ギター・マガジン2016年6月号 アームやチョーキングを駆使したギターならではのニュアンス表現!

MI JAPANギター・クリニック by 渡辺キョータ 2016年5月13日

 初めましての方も、前回から続けて読んで下さっている方もこんにちは。渡辺キョータです! 今回のテーマも前回に引き続き“歌心のあるギター”ですが、第2回ではギターならではの表現方法や、味付けの仕方を伝授していこうと思います。ギターの魅力は、“音符以外の所でも個性が出せる”ことにあると思っています。アームやワウ・ペダルなど、いろんな機材を使って表現の幅を広げるのもアリですし、ノイズをフレーズの一部にすることだって可能です。ギターを弾くにあたって、堅苦しいルールはなにもありません。なんでも自由に自分のフレーズに取り入れて実験してみて下さい! それでは早速、音符をそのまま弾くのではなく、ギターを歌わせることを心がけて弾いていきましょう。

【ウォーミング・アップ】

 まずは、アームを使ったフレーズにチャレンジしてみましょう! アームを持っていない人は今すぐ買ってきて下さい(笑)。(a)、(b)の譜例を見比べると、どちらも最終的に鳴らす音程は同じですが、目的の音程に持って行くまでの過程が違います。(a)は普通にチョーキングしているのに対し、(b)はアームをダウンした状態から弾き始めて、チョーキングはしていません。逆転の発想ですね。この奏法を使うと、歌ってるようになめらかなフレーズに聴こえます(歌で言う“しゃくり”みたいなイメージです)。アラン・ホールズワースなどがよくこのテクニックを使っていますね。これに合わせてワウ・ペダルなどを使うと、カエルの鳴き声のような、ホントに喋ってるようなサウンドになります! この奏法のメリットは、チョーキングをする必要がないため次のフレーズにすぐに移れることと、コードにも使えるというところです。

【ローキック】
 (a)に対して(b)は、フレーズのアタマにQ.C(クォーター・チョーキング)が追加されているだけですが、このわずかな違いが微妙な揺れ感を生みだします。表現力が豊かなボーカリストやギタリストは、こういう技を無意識に取り入れて、コントロールしているんです。演歌の“こぶし”や、R&Bボーカリストの歌唱法はいい例ですね。自分で考えたフレーズに、メロディーは変えたくないけど少しニュアンスを加えたい時などにオススメなテクニックです。

【ハイキック】
 これぞ“ギターだからこそできるニュアンスの付け方”というフレーズです。(a)に対し(b)は、ハモりとなる音が足されています。歌は基本的に単音しか出せないため、2人以上でハモらなければいけませんが、ギターだったら1人でハモることができます! 譜例はブルースなどで多用される奏法で、ギターソロでも単音だけではなく2音以上でフレーズを弾くことによって厚みが増し、コード感を出しつつメロディーを弾くことができます。××××の部分はいわゆるチョップ奏法と呼ばれるテクニックで、ブラッシング音を入れる技です。これもギターならではの味付けなので、動画を見て(a)と(b)の違いを確認してみて下さい!

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