのようなフレーズを練習している時でも、個人的な運指の得意不得意、弾く弦による音色の差などがあるのでいろんなキーやポジションで弾いて手に馴染ませていくのが大切です。

 Ex-5

セッション定番曲のコード進行上でEx1〜3のアイディアを中心に弾いています(注:譜例用に詰め込んでいるので一度にいろいろやりすぎですが)。アカデミックなアイディアはスライドやチョーキングなど、ギター特有の弾き方に落とし込むと覚えが早くなると思います。1、2小節目は半音下からのアプローチ。3、4小節目は囲い込みです。チョーキングを使って連続する同じ音にカラーを出せるのはギターの特徴だと思います。5、6小節目はリズムのモチーフも交えながらカラフルにアプローチをしています。7小節目はオープン・トライアドというボイシングで半音下のD♭からDにアプローチ。8、9小節にかけてはEx-4のようにアプローチをつなげてコード・トーンに着地。10、11小節目は異なる弦で同じ5thを鳴らし、片方の5thを軸にもう片方を3rdまでクロマチックで降りていきます。弦によって音質やピッチ感が違うので、異弦同音の手法もギターの持ち味だと思います。

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