フレーズの響きが変わる、開放弦の使い方を学ぼう!

MI JAPANギター・クリニック by 村山遼 2016年10月14日

初めまして。MI JAPAN東京校GIT科講師の村山遼です。

僕はギターを始めた頃からギター・マガジンを読んでいて、いろいろなギターを見ながら“欲しいなぁ”ってつぶやいたり、どれくらいアルバイトをすれば買えるか考えたり、譜例を見ながらギターを練習していました。なので、今回記事を担当できて、とてもうれしいです。さて、村山遼はどんなギタリストなのかという話ですが、そのあたりが自分でもよくわかっていません(サムい奴だなぁって思わないで下さいね!)。というのも、ギターでのサポート活動が中心ではありますが、初めて出演したMVではバンジョーを担当したり、自分のアルバムでは全曲歌っていたり、所属バンドはビッグバンドだったり……。振れ幅が激しいので、“~系”ということはあまり考えずに、自分ができる事を一生懸命やっています。“一生懸命系ギタリスト”です。ただ、いつも“おもしろいことが起こらないかなぁ“と思いながら弾いているので、今回から全3回にわたって僕がおもしろいと思ったことを紹介していきたいと思います。

今回のテーマは開放弦(レギュラー・チューニングで6弦からE、A、D、G、B、Eの状態)です。開放弦の音が好きなのでよく使うのですが、僕が開放弦に対して思うことをザッとあげていくと、①ナットからブリッジまで弦がしっかり振動した元気な音が出る②弾く前のチューニングが正確なら最もピッチが良いはず③フォーム・チェンジの時でも鳴り続けてくれるので音切れしない④弦を押さえなくて良いので運指が楽になる(場合がある)⑤音程差の大きいフレーズをひとつのフォームで鳴らせる⑥あえて開放弦を使うフレーズはリフを覚える感覚に近いので、メロディとして捉えるよりも覚えやすい、といった感じです。開放弦を好きになるには十分な理由だと思います。②の理由を考えるとギターを弾く前にチューニングをする大事さをより考えるようになると思います。チューニングの合っていないギターは楽器とは言えません。ついついギターを手にとったらすぐにポロンと弾き始めてしまいますが、せっかく覚えたメロディやコードが正しく響くようにチューナーを光らせましょう。それでは、5つの譜例を作ってみましたのでそれぞれ解説をしていきます。是非とも、解説を読んで、しっかりとチューニングしてから譜例を弾いてみて下さい。

 EX-1、2

まずは普通に、Gメジャー・スケールを1弦Gから6弦Gまで下降したものです。ポジションは6弦ルートを中指で押さえるポジションで、MIではPt-4(パターン4)としてこの運指を教わります。オススメは“最後に着地した音を含んだボイシングでコードを弾くこと”です。着地した音を押さえた指は離さずに、残りをボイシングするのもポイントです。

次のEx-2は、Ex-1で弾いたGメジャー・スケールに開放弦を交えたものです。最初の3音を例にすると、2弦でG、F#を弾いてから1弦でEを弾くので、弦は高音弦にあがるのに音は1音下がります。この不思議な弾き方をすることで音が重なる瞬間が生まれ、すべて押弦で弾いた時には得られないサウンドが奏でられるのです。そして、最後は人差し指で着地したので、Ex-1とは違うボイシングのコードを弾いてます。

 EX-3、4

Ex-3ではコード進行に沿ったアルペジオを高音域で弾いています。ポイントは近いボイシングでコードチェンジをすることと、Dadd9の4音目の11フレットは人差しで押さえて次のBにフォーム・チェンジしやすくすることです。

Ex-4は僕のアルバム『花の道』に入っている「シャボン玉」という曲をモチーフにしたフレーズですが、Ex-3で弾いたフレーズに開放弦を交えたものです。12フレットで弾いていた音を開放弦にして1オクターブ下げることで、サウンドを膨らませるのが狙いです。3、4小節目はナチュラル・ハーモニックスで弾いているのですが(ギリギリ)開放弦フレーズって言ってもいいですかね?

 EX-5

最後の6/8拍子の解説は“2拍子です”とだけ言って、謎を残して割愛します。演奏のポイントは、似たような1、2小節目の後半のフレーズを異なった運指で弾いている点です。理由は3小節目のA7をスマートに押さえるためで、Ex-1で解説した“着地した音を含んだボイシングでコードを弾く”の実践版です。3小節目のB/Aではアヴォイド(コード・トーンに対して♭9のインターバル)という、耳にさわる音をわざと鳴らしてるのですが、個人的にはかっこいいと思うのであれば積極的にアヴォイドの音を使ってもいいと思いますよ。

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