“起承転結”を意識してドラマチックなソロ構成を!

MI JAPANギター・クリニック by ユキ 2016年8月15日

“ギターが弾ける”とはどういう状態のことをいうのでしょうか? 例えばギターは開放弦をぶっ叩けば音がでるので、赤ちゃんだってEm11なコードを鳴らすことはできます。でもこれは“ギターが弾ける”とは言いませんよね? “○○の曲弾ける?”という会話を皆さんもしたことがあると思います。……では“曲が弾ける”とはどういう状態でしょうか? 自分の生徒を見ていると、曲を演奏しているというより、その曲のタブ譜を見つけてきて“タブ譜どおりに指を動かせるかゲーム”をしているように見える人が多いな~と感じています。楽譜に表すことはできないけれど、音楽として大事なものって実はたくさんあるんです! 練習も含め、ギターを手にしているときは“自分は音楽を演奏してるんだ”という気持ちを常に持ちましょう!

さて、今回は実際に自分がどうやって曲の中でギター・ソロを作り、弾いているかを書いていこうと思います! ソロのセクションを作る時、自分はまずどう起承転結を作るかを考えます。“ギターソロはそれだけで曲の中の曲になってないといけない”という言葉もあるくらいで、16小節の中でしっかりドラマを生み出すのです!

【起】

譜例はDm-B♭-C-A7を4回循環するシンプルなマイナー調のコード進行ですね。まずはペンタトニックの定番ラン・フレーズから始めました。6連符で弾くとまんま「ミスター・クロウリー」になっちゃうので(笑)16ノリで弾きます。すると、弾いているフレーズは6個分なのでフレーズの始めがどんどんズレていきますね。ポリリズムなんてほど複雑じゃないですが、あらかじめ楽譜で拍の頭がどの音になるのかをチェックしてから、しっかりクリックで練習しましょう! その上で自分はチョーキングに命を懸けています! テンポもあまり速くないので、じっくりと自分の魂を込めながらチョーキングしていきます。チョーキングというと左手のテクニックですが、右手のピッキングやミュートも超重要! しかし、これは楽譜で書けないのでぜひ動画をチェックしてください(笑)。最後のスウィープは自分の手グセのテンション強めのスウィープです。自分はどちらかというと2拍13連符みたいな気持ちで詰め込んで弾いています!

【承】

起がペンタトニック(5音スケール)主体だったのから、ここからはダイアトニック・スケール(7音スケール)なフレーズに移行していきます。物語が次のステージに進んでいるのを、こういう具体的な形で表現するのもアリですよね! 7音スケールを使うときは“ドレミファ~”ってスケール練習みたいにならないように自分は心がけています。あくまでも“たまたま思い付いたメロディが7音スケールだった”って形が美しいです。パッヘルベルの「カノン」とか素晴らしいメロディですよね! そして、それをさらに歌わせるためのピッキングやビブラートを動画でチェックしてみてください!

【転/結】

自分は転からハモりのフレーズをいれることが多いです。ディープ・パープルの「紫の炎」のソロとか超テンション上がりますし、自分の大好きな島紀史先輩もよくやってますよね(笑)。ここぞというときにハモりを入れると一気に盛り上がる感じがするので、ドラマがクライマックスに向かっていくのを表現できます! 今回のフレーズは3和音のアルペジオにクロマチックを混ぜて、リズムも少しひねくれた感じのキメフレーズにしています。3和音のキメフレーズをやろうとすると、どうしても“あの貴族風”になってしまいがちなんですが、こうしたちょっとのスパイスを足すだけでオリジナリティはしっかり出せますよ! 結の部分は2カッコの上昇フレーズで盛り上がりながら終わらせることにしました。例えばソロ明けのセクションが歌だったら歌に気持ちよくバトンが渡せるような終わり方がいいと思いますし、次のセクションのことを考えながら結べるといいですね!

いかがでしたでしょうか? “16小節すべてスーパー・テクニックで埋め尽くしてやるぜー”っていうギター・ソロもいいですが“スウィープもメロディを弾くための道具”みたいな気持ちを持っていると、どんなテクニックを使っている時でもメロディアスに音楽をプレイできるんじゃないでしょうか!

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